お久しぶりです!「こじらせ東大生の恋愛相談会」という企画を運営しているSです。
「『こじらせ東大生の恋愛相談会』って何…?」って思ったそこのあなた。
私たち「こじらせ東大生の恋愛相談会」は、2017年の駒場祭を機に結成された団体です。普段の活動では、恋愛を主なトピックとした当事者研究を行っています。毎年駒場祭では、「東大内・外から多方面で活躍されているゲストを招聘し、恋愛についてアカデミックに語っていただく」というトークセッションを企画しています。
(実は2年前の2017年、団体が結成した年にも、一度UmeeTでインタビュー記事を書かせていただきました。)
今年もトークセッションを行うのですが、その一部を事前にお見せすることでトークセッションの面白さをみなさんに伝えたい!と思い、登壇されるゲストの一人、清田隆之さんに、運営メンバーのTがフライングで恋愛相談をしに行かせて頂きました。
清田さんは、これまでに1200人以上の悩み相談に耳を傾けてきた、まさに恋愛相談のエキスパートです。この記事を読んで、面白い!と思われた方は駒場祭のイベントにも来てくださると嬉しいです!(詳細は記事の最後で!)
相談者T、執筆者S、カメラ担当A:今日はよろしくお願いします。
清田さん(以降、清田):こちらこそ、よろしくお願いします。いつも恋愛相談を聞くときはこちらから細々と質問していくんですが、今回もそんな感じで進めさせていただきます。ではまず、Tさんの悩みの概要を教えてもらってもいいですか?
T:はい。付き合ったことは何回かあるんですけど、両思いで付き合ったことがなくて。…ってうか、いつもそんなに好きじゃない人と付き合っちゃうんです。どうしたらそれがやめられて、好きな人と付き合えるのか、っていうのが今の悩みです。
清田:直近のいくつかの恋愛を振り返ると、具体的にどんな感じなんですか?
T:今付き合ってる人はいるんですけど、僕はあんまり好きじゃないんです。
遊ぶ友達、みたいな感覚だったんですけど、何回か会ううちに向こうが好きになってくれて。自然と手をつないだりキスをしたりしてたら、「これって私たち、付き合ってるんだよね」って言われて。あいまいな返事をしてしまい今は付き合ってるんですけど…
なんか付き合うってめんどくさいじゃないですか、好きじゃないのに。
いや、本当にしょうもない人間なんですけど…。
清田:いやいや、率直な意見を聞けないことには恋愛相談は進まないので、ありがたいです(笑)。
T:その前に付き合った人は、僕は割と好きだったんですけど、相手は振られた直後で。たぶんその「つなぎ」みたいな感じだったような気がするんですよ。で、それもすぐに振られました。
清田:その人とはどのぐらいの期間付き合ってたの?
T:3ヶ月ぐらい。
清田:その時は、向こうからの気持ちの矢印があまり感じられなかった?
T:感じられなかったです。だいたい僕からデートに誘ったり連絡したりで。
清田:他にはどうですか? その前とか。
T:「付き合うってどんな感じなんだろう」と思って、デートした人と付き合ったことはあります。これが初めての経験です。その時は、「ちょっとかわいいな」ぐらいで付き合っちゃって。それも面倒くさくなって、割とすぐ別れたんですよ。特に恋人っぽいことはしなかったです。
清田:なるほど。いわゆる、恋人同士は、「双方で気持ちを向け合って楽しい時間を過ごしてる」、みたいなイメージがあるけど、自分の場合はなんだかいつも一方通行っていう感じがしている。
T:はい。片思いとかは何回かあって、毎回うまくいかなくて。これからも自分が好きな人とは付き合えないんじゃないかみたいな感じがします。
清田:お付き合いするうちに、Tさんの気持ちがどんどん高まっていく、みたいなことはあんまりなかったの?
T:二番目の彼女(「つなぎ」で付き合った人)の時は、付き合っていくうちにちょっと好きになっていきましたね。めっちゃ好き!って感じはなかったんですけど、LINEが返って来なかったりするとすごい不安になってたんで、これは好きなのかな、みたいな。
清田:だとすると、片想いの時の方がはっきりと「今俺は好きだ!」みたいな気持ちを感じられる?
T:そうですね。
清田:なるほどね。その、Tさんがイメージしてる、「これは間違いなく好きだ!」みたいな状態っていうのは言葉にするとどんな感じなんですか?
