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【オンライン授業が不安?】今年の東大新入生に現在の心境を聞いてみた

2021.03.25

ライターの伊織です。コロナに振り回される学生生活も、1年が経ちましたね。

筆者も、オンライン授業を実家に戻って受けるなど、生活がガラリと変わってしまいました。

UmeeTでは、これまで新型コロナウイルスやオンライン授業に関する記事を載せ続けてきました。お読みになった方も多いかと思います。

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これまでの記事を振り返ると、ガラッと変わった大学生活で、程度の違いはあれ、それぞれしんどい思いをしているんだなあと感じます。

一方で、コロナ禍の中でも必死にもがき、努力している東大生たちの様子もありありと伝わってきます。

さて、東大の合格発表も終わり、いよいよ新学期が始まります。

東大の公式な発表によると、前期課程生は今学期もオンライン授業が主になるようです。

またパソコンに向かう生活になりそう。

では、新入生のみなさんは、コロナ禍の中で、どんな期待と不安を抱いて大学生活を始めるのでしょうか?

今回は、たまたま知り合った4名の東大新入生にインタビューを試みました。最後には学生支援の動きもまとめてありますので、ぜひ最後までお読みください!

※インタビューは3月中旬に行いました。

首都圏の新入生に聞いてみた

一人目は、首都圏の新入生のAさん(文三・フランス語)です。合格以前から筆者とつながりがあり、Zoomでのインタビューをお願いしたところ、引き受けてくださいました!

伊織
伊織

今日はよろしくお願いします。改めて、合格おめでとうございます!

Aさん
Aさん

ありがとうございます。

伊織
伊織

早速なんですが、昨年度1年間、高校生活はコロナで結構大変ではなかったですか?

Aさん
Aさん

そうですね、まず新学期が早々に一斉休校になりました。

私はもともと課外活動が忙しい人間だったので、休校期間があって逆に時間が取れるようになったというメリットもあったんです。ただ、周りの子たちは大変そうで……学校が休みになって大変、というよりは、予備校が閉まったりしたのが一番打撃だったようです。

昨年度の春先はどこも休校でしたね。
伊織
伊織

なるほど。予備校に通えないのは東大を目指す人にとってはシビアかもですね……

伊織
伊織

東大に入学するにあたって、今の時点で不安なことってありますか?

Aさん
Aさん

いっぱいあるんですが、まずは対面授業とオンライン授業の比率が自分の中でよくわかっていないことかなと思います。

あと、スケジュールとかもよくわからない。

伊織
伊織

そうですね(そういえば私の学部からSセメの時間割まだ(※執筆時)出てないな…)

Aさん
Aさん

オンライン授業なんて高校で受けたことがないので、全然わからないんです。自分用のPCもまだ家にないので、環境の整え方とかもさっぱり。

東大に行った先輩から、教授の顔出しも共有資料もない授業があるとかないとかって話も聞いているので、そこは不安ですね。

伊織
伊織

不安ですよね……東大側に「こうしてほしい!」みたいなお願いとかって、ありますか?

Aさん
Aさん

なるべく、対面授業があってほしいです。

それから、できるだけ学びが孤独にならないような工夫をしてほしいですね。例えば、ブレークアウトセッション?を使うとか。

オンラインだとしても、話し合う機会は重要ですよね、
伊織
伊織

なるほど。私が去年受けていた授業では、ブレークアウトセッションをたくさん使いました。話す機会は重要でしたね。

伊織
伊織

入学にあたって、他に心配なことはありますか?学費の面とか。

Aさん
Aさん

もともと予備校には行かなかったので、その辺は特に心配はないです。親からは、「きょうだいがいるので国立に行ってもらって助かった」と言われました。

Aさん
Aさん

ただ、地方にいる友人の中には、「親から首都圏行きをそれとなく止められた」みたいな話も聞きました。

伊織
伊織

私も地方生まれの人間なので、気持ちはよくわかります。

伊織
伊織

最後に、新入生や先輩に向けたメッセージはありますか?

