こんにちは、ライターのゆうなです。
新型コロナウイルスが猛威を振るう中、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
私は暇じゃないはずなのになんか暇(#共感求む)という生活を送っています。
ところで、東大では4月からオンライン授業が本格的に開始されました。
大半の授業はZoomというオンライン会議のためのアプリを使用し、先生方が事前に準備したスライドを解説するという形態で行われています。
全く新しい形で大学の授業を受けることになったわけですが、
みんな実際授業を受けてみてどう思ってるんだろう??
気になる!!
ということで今回、UmeeTのFacebookとTwitterで、東大生にオンライン授業を受けてみての感想を聞いてきました。
学生の率直な声が反映されたアンケート結果となっています。
早速みていきましょう!
まずはオンライン授業への全体的な満足度を聞いてみました!
結果は…
およそ75%の方が満足またはある程度満足しているという結果となりました。
一方不満があるという方も10%ほどいらっしゃるようですね。
私は満足している派なのですが、意外に不満を持っている方が少ないと感じました。
皆さんはどう感じられましたか?
次にオンライン授業の良いと思うところ、改善してほしいと思うところを聞いてみました。
まずは良いと思うところから!
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ギリギリまで寝ていられる
(機械工学専攻/M1)
それな!!!!!!!(笑)
間違いないと思います。
そのほかにも
”一限に出席しやすい”(文科三類/1年)
”学校までの移動が不要なので、キャンパスをまたがって授業が取りやすく、予定も立てやすい。”(教養学部/4年)
などのように教室までの移動時間が不要であるということに対するメリットをあげる方が非常に多かったですね。
絶起※の回数も少なくなったのでは無いでしょうか。
※朝ハッと目を覚まし、外がやけに明るいことに怯えながら時計をみると、講義開始には確実に間に合わない時間が表示されていて絶望すること。あれは怖い、ほんとに。
次のご意見はこちら
板書が見えない,教授の声が聞こえないということがない
(文科一類/1年)
これもオンラインならではのメリットですよね。
いつもは黒板の字が小さくて読み取りづらい…という先生の授業も、資料が事前に配布されていたり、先生がApple PencilでiPadに書き込んでいってくださるので快適に受けることができます。
大教室では先生のマイクの使い方や滑舌、周囲のうるささによって先生の声が聞こえづらいということもよくありましたが、そういうことも今は(通信状況がよければ)ほとんどありませんよね。
その他にも授業環境に関して
”自分にとってベストな環境で受けられる”(農学部/4年)
”周囲に無駄なものがないので、対面より没入できる”(後期教養/4年)
というように環境を自分に合わせることができるためより集中できるという意見も多く見られました。
質問を匿名で集計しているので、ちょっとしたことでも質問しやすい
(医学部/4年)
これは共感する人が多いのではないでしょうか。
私の受けている授業でも対面の時の3,4倍くらいは先生に対する質問が出ているような気がします。
匿名であるかどうかは授業によりますが、教員宛てや皆様宛てのチャット機能を使って質問を募集している授業が多く、生徒の質問への心理的・物理的なハードルがかなり下がっていると感じます。
スライドがpdfで配布されるところ
(理科一類/2年)
事前に配布されるため、予習も捗りますし、授業に出席できなかった時も入手することができるので便利ですよね。
お菓子やコーヒーを気軽に口にできて眠くならない
(総合文化研究科/M1)
私のコロナ太りの原因はこれでしょうかというくらい共感です…
ある授業でラジオ放送的なBGMを流しながらやる先生がいてとても楽しい
(教養学部/4年)
え、楽しそうなんですが、
録画配信された講義に自分で音楽をつけて楽しむのもいいかもしれませんね(?)
ここまで読むとといいこと尽くしのような気がしてきてしまうオンライン授業ですが、改善してほしい点に関しても多くの意見が出てきました。
授業後に他の受講者と話しながら帰ることで友達ができたり勉強になったりすることが多かったので、それがなくなったのは残念。教授は授業後もZOOMに残ってくれることが多いので質問できるが、他の受講者と仲良くなるハードルは非常に上がった。
(教養学部4年)
その他にも
”友達と休み時間に喋ったり聴き逃したところをさっと聞いたりすることができないところ”(理科一類/2年)
といった意見が見られました。
zoomを通して話すことはもちろんできますが、授業後に友達に質問しあうあの空気感は、なかなか再現が難しいですよね…
連絡がつかない生徒がいたりするので、グループでの課題が困難な点。グループ課題なら1週間は課題の締め切り等の猶予が欲しい
(文科一類/1年)
課題は成績にも関わってくる重要な問題ですよね。(グループ課題に非協力的な人がいるのはオンライン授業に限った問題ではないかもしれませんが…)
通信環境の関係でうまくアクセスできない方のことを考えると、期限に余裕のある形で課題を出していただけないのかと思ってしまいます。
(少なくとも私の受けている農学部の授業では)後から録画をもう一度見られる授業と、通信環境の問題でない限り申請できない授業とがある。(YouTube配信にしている授業もある。) 後から見られない授業について、出席した人へのアドバンテージとするのは理解できるが、全員見られる方が全体の理解が深まり、良いと思う。(相対評価としての成績付けには良くないかもしれないが。)
(農学部/4年)
その他にも
”ネットが時々不安定になって止まってしまうことがあるので、アーカイブ等に期間限定でも残してほしい”(教育学部/3年)
”インターネット接続が不安定なときがあるので、すべての先生に講義録画をアップロードしてほしい。”(経済学部/4年)
といった声が多く聞かれました。
左上に●Recordingって表示されてたら公開してくれるかな?って期待しちゃいますよね(笑)
録画の場合再生速度を自分で調整できるので自分にあったペースで学習を進めることもできます。
先ほども少し触れた通り転載の問題が大きいのかとは思いますが、現に公開している授業もあるわけですから、うまく調整して全授業公開してもらえたりしたら個人的にはめっちゃ嬉しい…(絶起しちゃった時も聞けるしね!)