T:うーん、難しいなぁ…本当にトートロジーなんですけど、好きっていう感情があるっていう感じがする。
例えば、ずっとその子のことを考えてるとか、つらくなるとかっていうのは好きという感情の結果だと思ってて。好きか好きじゃないかっていう気持ちがあるかないかは、はっきりわかるので。
清田:あ〜、それはちょっとわかるかも。そう考えると、好きじゃない人と付き合っている時は、恋人同士という関係にはなっているけど、肝心の「好き」という気持ちが不在というかぼんやりしていて、その状態にモヤモヤしたものを感じている…というのがTさんの現在地ということになるでしょうか。
T:そうですね。
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清田:今の恋人は、ここの学生さん?
T:はい。
清田:彼女とはどんな風に始まったの?
T:実は、マッチングアプリなんですよ。
清田:アプリで知り合ったらたまたまお互い東大生だった、なんてことあるんだ!すごいね!
ネット経由の出会いには不安が付きまとうけど、大学が同じだと共通の話題もいろいろあって最初から話が盛り上がりそうだね。
T:そうですね、盛り上がりましたね。
清田:お付き合いするまでに何回かデートしたの?
T:えっと、
一回目はご飯行って、
二回目は映画館とご飯行って、
三回目は遊園地行って、そこでちょっと発展して、手つないだりキスしたりして、
四回目は彼女の家に遊びに行って、
って感じです。家に行ったときに、これって付き合ってるんだよね、って言われました。
絵に描いたようなデートですよね(笑)。
清田:めちゃくちゃスムーズに始まった今の恋人との関係だけど、そんな彼女に対してあまり気持ちが盛り上がっていないわけだよね。
T:そうですね、ここ半月、忙しくて全然会えなくて。付き合ってみたら、時間を割いてまで会いたいと思わないな、って感じで…。彼女は将来を考えてるみたいで、同棲したいね、結婚したいね、子ども生まれたら、みたいな話を付き合いたての頃からしてました。で、僕はそもそも結婚自体したくないので、リアクションに困るっていう。
清田:なるほど。気持ちに温度差があると、未来の話にリアクションしづらいってのはわかる気がするかも。相手は相手で、Tさんの反応に不安を抱いてるかもだけど…。ときに、現状「別れる」という選択肢を取っていないのはどういう理由からなの? 別れるのが面倒くさいからとか?
T:そうですね、何て言えばいいかわからないし…
清田:ああ、なるほど。
T:本当にしょうもないんですけど、もし別れて相手が病んじゃったらどうしよう、って思っちゃうんですよね。あとは、別れることに対して色々言われそうで嫌だとか、自分のエゴもあったりしますね。
清田:そっか…。その人とこの先もお付き合いして、気持ちが変わっていく感じはあんまりない?
T:ないんですよ。
清田:そうなると、このまま付き合い続けるのは双方にとってよくなさそうだね。Tさんに気持ちはないわけで、あとは別れるという選択肢を行動に起こすだけなんだろうけど、病まれたり依存されたりしたらどうしよう思いもあり、なかなか動けないでいるという…。
T:そうなんです。でもそれはまあ、僕が悪いんで、言えばいいだけなんですけど…。
清田:Tさんの考える恋人同士という状態は、基本的にお互いが好きで関係が結ばれていることだよね。でも今の恋人には気持ちの矢印が向いていないわけで、それはおそらくどこかで嘘をついてる状態ってことになるよね、自分に対して。
でもそういう状態でもキスとか性行為とかはできてしまう。その瞬間は良いのかもしれないけど、例えば終わった後とかに、「またやってしまった」「俺は何をやってるんだろ」みたいなことを思うかもしれないよね。
あるいは、相手は自分に気持ちを向けてくれてて、本来は嬉しいことのはずなのに、それをあまり喜べなかったり、むしろちょっと鬱陶しいとすら感じている自分はやばいやつなんだろうか、って葛藤しちゃうこともあるんじゃないか…。
T:ああ、ありますね。
清田:自分も昔そういう気持ちになったことがあるんだけど、正直いい心地はしないよね。