Aさん
Aさん

私は首都圏の私立高校の出身なんですが、出身が首都圏か地方か、公立か私立か、みたいなものが壁になって、お互いに歩み寄れないことがあるんじゃないかなと、心配しています。

なので、東大ではそういう「出身」に囚われない繋がりや交流が持てるといいなって、期待しています。

伊織
伊織

確かに、そういう繋がりがあってこそ東大ですね。ありがとうございました!

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地方の新入生たちに聞いてみた

続いて、筆者自身のコネクションを使って地方出身の新入生3名と繋がることができたので、それぞれのインタビューの模様をお届けしたいと思います。

まず、早い段階で繋がっていた地方出身のBさん(文三・フランス語)にもZoomでインタビューをしようとしました。

が、引越しが忙しいとのことだったので(当然ですね!反省)、LINEでインタビューを受けてもらいました。

伊織
伊織

忙しい中ごめんなさい!インタビュー受けてくれてありがとうございます。

早速なんですが、この一年、高校生活はコロナでどんな影響がありましたか?

Bさん
Bさん

度々休校になったんですが、オンラインの授業はありました。
先生の解説動画が配信される形でした。

オンラインでやる高校もあったんですね。
伊織
伊織

オンラインでやったんですね。そういう学校もあるんだ…

Bさん
Bさん

ただ、オンラインで進度を維持できた科目があった一方で、自学自習で広範囲を進めなければならない科目もありました。

Bさん
Bさん

友達と一緒に勉強、というのもしにくくなったんですが、Web会議サービスで勉強中の様子を友達と共有したり、SNSで進捗の状況とかを報告したりもしました。

工夫して「臨場感」を持たせることで、お互いのモチベーションを高めよう!と思ったので。

伊織
伊織

すごい工夫ですね。さすが東大生。

Bさん
Bさん

時代のうねりを逆手にとって、新しいことににどんどん挑戦するように意識しました。

伊織
伊織

地方から東京に出てくることになると思うんですが、上京に際して不安なことはありますか?

Bさん
Bさん

外出制限が度々出る中で、初めての東京暮らしに慣れるかどうかに不安を感じています。

生活用品の購入場所、行きつけの医療機関を選んだり、交通手段に慣れたりするために、自由な散策ができるようになればいいのに…と思います。

地方から東京に出るのは不安ですよね。
Bさん
Bさん

あと、在宅時間が増えると、光熱費が嵩むので、心配だって話を聞きました。

伊織
伊織

なるほど。

Bさん
Bさん

あと、オリエンテーションや授業がオンラインで開催される場合が多いのが不安です…

伊織
伊織

やっぱり、経験があってもオンライン授業は不安ですよね。

Bさん
Bさん

そうですね。もちろん期待もあります。

機械の操作に慣れたり、画面越しに複数の相手とコミュニケーションを取る練習ができるという点では、オンライン授業という形態を肯定的に捉えています。

Bさん
Bさん

働き始めてからも、オンライン上で行う機会が多々あると思うので、学生のうちにある程度経験しておくというのは有意義なことだと考えています。

ただ、懸念点はやはり、仲間や先生方との距離感がやや掴みづらいところです。
タイムラグが度々発生すると思うので、対面に比べてコミュニケーションのスムーズさは劣るかな…と。

対面とオンラインのコミュニケーションはまた違いますよね。
伊織
伊織

そうですよね。

オンライン授業・対面授業に関して、東大に「こんなことやってほしい!」みたいなことってありますか?

Bさん
Bさん

コロナの状況次第で難しいことは承知していますが、感染拡大防止に十分に配慮した上で、直接交流できる機会をなるべく増やしていただけると、嬉しいです

あと、留学生の数が少ない場合、海外の教育機関とのオンライン交流会などを通して、生の英語を使う機会があると嬉しいです。

Bさん
Bさん

今後ともに高め合う仲間や、お世話になる先生方と、直接コミュニケーションが取れる機会が増えたら…と願っています。

伊織
伊織

ありがとうございます。

最後に、新入生や先輩に向けたメッセージはありますか?

