皆さん、東大生が作ったビールがあるって知っていましたか?
「えっ!そんなものがあるの?!」「まじで言ってるん?」
そうなのです、なななんとっ、東大生の作ったビールがあるのです!!!
その名も「相川ふるさとエール」!!!
実はこれ、「東大むら塾」というサークルで栽培したホップを使った、クラフトビールのことなのです!

今回は、この「相川ふるさとエール」について知るべく、東大むら塾でこのビールの製造に関わっている志賀さんと山中さんに、私カモメとUmeeT編集部員とでインタビューをさせていただきました!

今日はよろしくお願いします!

こちらこそよろしくお願いします!



お2人は東大むら塾に所属されているということですが、ビールを作っているサークルって珍しいですよね。なぜ東大むら塾に入部したのか、教えてください。

元々、旅行が好きっていうのもありましたが、都市に住んでいたので地方への興味がありました。そこで、千葉で農業と地域おこしをやってるサークルがあるのを聞きました。僕は農業よりは地域おこしがやりたくてむら塾に入りました。

僕は2020年入学の代なんですが、入学した時はコロナでサークルの新歓がほとんどなくて。その中で知り合いの先輩がむら塾に入っていたので、それで参加してみようってなりました。他の団体にも色々参加したのですが、地域おこしいいじゃんってなって、今に至っています。

むら塾ではどんな活動をしているんですか?

パンフレットを持ってきました。(取り出す)


おおおおおおおお、かっこいい

農業と地域おこしを2つの大きな軸として、千葉県の富津市で毎週活動しています。地域おこしの面だと、例えばむらおこしコンテストという、全国から集まった大学生が、比較的小規模な地域の町おこしプランを作るコンテストを主催しています。また、寺子屋という地域の子供達に勉強を教える活動もしています。

寺子屋楽しそう!

農業面では、稲作をメインとして行っています。「てとて」というブランド米を作って販売していて、富津市のふるさと納税の返礼品にも選ばれました。他にも大根、玉ねぎ、あとレモングラスなど、数十種類の野菜を栽培しています。農業は毎週末現地まで行って、作業をしていますね。

富津とは長いお付き合いなんですか?

8年くらいの付き合いだとは聞いていますね。段々メンバーが増えていって今では120人に増えて、それに伴って地域との繋がりも強固になりました。

部員が120人もいるんですか!?

そうですね。今年だと1年生とか60人くらい入ってくれて…

ふっぇ?????????6、60???!!!!

UmeeTと比べたらな……ちょっとな……

やめてください。

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まずは簡単に、相川ふるさとエールについて。これは東大むら塾が、千葉県富津市で栽培したホップを利用してできた、クラフトビールのことです。

ガサゴソ(またもやレベチのパンフレットを出す。)

相川ふるさとエールを作ろうとしたきっかけは何だったんでしょうか?

実を言うと、最初はビールを作ってみようっていう考えは全くなかったんですが、たまたま見に行った醸造場でのビール作りが面白かったんですよ。しかもビールは原料が農作物だから、「これむら塾でやったら面白いんじゃね」っていう単純な興味が始まりですね。ビールにはホップが必要なのですが、ホップは日本のほんの一部でしか栽培されていないんです。僕はその希少性に注目して、じゃあやってみたらいいんじゃないかと始めました。ホップは富津市の相川地区というところで栽培したのですが、その地域で作ったものを何か商品にして売り出せば、相川の魅力アップにつながって、恩返しになると思いましたし。むら塾が「やってみたい」を尊重するからこそ、可能でしたね。

そうだったんですね……

ビールを作っている醸造所の「鋸南麦酒」に直接交渉しに行き、運も良く、色んな人に恵まれて、最終的に「相川ふるさとエール」という商品が完成しました。

醸造所に直談判ってことですか?

そうですね、本当に直談判ですね。「ビールを作ってくださいませんか?」って持ちかけたら、向こうの方も興味を持ってくださって。地元の産品を使用する、という鋸南麦酒のこだわりにも一致して、この商品が完成しましたね。


それにしてもロゴが可愛いですね!!!

