こんにちは。最近寒いんだか暑いんだかわからず、春になるなら早くなってほしいと思っているライターのわかなです。
ちなみに、去年の今頃受験生だった私は、なぜか最悪のタイミングで花粉症になり、お願いだから受験が終わるまでは春なんて来るなと思っていた記憶があります。
そんな受験生だった筆者が受験票を受け取り、受験会場を検索する中で見つけたのがUmeeTの記事でした。今回は、2018年公開の記事以降に新しく追加された21 KOMCEE Eastを追加し、リライト版としてお届けします。コロナ禍と受験、2つの強敵と闘う受験生に幸あれ!
※本記事は駒場キャンパスで受験する文系受験生のための記事になっています。理系受験生向けの本郷・弥生キャンパス紹介はこちら!↓
なお、この記事を執筆するにあたり、現役東大生の皆様からアンケートで各号館に関する思い入れや、受験時のエピソードを寄せていただきました。ご協力ありがとうございました。
銀杏並木を突っ切った先、唐突に見えてくる現代的なガラス張りの建物群の一つがこの「21 KOMCEE East」です。2011年竣工のこの校舎を前にした受験生は、直ちに自分が”当たり”であることを確信するでしょう。実はここ、2020年度入試で初めて会場として使用された校舎であり、筆者自身が受験した会場でもあります。
前置きが長くなりました。さてコムシーですが、外観も教室内もピカピカです。机は長い机を2人で使うので、「真ん中になって困ることがない」(2020年度入学・文一女性)のが強みです。ただし私はリスニングの時に隣の人が机に寄りかかる時の些細な軋みが気になりだして集中できなくなったという苦い思い出があるので、「3人以上がけよりはマシ」という認識が正しいかもしれませんね。
しかしリスニングの音響に関しては心配いりません。「教室内に複数スピーカーがあるからどこ座ってても有利不利があまりない」(2020年度入学・文一男性)との声がありました。
当たり前のことですが、防寒対策はしっかり。100人教室でそれなりの広さがあるので、筆者は足元が少し冷えた気がします。「(私のとこだけ)上から寒い風吹いてきた」(2020年度入学・文一女性)との声も!そんなことになったら災難ですね。しかし同じ方から、「席は言えば変えてもらえるっぽい」とのことなので、不利な席になったら遠慮せず試験監督に伝えることも大切ですね。
さらにこんな意見も届いています。
2階で受験したが、2階のトイレ前の空間から外の景色が見えるから、休み時間に道を行き交う受験生が見られて気分転換になった。(2020年度入学・文一女性)
ちなみにトイレもめちゃくちゃ綺麗です。
とにかくコムシーは当たり。自信を持って受験に挑みましょう!
さて、ここからは他ライターの執筆により2018年に公開された記事の内容をお届けします。画像は2021年2月に撮影しました。
言わずと知れた駒場キャンパスの象徴(シンボル)。築75年、クラシカルな外観に違わず内装もそれなりにクラシカル(古い)。机は1個1個独立しているので、隣の人を気遣う必要はありません。トイレはシンプルですが清潔感があります。
1号館はコの字型の建物で、色々な所に出入り口があります。入学後もこの建物で行われる授業は多いのですが、私などはなかなか「どの出入り口から入れば目的の部屋に近いのか」が把握できず、始業1分前に適当な出入り口から入って全速力で1階を一周する羽目になったことがあります。
1号館で受験した東大生の方からは、「空調が効きすぎていて空気が悪かった」(2017年度入学・文一女性)との声が寄せられています。
また、入学後は第二外国語や「ALESA/ALESS」という英語の過酷な授業が1号館で行われることも多く、多くの学生が思い入れのある場所として名を挙げていました。
1号館の次がいきなり5号館になってしまい申し訳ありません。そう、入学後おどろきがちなのですが、東大駒場キャンパスの建物の配置とネーミングは一筋縄ではいかないのです。2〜4号館は確かに存在するのですが、大半の学生にとっては利用頻度が低めであり、場所もはっきり認識していない人が多いと思われます。
はい、前置きが長くなりました。5号館についてです。5号館は比較的新しく、内装もスタイリッシュな感じです。5号館の机は色々なタイプがあるのですが、机がつながっていて複数人で共有するタイプの机もあるため、出入り等隣の人に気を使う必要があります。トイレは男女とも各階にあり、新しくキレイかつ高機能で、なんと女子トイレにはメイクスペースもあります。(しかしここでメイクしている女子はあまり見かけない。)