Bさん
Bさん

このようなイレギュラーな時代だからこそ、東大で勉強できることを、貴重な機会と捉えています。

今しかできない学びがあると信じて、乗り越えていきたいです!よろしくお願いします。

とても真面目な方でした。新入生の力強いメッセージは、やはり心にくるものがありますね。

さらに続いて、筆者の地元のエリアからも東大合格者が出たと聞き、そのうちの2名(Cさん:理一中国語、Dさん:理二中国語)と繋がってZoomでインタビューをすることができました。

伊織
伊織

忙しい中本当にありがとうございます。改めまして、合格おめでとうございます!

今は上京の準備中ですか?いろいろ大変だと思うんですが…

Cさん
Cさん

そうですね。僕は寮に住むことになりました。

Dさん
Dさん

僕も住むところは決まりました。ただ、東京に親戚とか知り合いが全くいないので、不安しかないですね。

伊織
伊織

(めっちゃわかるな…)

寮は安いのでありがたいですね。

寮は学生の味方。
Cさん
Cさん

そうですね。家賃でだいぶ楽にはなりました。

ただ、そもそもまとまったお金を自分できちんと管理するというのが初めてなので、やりくりできるかは不安です。

Dさん
Dさん

わかる。バイトもちゃんと見つけられるかわかんないし。

僕も浪人生なんですけど、母校は浪人生で東京に出る人があまり多くないので、繋がりもないですね…

伊織
伊織

うーん、なるほど…大学生活も結構不安なこと多いと思うんですが、どんなことが一番不安ですか?

Dさん
Dさん

一番は、大学生活のイメージがつかないことですね。

今までの「普通」の大学生活とは違ってしまうので、何が起こるかわからない。

Cさん
Cさん

そうですね、大学に行って、家に帰って、という生活ではないので、全く想像がつかなくて困ってます。

本当だったら友人もできて、助け合いもできたはずなんですけど。周囲の存在による強制力みたいなのもないので。とにかく、少しでも交流の機会は大切にしたいですね。

伊織
伊織

オンライン授業が大半になると思うんですが、何か期待してることや不安なことはありますか?

Cさん
Cさん

期待は…ないですね(笑)

対面が好きというか、オンラインのよさはあまり感じません。そもそも、高校生活でPCの作業とかそういう機械系のツールに精通することがなかったし。

今もPCのカメラが不具合でオンにできないし(一同苦笑)Wi-Fiも安定しなくて困っています。

Wi-Fiの問題、ありますよね。
Dさん
Dさん

僕もあんまり期待はないんですが、強いて言うなら「質問しやすくなる」ことかな…

不安なことは、オンラインでトラブった時に仲間と相談して解決する、というのがしにくくなったことですかね。

伊織
伊織

オンライン授業に関して、何か大学にしてもらいたいことってありますか?

Cさん
Cさん

教授がどういう人かわからないんですが、トラブルとかに個別対応してくれたら助かるなと思っています。

Dさん
Dさん

そうですね。あと、対面授業はできるだけ増やしてほしい…

伊織
伊織

なるほど。ちなみに、お二人は浪人生だと聞いたんですが、この一年はコロナでどんな影響を受けたんですか?

Cさん
Cさん

年度の前半は、予備校の授業はオンラインになりました。

予備校もオンライン。
Dさん
Dさん

僕もです!オンラインになったので、正直全然集中力が続かなかったんですが、予備校のチューターさんがマメに連絡をくれたのでなんとか持ち堪えた、という感じですね。

伊織
伊織

そうだったんですね。

いろいろ聞かせてくれてありがとうございます。最後に、この記事を読んでくれている人にメッセージをお願いします。

Dさん
Dさん

知り合いいないので助けてください!!