メインは「鋸南麦酒」さんのロゴですが、むら塾バージョンだと、学生帽と眼鏡をかけています!メインの色も自分たちで決めました。これもむら塾の、デザイン担当の部員が考えてくれたんですよ。

これは、ホップ作りの時にお世話になった地元の方々のために作った、別のメッセージカードです。今回のビールは全国に相川の魅力を発信するだけでなく、相川の方々に相川の魅力を知ってもらうきっかけにもなると思っています。

山中さんのスマホの後ろも!カードが!


名前にもこだわっているんですよ。元々、このビールはエールビールという種類なんですが、今回は応援の意味のエールをかけて、両方の意味で「エールビール」という名前になっています。英語のスペルも本当は「ALE」だけど「YELL」に変えました。

面白い!
他のビールと比べた時の特徴とかありますか?

大学のサークルが作ったホップを利用したクラフトビールが誕生したのは、多分日本初じゃないですかね。そこはかなり特殊だと思います。あと、コンビニとかで売っている普通のビールは、海外のホップを乾燥させて保存しやすくしたもの。一方、この相川ふるさとエールは、収穫して5時間くらいしか経過していない、新鮮のホップをそのまま使って作られた、「生」のビールなのです。これをフレッシュホップビールと言います。収穫時期限定で、収穫場所と仕込む場所が近くにないといけないので、日本でも結構レアじゃないかな。

ホップってそもそもあんまり馴染みがないんですけど、これですか?

そうですね。この緑のやつですね。


これが志賀さん!

誰やこいつ〜。 変な顔している〜。

ビール美味しいですよね。香りもほんと。

まあそうですね。ビール自体も美味しいですし。他のビールより飲みやすい。苦味がない。作り方も特殊ある限られたところでしか作れない。こんな感じですね。

ビールの評判はどうでしたか?

作れたホップの量が少なくて330本だけの製造でしたが、注文してくれた家族とか友達とかが、すごく美味しいって言ってくれました。ホップ作る時、ホップの栽培で有名な岩手の遠野と言う場所にお伺いしたんですけど、そこでお世話になった人に配ったりしたら、「すごく飲みやすくて美味しかった」と言ってくれて。お世話になった人から褒められるとやっぱり嬉しかったですね〜。

それは嬉しいですよね〜。

え、ホップを作る時から、事前勉強しに岩手まで行ったんですか!?

そっちに行く機会があったんで、向こうの農家の人に教えてもらいました。虫が発生しちゃった時とかに「どうすればいいですか」って聞いたら、そこの繋がりで教えてくれて、ホップが守られました。人の繋がりはありがたいですね!


ホップを作る時に大変だった点はありましたか?

千葉でホップを作っているところがなかなかないので、最低限の情報だけで栽培したことが大変でしたね。例えば今の栽培状態が本当に正しいのか間違っているのかが分からず、その「分からない」状態で進めていくことは本当に不安でした。ビールを製造しているところに「今これで大丈夫ですか?」とか聞いて、自分から情報を得ていかなければならなかったです。

結構試行錯誤してきましたね。

そうですね。本当にどうにかして実をならせようという思いでいっぱいでした。


山中さんはビールをどうして始めようとしたのですか?

8月くらいに志賀さんがむら塾の中で「今から2、3ヶ月くらいでビールを商品化するのですけど興味がある人はいらっしゃいませんか?」って呼びかけをしていました。元々ホップのこと、志賀さんが動いていたのは知っていました。ビールができる頃は、本格的に興味が湧きました。ホップに元々興味もあったしその勉強をさせていただこうと思って。9人のメンバーが集まって商品化しました。

9人で商品化できるなんてすごい!

本当に人に恵まれたと思います。デザインが上手な人、動画作るのが上手い人、ホームページ作るのが上手な人もいます。この山中さんがそうです。

ちょっとしかいじってないけどっ

本当に、みんなに支えられてここまでやって来れたと思います。商品化になると、商品名とか、どんなメッセージを入れるのかとか考えなければならなかったんですよね。これらはみんなで考えていきたいなってなって。集まったメンバーで分担して、1ヶ月ぐらいの話し合いを続けていく中で、商品名などを考えてきました。

じゃあ栽培とかは全部1人で行ったのですか?