5号館前にはベンチなどが設置されている広場があります。昨年はそこでカップル受験と思しき男女がお昼ご飯を食べているという光景が散見され、個人的に非常に心証が悪かったです。カップル受験を批判するつもりは毛頭ありません。愛し合う二人が同じ目標に向かい、励まし合いながら勉強を続け、受験当日まで一緒にいられるというのは稀有な事態であり、本当に素晴らしく尊いことです。去年の私も見ているだけで涙が出そうになりました。
個人的感想が長くなってしまいました。すみません。そろそろ東大生の皆さんからのコメントを。
「部屋は綺麗だし、塾の教室みたいな感じ」(2016年度入学・文一男性)
「椅子が据え付けで動かせなかった」(2016年度入学・文一男性)
「綺麗で暖房設備・スピーカーも整っており、恵まれている」(2016年度入学・文一男性)
この建物は、学生が頻繁に使用する建物の中ではダントツで歴史を感じさせるのではないかと思われます。なんというか…人の温かみがある、といえばいいのでしょうか。歴代の色々な学生たちがこの建物を酷使 愛用していたのであろう、という感想を持たずにいられません。机は(私が確認した部屋は)繋がっているタイプ、トイレは床がタイル張りになっているオールドな感じで、数も少ないです。
私は7号館で授業を受けたことがあまりないのですが、スポ身(体育)の前の着替えのためにロッカールームを使用することが多かったです。そう、話は逸れますが、受験生の皆さん、東大駒場キャンパスでは学生2人につき1個のロッカーが割り当てられます。2人につき1個です。大体はクラスの女子同士、男子同士で共用することになります。私のロッカールームはしばらく使っていない間にもう一人に100%占領されていました。入学後はお気をつけください。
東大生の方からは「寒かった」(2016年度入学・文二男性)という声が寄せられています。
また、思い入れのある建物として7号館をあげた方は、「(7号館で)サークルのライブをよく行っているから」(2014年度入学・文三女性)との理由でした。入学後音楽系サークルに入ろうと考えている方は、7号館とのお付き合いが長くなるかもしれませんね。
10号館は、外観は当たり障りのない感じなのですが、視聴覚室を備えているのが大きな特徴です。内観も新しめでキレイです。机は1個1個独立しており、トイレも数は少ないですが清潔感があります。
知る人ぞ知る10号館活用法として、「視聴覚室で世界各国の有名な映画が無料で借りられる」というのがあります。学生証だけで利用可能。素晴らしい作品に触れることで学生が教養を深める助けをしてくれるというわけです。入学後は悪い噂も聞きますがやっぱり教務課バンザイ、といった感じですね。しかし、個人的に、10号館で受けた英語中級という授業にまつわる悪しき思い出が蘇るため、あまり10号館には近づけません。
以下、東大生からのコメントです…と思ったのですが、10号館に関して寄せられたコメントが見当たりませんでした。10号館は受験会場として使われていない説が濃厚です。忙しい受験生に無駄な文章を読ませてしまいました、すみません。10号館情報は、入学後にぜひご活用ください。
一括りにしてしまうと両号館のお怒りを買いそうですが、この2つの建物は印象が似ている&距離も近いため統括して紹介させていただきます。いずれも外観&内観ともに突っ込みどころのないシンプルな2階建、あまり新しくはありません。机は繋がっているタイプで、トイレはキレイです。
両号館ともに2階が吹き抜けになっており、天井が高いです。そのため部屋に入る前の広場的なところではやたら声が響きます。あまりおおっぴらにしたくない話はしないほうが良いかと思われます。逆に、全完できた自信のある数学の答えなんかを大声で話すと他の受験生を威圧することができそうです。でもそういうのは良くない。良くないよ。(経験者)
以下、東大生からのコメントです。
「11号館の女子トイレは2つしかないので混む。時間に余裕を持って並ぶか、外の簡易トイレを使うべし」(2017年度入学・文三女性)
「(11号館)椅子が動く。あと席が3人がけの真ん中だったから隣に声をかけないと出られない」(2016年度入学・文二男性)
「寒かった」(2014年度入学・文三女性)
11、12号館と似た感じの外観&内観ともにシンプルな建物ですが、13号館は3階まであり、2〜3階をぶち抜く大教室があることでおなじみです。机は繋がっているタイプ、トイレは新しくキレイです。(※女子トイレ)
何を隠そう私も13号館で試験を受けました。