UTAS,ITCLMS※,Googleクラスルームなど、授業によって使うものが違って混乱したり、情報を見逃したりしうる。
(理科三類/1年)
※UTAS、ITC-LMSは東大が授業についてのお知らせやzoomのURLを載せているサイトの名称です。
その他にも
”zoom IDなど掲載する場所を決めてほしい”(ロースクール/M1)
という意見がありました。
情報を集約させる場合、サーバー落ちが起きた時の危険性は高まりますが、利便性は圧倒的に高まりますよね。
複数のサイトに同じ情報を掲載していただくことがもっと徹底されればいいかもしれません。
一方的な音声のみの講義は、スライドがあると言えどもラジオのようで苦痛。スタディサプリなどオンデマンドの授業で映像がある方がまだマシ
(文科二類/1年)
他にも
”講義ノートをみせてただ説明を述べるだけというスタイルはやめるべき”(理学部/4年)
という意見もありました。
個人差はあると思いますが、オンライン授業だとどうしても単調に感じてしまう方もいますよね。
通信量に制限がかかっている方への配慮からラジオ形式の授業が推奨されていると聞きますから、ラジオ形式であっても集中力が維持できるような方式を何か考えたいですね。
資料の共有方法、授業の進め方など先生達の知識にばらつきがあるので、先生の間で良い方法を共有してほしい
(総合文化研究科/1年)
他にも
”教授のZoomへの慣れが不足している。 教授側が切断されるなどのトラブルがたまにある”(文科二類/1年)
”オンライン授業をよく準備している教員と、準備不足の教員のクオリティの差が大きい”(理科二類/2年)
といった意見がありました。
先生方も初めてのことで大変苦労されていると思うので、どんどんいい情報は共有していっていただきたいですよね!
先生方の間でいい情報が共有されたらより良い授業がどんどん増えていきそう。
教授の解説中にチャットで質問を送る人がいて授業が中断される点
(文科一類/1年)
これは質問の気軽さが、逆に招いてしまう問題ですよね。
私の受けている一部の授業では、授業の途中と最後に質問に答えるタイムが設置され、そこでまとめてそれまでに出た質問に答えるという方式が取られていました。
そういった工夫の方法もあるかもしれませんね。
オンデマンド配信にしている教員の授業は非常に大きいデータを一旦ダウンロードしなければならないので改善して欲しい。YouTubeなどにアップして欲しい
(情報学環/M1)
YouTubeの限定公開で良さそうですよね。
全受講者の顔出し強制。いくら「顔を出してみなさんと議論しましょう」というお達しが出ても、僕は発表者でもないのに顔だしたくない。通信量食うし
(教育学研究科/M2)
ディスカッションのやりやすさと通信量の問題は難しいですよね…
他にも色々なご意見をいただいていたのですが、代表的なものを紹介させていただきました。
初めてのことばかりで我々学生側も先生側も不慣れなところがあるとは思います。
少しトゲトゲした表現の意見も含まれていましたが、大学が学生の声を吸い上げ、立ち止まることなく授業を改善していったら、最高のオンライン授業になるのでは?との思いから紹介させていただきました。
最後に自由記述欄に寄せられた意見を紹介します。
4/3から授業を受けることができたので東大のスピード感には素直に感動してる。
(経済学部/4年)
これは本当にそうですよね!
”ここまで素早くシステムを構築するのは非常にすごいと思うので非常に感謝してます!”(文科一類/1年)
”東大の対応が早くて有難かった。”(人文社会系研究科/博士課程)
のように大学に感謝する声がたくさん上がっていました。
学生の学習の機会を奪わないためにと尽力していただいた大学の先生方には感謝してもし尽くせません。
(コロナ収束後も)大人数が聴講する授業は全面的にオンラインに移行した方が絶対に良いと思います。少人数で密に行うものは対面の方が効果が高いでしょうが、マス授業は対面で受けると集中力も途切れがちだし、物理的に見えづらい、聞こえづらいという問題があると思います。マス授業はオンライン化すべきです。(大事なことなので二回言いました。)
(文科一類/1年)
他にも”コロナ収束後も(オンライン授業を)オプションとして提供してほしい”(工学部/4年)
”コロナが収束しても、オンラインと対面のダブルスタンダードで授業してもらえると、学生の学びの機会が以前より広がるのではないかと思う。”(教育学部/4年)
”ずっと続いて欲しい”(り2/2年)
のようにオンライン授業を今後も提供して欲しいという声が多くありました。
対面授業とオンライン授業の効果の違いはきちんと精査する必要がありますが、コロナが収束したら全てを元の世界のように戻すというのではなく、やってみてよかったことは良かったこととして引き継いでいければいいですよね。
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アンケートに協力していただいた皆さん、本当にありがとうございました!
本当は全てのご意見を掲載したかったのですが、紙面の関係でなかなか難しく申し訳ありません。
いつまでこの状況が続くかわかりませんが、どうせならこの状況を有効活用し、今できる最高の授業をみんなで考えていけたらいいなと感じました。
最後までお読みくださりありがとうございました。
(追記)
NIIのシンポジウムで、上記の内容と新たに入手した学生の声を合体させ、「学生から見たオンライン授業」というテーマで発表させていただきました。ぜひご覧ください。