「ロシア=ウクライナ戦争って何が問題なの?東大教授が紐解きます!【東京大学法律相談所 駒場祭講演会・交流会】」のサムネイル画像

ロシア=ウクライナ戦争って何が問題なの?東大教授が紐解きます!【東京大学法律相談所 駒場祭講演会・交流会】

2022.11.15

皆さんこんにちは!

東京大学法律相談所です。

突然ですが、皆さんは兄弟喧嘩した時、どうやって仲直りしますか?

あなたが姉や兄だとしたら、どうでしょう。いつまでも喧嘩していると「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい。」と親に怒られてしまうかもしれません。でも自分の優位性を保ちたいしプライドもあるから自分から謝るのはなんだか癪に触るかも。

では、あなたが弟や妹だったら?小さい頃はよく分からないまま姉や兄の言うことを聞いていたけれど…もう思い通りにはさせないぞ!と確固たる意思を持つかもしれません。

いつまでも喧嘩していたら、親に怒られて渋々仲直りするでしょうか?

それとも小遣いを減らされる、おやつ抜きにされるなどデメリットが大きいので先に謝ることもあるでしょうか?

これを世界の状況に当てはめてみましょう。姉・兄の立場となる国、弟・妹の立場となる国、そして親が国連の立場だとしたらどうでしょう?こう考えてみると、兄弟喧嘩は国と国の戦争として捉えられそうです。

戦争や紛争が起こったらどのように解決できるでしょうか?

国連に忠告されて和解交渉を進めますか?

それとも経済制裁を受けてダメージが大きいので降伏しますか?

兄弟喧嘩と違って戦争は深刻かつ人の命に大きく関わるものです。ですから、両者は同列に並べられるものではありませんが、私たちの日常に置き換えたらどうだろう…?という思考実験をしてみたのです。

前置きが長くなりましたが、そういった「戦争・紛争」をテーマに、法律相談所では来る駒場祭にて講演会を開催します!

主にロシア=ウクライナ戦争を切り口に問題を捉えていきます。

みなさんは「ロシア=ウクライナ戦争」について、何か思い浮かべることがあるでしょうか。

今までも世界中で起きてきた「戦争・紛争」。

ですが、若い世代にとって、ここまで大々的に、センセーショナルに報道され続けているのはこの戦争が、初めてではないでしょうか。

改めて、自分の日常の地続きの存在としての「戦争・紛争」を認識し、不安を抱く方も多いのではないでしょうか?

「ロシアってなんかこわいな、、」

「核が使われたら世界はどうなってしまうの?」

「なんでいつまでも戦争が終わらないのだろう…」

「近い将来日本も攻め込まれてしまうのかな。」

「そもそもなんで戦争しなきゃいけないの?平和の方が良くない??」

こういった漠然とした疑問を抱いている方もいるかもしれません。

普段のニュースやSNSを見て、戦況などの部分的な情報を得るだけでは全体像や問題の根幹を理解することは難しいのです。

こちらのテーマについて今回お話してくださるのは、東京大学法学部教授松里公孝先生です。

松里先生

松里先生はロシア史、ウクライナ史専門の先生であり、「比較政治Ⅰ」という様々な国家の政治やその制度を比較して論じる授業を担当されています。

我々が普段目にするニュースだけでは分からないロシアとウクライナの関係性を、地理的・歴史的背景、また政治制度的観点からも紐解いてくださいます。

さらに、ロシア=ウクライナ戦争のような具体的事情を考える際には、ぜひその「パターン」を知っていただけたらと思います。

戦争と一言で言っても、そこにはいろいろなパターンがあるということです。

兄弟喧嘩にも、その原因や喧嘩のやり方、解決の仕方に様々なパターンがありますよね。

例えばですが、姉が弟と表面的には仲直りしたものの、口喧嘩の強さからか、はたまた姉が弟の弱みを握ったからか、実質的に弟が姉の言いなりになる状況が着地点としてあるかもしれません。つまり、弟が自立しているように見えても、実際は姉に支配されているという状況です。

これは「保護国化」という状況に似ています。保護国とは、形式的には独立国であるのですが、国家主権の多くを他の国に譲りその保護を受ける国のことです。保護国は、外交権や財政、軍事などの決定権を別の国に握られた状態に置かれてしまいます。

このように戦争のパターンといった観点から「ロシア=ウクライナ戦争」「世界情勢」を見つめてみると、より深い疑問が湧いてきませんか?

ぜひその疑問を大切にして松里先生の講義を聞いてみてください。

「紛争管理」や「未承認国家」等、聞き馴染みのない言葉がテーマとして掲げられていますが、本講演会を聞いて学び、新しい知識として吸収してくださると嬉しいです。

重い話題でもありますが、我々がこれから生きていく上で知っておくべきことでもあります。

また東大の先生のお話を直接聞ける上に、質問までできる機会はそうそうありませんのでぜひご参加ください!

さらに、刑法にまつわるクイズや、法学部生との交流を通じて法律を身近に感じていただくための交流会も用意しています!

過去の交流会の様子

事例問題を用いながら、「この場合〇〇罪は成立するの?」「△△罪と××罪の違いって何?」という、簡単そうに見えて実は奥深い、刑法の世界に皆さんを招待します!

ぜひぜひ奮ってご参加ください!

「非承認国家、分離紛争、紛争管理」
〜分離紛争を平和的に解決するには?露ウ戦争をきっかけに考える〜

講演会

2022年11/20 (日)10:00〜12:00

対面+Web会議ツールZoomウェビナーのハイブリッド形式にて開催します!

交流会

2022年11月19日(土)9:00-17:00

2022年11月20日(日)12:30-15:00

土曜は対面形式、日曜はWeb会議ツールZoomも併用したハイブリッド形式で開催します!

場所:駒場キャンパス KOMCEE East 2階K213教室

今だからこそ知りたい!コロナと法-colawna-【東京大学法律相談所 駒場祭講演会・交流会企画】
学問・研究
今だからこそ知りたい!コロナと法-colawna-【東京大学法律相談所 駒場祭講演会・交流会企画】
東京大学法律相談所
東京大学法律相談所
2021-11-20
パワハラ被害者に殺意はあったのか?ー東京大学法律相談所が贈る本格的裁判劇
学問・研究
パワハラ被害者に殺意はあったのか?ー東京大学法律相談所が贈る本格的裁判劇
東京大学法律相談所
東京大学法律相談所
2022-04-29
【駒場祭レポ】個性派ぞろい?駒場祭が東大仮装大賞と化していた。
ネタ
【駒場祭レポ】個性派ぞろい?駒場祭が東大仮装大賞と化していた。
murata
murata
2016-11-26
この記事を書いた人
筆者のアバター画像
東京大学法律相談所
はじめまして! 東京大学法律相談所です。UmeeTのライターをやっています。よろしければ私の書いた記事を読んでいってください!
記事一覧へ

こんな記事も読まれてます