もちろん相手はもっとだと思うけど…。だから、いずれにせよあまりこういう状態を続けないほうがいいと思う。嫌じゃん、せっかく付き合ってるのに自己嫌悪に陥っていくのなんて。
T:そうですよね。最近会えてないから電話したい、どうでもいいことでもいいからLINEして、って言われると、面倒くさいなって思っちゃいます。
清田:構図的に「与える側」みたいになってしまうと、自分の行動や言葉が相手に対する利益や褒美、報酬のような感じになっちゃうことがあると思うんですよ。すごく嫌な話ではあるけれど。
T:ああ、そうです。
清田:相手の期待や要求に対して、キャパシティの範囲内でなら応えられるけど、それを超えてくると、そこから先は業務の範囲外です、みたいな感じになってしまうことも正直あると思う。
T:はい、もうそういう感じになっちゃいます、僕何様だよって感じなんですけど…。
清田:「なぜか気持ちのないほうが優位に立ってしまう」というのは恋愛における最大の理不尽だと思うけど、優位側に立たされてしまうと、それはそれで「俺は何様なんだ」って自分に問い返しが来たりする。
T:ああ、本当にそんな感じです。こう言わないと満足しないから、とりあえず一通だけ送ってやり過ごす、みたいな。で、二週間に一回ぐらい会って、またやり過ごす。
清田:「やり過ごす」ってすごい言葉だけど…確かにそれがリアルな感覚なのかもね。
そう考えると、やはりその関係に関しては、自分のためにも相手のためにも勇気をもって終止符を打ったほうがよさそうだね。
T:そうですね。「別れを切り出しづらい」というだけで現状維持しているので。
清田:頑張るしかないね。そういう恋愛を繰り返してると、今度は「こっちはできるだけのことをやってるんだからいいでしょ」みたいな、謎の被害者意識すら芽生えてくることもあったりするので…
T:そうなんですよ。だからそうならないために、日々自分をけなしてます。
清田:けなすって(笑)。無意識にバランスを取ってるのかもしれないけど、それは大げさに言えば心の自傷行為みたいなことかもしれないので、できるだけやらないほうがいいような気も…。
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清田:Tさんはアプリってどのくらい使っているんですか?
T:結構前から使っていまして、初めての彼女ともアプリで出会いました。彼女と別れたときも「好きじゃない相手と付き合うのはもうやめよう」って決断したんですけど、またやっちゃった、みたいな(笑)。
今もやめようとは思っているんですけど、もしかしたら、暇になったら…またやっちゃうかもしれない。
清田:アプリって手軽だし、昔の出会い系サイトと違って無料で利用できるものも多いので、一度使うと手放せなくなると言ってる人は多い。そういう人たちの話を聞いてると、アプリって依存症みたいなものかもな…とも感じる。
T:わかります。今はアンインストールしてるんですけど、暇になったら、会いたいとかじゃなくても、Twitter感覚でやっちゃうんです。なんか麻薬みたいになってる(笑)。
清田:ほんとそうだよね。一度やめても再インストールしちゃうわけで…。手軽で空き時間にできて、なおかつちょっとしたドーパミンみたいなものを分泌させてくれるわけじゃないですか、仕組み的に。本当にさ、依存状態を生み出す仕組みが内包されてると感じるんだよね。
『依存症ビジネス─「廃人」製造社会の真実』(デイミアン・トンプソン著/中里京子訳/ダイヤモンド社)って本があるんだけど、そこにはこんなことが書かれている。
21世紀に入り、ビジネス的に成功を収めた商品やサービスの分析が進むにつれ、どうやら人を依存状態にさせる仕組みが内包されている商品やサービスがヒットする傾向にあることがわかってきた。そのテクノロジーが今やどの企業にもあって、例えばソーシャルゲームや位置情報ゲーム、SNSやYouTubeの動画、フラペチーノやエナジードリンクなど、ありとあらゆるヒット商品やサービスにその仕組みが内包されている…。
T:それって具体的にどういうものなんですか?