3人がけの右端の席だったのですが、真ん中の男子が頻繁にトイレに行く人で、左端の男子にしょっちゅう席を立って道を譲ってもらっていたので、「この男子は私が女子だから遠慮して左端の男子の方からトイレに行くんだろうか。左端男子には申し訳ないけど女に生まれてよかった〜」とその頃流行り始めていたブルゾンちえみみたいなことを考えていた記憶があります。
(しかしトイレに行くのは恥ずかしいことでもなんでもないので受験生の皆さんはトイレを我慢しないでください。3人がけの端の席になってしまった人も、トイレに行く人に道を譲るたび徳をつんでいると思って大らかな心でいましょう。)
以下、東大生からのコメントです。
「椅子が固い以外は問題なし」(2014年度入学・文三女性)
「机の縦幅が狭い。前後の間も狭いので移動が不便」(2016年度入学・文三男性)
また、「経済の授業でずっといた」(2015年度入学・文三男性)というように、多くの人にとって入学後も頻繁に使用する建物であるようです。
1号館の左脇にある、歴史を感じさせる瀟洒な建物です。1つの建物がまるまる1つの教室なわけですから、1部屋あたりの収容人数はかなり多いです。昨年度は、前期教養学部で人気の授業の一つ『ジェンダー論』がこの教室にて開講されていました。
しかしながら駒場生活1年間、なんと私は一度も900番教室に足を踏み入れることなく過ごしてしまいました。そのため内部の詳しい様子はわからないのですが、あまりピカピカな感じではなさそうです。寄せられた情報によると、机は繋がっているタイプで、トイレは部屋の収容人数の割に数が少なく、試験当日は全て女子トイレに改変されていた(2016年度)そうです。
私は900番教室に関する個人的な思い出がないため、さっそくですが東大生からのコメント紹介に移りたいと思います。
「寒い」(2017年度入学・文三男性)
「席が四人がけなので、中央の二人は横の人にどいてもらわないと席を離れられない」(2016年度入学・文三女性)
また、入学後の900番教室に関する思い入れとして以下のような長文コメントも寄せられましたので、そのまま掲載いたします。
「2年生になると法学部の授業が始まり、それらは全て900番教室で行われます。砂漠と言われる法学部の授業は大教室で淡々と教授が講義をするという形式です。
こういう環境の中で、芽生える人間関係のあたたかさ、法学徒同士の団結感、そういったものが多かれ少なかれ生まれてきます。
自分は2階席に座っていて、実際話すことはない人でも同じ「2階民」同士の暗黙の連帯感、そういったものを感じる時があります。
また2階から人間観察をするのも一興です。『あ、この人いつもいるな』『あいついつもあそこでカップル受講してイチャイチャしてるな』『お、今日はあの囲いのオタクが姫に積極的じゃん』無味乾燥と思われた砂漠にもいろんな生き物がいるんだ。そういうささやかな『人間味』を感じる時、あの寒くてボロい900番教室をちょっと好きになれます。」(2016年度入学・文一男性)
いい話ですね。法学部志望の受験生の皆さん、砂漠を生き抜く覚悟を今のうちからしておくのもいいかもしれません。
……いや、やっぱり当面は二次試験を突破する覚悟だけで十分です。
建物紹介は以上になります。駒場で受験される文系受験生諸賢にとって、これら会場の情報が少しでもお役に立てば嬉しいです。
と、受験会場の情報を紹介してきましたが、現在工事中の部分もあるなど今年度からの変更がなされる部分も少なくないと思いますので、これらの情報を鵜呑みにしないであくまでもイメージぐらいに捉えてください。結局はご自身で前日・当日朝に確認しておくのが一番かと。また、トイレに関しては時間があればこちらの記事も参照してみてください。(しかしこの記事に記載されているベストイレ3つは当日使えるか不明。)
ちなみに、駒場キャンパスで思い入れのある建物としてもっとも多く挙がったのは、「駒場図書館」でした。受験会場ではありませんが、とてもキレイで洗練された近代的な建物なので、入学後はぜひ立ち寄ってみてください。(もっとも、多くの学生は自習やレポートの下調べで言われるまでもなく立ち寄ることになるとは思います。)
以上、駒場キャンパスの受験会場紹介でした!自分自身も駒場で受験した筆者ですが、受験会場だった教室に入ると今でもなんだか懐かしくなるものです。
緊張はすると思いますが、それはみんな同じ。これまでたくさん努力してきた皆さんなら、きっと大丈夫です!
一度きりの今年の入試を大切な思い出にする気持ちで、そして入学後、同じ教室で新しい思い出をたくさん作ることを目指して!受験を楽しんできてください。
春、桜咲く駒場キャンパスでみなさんに会えるのを、楽しみにしています!