いやそれは違いますね笑笑。富津市の元々の訪問にホップの栽培の作業を加えた感じです。僕は何もしてないですよ……

謙虚……


ではお待ち兼ねの食レポタイムですね!早速開けていきましょう!
っとなるはずが……
オープナーがない…
え




……
…..だめですねこれは

そうっすね…..
仕方がない…..
というわけで、後日、お酒が飲めない未成年の私に代わって編集部わかなさんが行った、待望のspecial食レポを別枠でお送りしたいと思います!
さて一口目を口にしたわかなさん。飲んだ瞬間に「ん!おいしい!」と叫ぶ。
そして始まる、前日にクラフトビールの勉強をしてきた真面目なわかなさんによる食レポ。
どこからともなく流れる、上品なBGM

このビールは何と言っても飲みやすいですね。うん、美味しい。ビール感があまりないですね。苦味もあまりありませんし。あと、まろやか。爽やか系じゃなくて、まろやか。

何と何のハーモニーですか?

…

このビールはどんな食べ物と合うと思いますか?

…
カモメの無茶振り連発で、無言になってしまった食レポ専門家、わかなさん。
そして、どこからともなく現れた、志賀さんが語り始める。

そうですね、このビールに合うのは、個人的には洋風のフライだと思いますね。私は以前、本当に作りたてのビールを飲んだことがあるのですが、その時よりもこの相川ふるさとエールはフルーティー。作りたてを飲んだのですが、香りが引き立ってて、スーッと入っていく感じでした。だけど少し時間が経った今飲むとこくもあって深い感じですね。
完璧な食レポを、ありがとうございました!(何だかめちゃくちゃ美味しそうじゃないですか!!!)

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東大むら塾の将来展望とかは、ありますか?

ここ1年間くらいできていない地域の人との交流も本格的に再開したいですね。寺子屋もそうだし。お世話になっている人の会話で「こうしてほしい」という希望があったら、その意見を活用して地域おこしをしたいです。また、実験的に今まで手を出してなかったものも含めて、色々な野菜に挑戦したいとも考えています。他にハーブの商品開発も目指しています。あと漁業も面白そうですよね。

今まで農業面が結構適当だったんですよ。1週間に2回しか行けず、地元の人に頼りっぱなしでした。一部のすごく詳しい人が栽培してきたという感じで。実は、僕たちはあんまり農業の知識がないんです。農業に対する研究をもっとすべきなのかなとは思っています。

最後に、地域おこしの魅力とは一体何だと思いますか?

一言で片付けるのは結構難しいな。
色んな人の色んな立場があって、例えば、行政も行政の考え方があるし、地元の人もそうだし、多種多様な人々と関わっていかなければなりません。誰が正しいとか間違っているとかなく、それぞれの立場を尊重した上で、より良い方向に持っていくことが、一番良い地域おこしなんじゃないかなって思いますね。その中で合意形成をしていく上で、何かエネルギーが生まれるんだと考えています。僕は、このどっちの立場も正しいとか間違っているとかじゃないところこそが面白いかなと思います。

今終わったんじゃないんっすか…

いやいやいやいやいやいやいや
山中さんもお願いします!

僕がむら塾に入った当初は、絶対に地域おこししたほうがいいとか、山間地域で過疎化を解決しようとか、「である論」に縛られていたんですよ。でも、今年、地域の人たちとのワークショップで改めて「必ずしもそうじゃないな」って考えさせられました。「である論」に縛られず、みんなが納得いく地域おこしはどうなんだろうといつも考えています。

確かにそれは難しい課題ですよね…。

正直途中で、学生ができることなんてないのではないかとやる気を失っていた時期がありました。でもやっぱりそんなことないなってなって。学生だからこそ行政が提案できないものを提案して、実行することができるのではないかと思いますね。まだ1年ある中、自分が何ができるか模索しつつ、何か一つでも地域の人たちが「良かった」と思えるようなものを残して行けたらいいなと思っています。これこそが、地域おこしのいいところじゃないかなって思いました。

深いい〜(レバーを前に)

今日は本当にありがとうございました!

話を聞いていて、本当に楽しそうだなって思いました!普通にむら塾に興味が湧きました。

いつでもウェルカムです!軽いノリでも参加できるので、機会があればぜひお越しください!
何だか深いい話になってしまった今回の相川ふるさとエール特集!皆さんもぜひ、美味しいビールを片手に、地域おこしについて考えていくのはいかがでしょうか??!