Cさん
Cさん

みんな大変だとは思うんですが、自分以外の他人にも目を配ってもらえると嬉しいな、と思います。気にかけてもらえると…

助け合い、大事です……!
伊織
伊織

ありがとうございます!(みんな助けてあげてください………)

4人のインタビューからわかること

4人にインタビューしてみて、いくつか抽出できることがあります。

①新入生は「一斉休校」を経験している

改めて実感したことですが、一斉休校のインパクトはやはり大きかったようですね。高校だけでなく、塾や予備校でも休校の影響を受けた人は多いと思います。

②オンライン授業への不安は強い

これは在学生も当てはまることだと思いますが、新入生はそもそもPCの作業に慣れていなかったり、Zoomの仕組みがわからなかったりと、不安要素をたくさん抱えています。

地方出身や非進学校の学生は特に、繋がりが希薄になりがちなので、手厚いサポートを必要としています。東大のクラス制度のありがたみを痛感します。

③対面での交流がほしい!

これも皆さん当てはまるかもしれませんね。中にはオンラインの方が適応できているという学生もいるかと思いますが(筆者自身もそうです)、多くはやはり対面の交流を望んでいるようです。

オンラインへの切り替えによって、大学生活の想像がしにくくなったという弊害も見られるようです。

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学生への支援の動き

インタビュー、いかがでしたか?ただでさえ新入生とコンタクトを取るのが難しくなっている中で、わざわざ時間をとってインタビューを受けてくださった4人に、改めて感謝したいと思います。

最後に、コロナ禍での学生への支援の動きをまとめて結びとします。

①国からの支援

文部科学省は、「学生の『学びの支援パッケージ』」と題する支援策を、昨年の12月から講じています。

具体的には、
(1)バイト代がなくなった人への「学生支援緊急給付金」
(2)家計急変に伴う既存の支援制度の随時提供&特例措置(2020年からの高等教育修学支援新制度・貸与型奨学金)

が実施されています。

個人的には、例えばPCやネット回線等のサポートもあってほしいところかなと思います。家のWi-Fiの回線が悪く、カフェやファミレスで授業を受けた、なんて経験がある人もいるのではないでしょうか?

ちなみに、東京大学はネット回線が確保できない学生向けに、学習・研究に利用を限ったWi-Fiルータの無償貸し出し等を行なっています。

無料で借りられます。

※文科省HP→
新型コロナウイルス感染症の影響で学費等支援が必要になった学生のみなさんへ:文部科学省

※高等教育修学支援新制度については、筆者自身がUmeeTから受けたインタビューでもお話しています。詳細はこちら→
【東大の学費減免縮小】東大教育学部推薦のFREEメンバーに聞く

②民間の支援

国からだけではなく、民間の支援もないわけではありません。

全国各地の大学では、学生向けの食料支援(フードバンク事業など)を行なっている学生の団体が数多くあります。筆者の地元でも、頻繁にメディアで取り上げられていました。困ったら一度探して、利用してみるのもオススメです。

また、教育系の団体「HLAB」が下北沢で展開するレジデンシャル・カレッジ・プログラムなど、コロナ禍で薄れた繋がりを再び紡ぎ直そうとする試みも随所でみられます。

※詳細→
SHIMOKITA COLLEGE  (追加募集のお知らせなど、随時更新されています)

しかし、調べていて気づいたのですが、大学生のニーズに見合った支援の動きは、まだまだ少ないのが現状です。


支援の動きは、ここで取り上げたもの以外にも様々なものが存在しますので、気になる方はあちこちにアンテナを張っておくことをオススメします。

コロナ禍で「しんどい」思いをしている大学生の窮状は、メディアで広く取り上げられるようになりました。しかし、実情に見合ったサポートが届けられているとは必ずしも言えません。

また、今回インタビューすることができなかった、誰ともつながれないであろう孤立した学生がいることも、事実でしょう。UmeeTでも様々な取材が行われてきましたが、「しんどい」大学生の実態は、まだまだ掴めていないことがたくさんあるような気がします。

この記事を読んでいるみなさん、どうか自分以外で苦しんでいるかもしれない学生に思いを馳せてください。そして、自分自身が苦しくなった時は、大学やその他の繋がりに少しでも頼り、一人で抱え込まないようにしてもらえたら、嬉しく思います。

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この記事を書いた人
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伊織
東大推薦教育学部4期生。子どもの貧困に関心があります。
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