清田:端的に言うと「欠乏状態」を作り出すんだって。つまり「それがないとつらい」っていう状態を作り、延々とその商品を買わせ続ける、みたいな。
T:ああ、なるほど。
清田:夜中のラーメンとかあるじゃない。飲んだ後とかにさ。「なぜかわからないけどラーメン食いて~」ってイメージしたときに出るのがドーパミンなんだって。だけど実際ラーメン屋さんに行ってみるとその欲求が消えちゃう、っていう。あんなにラーメン食いたいと思ってたのに、ひと口スープを飲んだ途端「あれ?」みたいな感じになることってあるじゃん。
T:ありますあります(笑)。
清田:マッチングアプリもこれに似てて、相手を探したり、マッチしたりするフェーズではドーパミンがバンバン出て楽しいかもしれないけど、いざ相手と会って、コミュニケーションを重ねて関係を深めていくフェーズになると気持ちが下がっていく…みたいなことが仕組み的に頻発しているような気がするんだよね…。
もちろん、アプリで知り合った相手とうまくいってる人もたくさんいるとは思う。ただ、基本的にアプリでの出会いって、相手に関する情報が少なすぎて、互いのことがよくわからなかったりするじゃない。
T:そうですね。
清田:そういう環境下で恋愛関係を取り結んでいくのは、そもそも難易度の高いことなんじゃないかと思うのよ。
T:そうですよね。僕も何人かとアプリ経由で出会った経験を経て、自分はアプリじゃ好きな人を見つけられないタイプの人間だとわかってるのに、何で使っちゃうんだろう…?
表出している部分が行為、下の部分がお互いの関係の蓄積。下の部分を蓄積していき、ぴょこっと恋愛的な好意が表出する、クラスの友達や大学のコミュニティから始まる恋愛に似ている。
表出している部分だけがあって、下の蓄積がない状態。互いのことを良く知らずに出会う、アプリから始まる恋愛に似ている。
ここから下に広がって関係を構築していけば図1のようになる。しかし、下の部分を構築するにはエネルギー、時間などのコストがかかる。人の持ちエネルギー、持ち時間は有限。そのため、刹那的な興奮・快楽をもたらしてくれるアプリの誘惑に負けてしまうと考えられる。
T:とはいえ、もしクラスやバイト先など所属するコミュニティでいいなと思う人がいなかったら、今後も使ってしまうかもしれないですね。
清田:そうだよね。もちろん出会いのツールとして使う分には全然いいと思うんだけど、Tさんの場合、例えば同じ授業やサークルの中で気になる人が見つかって、その人と接点を持つ中で好意やドキドキが高まっていくことが多いようなので、関係性の土台がないアプリでは強烈な一目惚れでも起こらない限り好きな人は見つかりづらそう。それなのに、いくらやめようと思ってもついまた使ってしまう…。それが今後も続く可能性は大いにあるよね。アプリの依存させ力まじ恐ろしい…。
T:つくづく麻薬みたい(笑)。
清田:しかもTさんの場合、好きな人は見つからなくても、異性との出会い自体はアプリで何度も経験しているわけで、言わば「味を覚えてしまっている」状態だもんね。「アプリをインストールする→マッチする→メッセージを送る→出会う」って回路ができてしまってるわけで、ここから抜け出すのはなかなか大変だろうな…。
T:会いたい時に会えるんで、会いたいと思ったらインストールして、翌日ワンチャン狙えるみたいな…まずいですね(笑)。
清田:チャラい(笑)。でも、それはTさんの悩みと深い部分でつながっている問題だと思う。
清田:アプリのようなものを自分の中にインストールしちゃうとさ、空き時間とか、退屈してるときとか、まずそれが思い浮かぶようになってしまう。
前にマッチングアプリ依存に悩むアラサー男性の話を聞いたことがあるんだけど、ダメだダメだと思いながらつい手が伸びてしまう状態がかなりつらいと言っていた。恐ろしいよね、アプリの開発者はそこまで考えてたのか、まじで聞きたいよ…。
T:今はインストールしても使えないようにプロフィールとかアカウントを消す、っていう方針を取ってるんですけど、多分また…
清田:またやっちゃうかもだよね(笑)。
T:はい、実は一週間前ぐらいにインストールしちゃって。でも使おうとしたら、アカウントがなくて使えなくて、なんとかもう一回アンインストールできたっていう。今は、そういう対処法を取ってます。一歩、踏みとどめてくれました。
Twitterで出てくるマッチングアプリの広告とかあるじゃないですか。見るとやりたくなっちゃうんですよ。前回はそれでインストールしちゃおうかなって思ったので。
清田:『依存症ビジネス』で「フィックス(fix)」という言葉が紹介されていたんだけど、これは「報酬をあたえてくれるもの(=すぐに気分をよくしてくれるもの)」を意味するんだって。フィックスは「修理」を表す英語であり、もともとは薬物依存者の間で使われていた言葉で、つまりお気に入りの薬物やゲームを摂取すれば一時的に「フィックス(=修理)」された気分になるということらしい…。で、そういう欲望を刺激する広告や誘惑物を「キュー(合図)」と呼ぶんだって。
T:うわー、まさにですね。これを友達が読んだら俺って出会い系の男じゃんみたいになりそう…(笑)。
S、A:いやいやいや、それはないよ。だって、出会い系に限った話じゃないじゃん。例えば、YouTube見たくなるとかさ。投稿するわけでもないのにInstagram見ちゃうとかさ。
清田:そうそうそう。我々はみんな依存症ビジネスにからめとられながら生きている。常に刹那的な欲望を刺激され、その中で行動して飽きてまた行動して…っていう短期的なサイクルをぐるぐる回すように設計されてるんだと思う。超怖いよね。
Tさんの恋愛もそうで、そこそこの快楽や興奮が得られるお手軽な短期のサイクルは無視できないぐらい強烈な訴求力があるから、そこから抜け出すのはなかなか大変だと思う。この短期のサイクルじゃ絶対に得られない何かがあるっていう実感が構築されないことには、歯止めが効かないと思うんだよね。
例えばピンと来る人がいて、その人との気持ちや関係を育てて、「これは他のものとは代替不可能だ!」というところまで持って行けたら、その関係が成就しようがしまいが、いい防波堤になってくれるとは思うんだけど…。
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T:そっか、僕はこっち(図2)にいるのかぁ。なんとかこっち(図1)を経験すれば、短期のサイクルから抜けられるのかなぁ。
清田:ひとつの手がかりにはなると思う。Tさんが求めてるものは明らかにこっち(図1)だから。
T:今、自分が結構まずいところにいるかもと実感してます(笑)。でも、すごくまずいわけでもないからなかなか本気で変わろうと思えないっていう…。
清田:そうだよね、それなりの報酬はあるわけだからね。もっとも、この報酬があることが事態を難しくさせているとも言えるけど…。
T:たしかに。アプリを使っても絶対に出会えないとかだったら思い切ってやめられるんでしょうけど。
清田:そうなんだよね。金銭的なリスクがあるわけでもないし、実際に出会えて、恋人までできているわけだもんね。でもそれこそがモヤモヤの実態でもある。言わば“そこそこ悪くない”地獄かもね(笑)。そこから上にも下にも行かせてくれないという。(図3)
清田:上にも下にも行かせてくれない。常にこの範囲(図3)で往復してなさいっていう。「好きな人と付き合ったことがない」という悩みの背景には依存症ビジネスが絡んでいてたとしたら…ちょっとしたホラーにも思えてくるね(笑)。でも、そういうものがまさか自分の恋愛観と絡んでるとは誰も思わないよね。って、悩みを余計ややこしくしていなければいいんだけど…。
T:自分の状態を客観的に分析できただけでもだいぶスッキリしました!
みなさんには、似たような経験はありますか?恋愛に関してずっと自分の中で悩んでいることはありますか?
駒場祭では、以下のスケジュールでゲストの方々に討論していただきます。あなたの悩みの解決の糸口が見つかるかもしれません。オーディエンスからの質問もその場で受け付ける予定です。
日時・場所・登壇予定のゲスト一覧はこちら。
日時:2019年11月22日金曜日(駒場祭1日目)
場所:駒場キャンパス13号館1323教室(2階)
ゲスト:
清田隆之さん (恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表)
森田雄飛さん (恋バナ収集ユニット「桃山商事」専務)
ワッコさん(恋バナ収集ユニット「桃山商事」係長)
二村ヒトシさん(アダルトビデオ監督)
トミヤマユキコさん(東北芸術工科大学専任講師)
佐々木ののかさん(文筆家)
Yuさん(東大式恋愛勉強法「TO-REN」2代目編集長)
来てくださったみなさんが何かしら持ち帰っていただけるような企画にします。
だからどうか、足を運んでください。11月22日(金)、駒場キャンパス13号館1323教室にて、お待ちしています!
団体公式ホームぺ―ジ:https://note.mu/kojirase1122
団体公式Twitter:@kojirase_ut