東大運動部の魅力前編に引き続き、後編です!後編にまずお届けするのは、陸上部の NEWS!
皆さんは陸上競技をよく目にしますか?オリンピックや世界陸上などテレビで放送している機会も今は多いので、見たことがあるという方は多いのではないでしょうか。
今回はそんな陸上競技の中でも長距離をフィーチャーしてみようと思います!みなさんも参加することのできる東京マラソンを代表とする市民マラソンや、年始に行われる箱根駅伝などは、皆さんにとっても親しみやすく誰しも一度は見たことがあるのではないでしょうか?
今回インタビューしたのは、長距離の選手であり、箱根駅伝の選手に選出された経験のある、東京大学運動会陸上運動部4年の近藤秀一さんです。
ここで、もうご存知の方も多いとは思うのですが、近藤選手がいかにすごい人であるのかを説明したいと思います!
近藤選手は、今年の一月に行われた箱根駅伝の関東学生連合の選手に選出されました。残念ながらインフルエンザで本戦出場はかないませんでしたが、関東学生連合の主将を任されるほど期待されていたということなのです。関東学生連合がどんな構成のされ方をしているのかわからない方の為に説明すると…
関東学生連合チームは1校から1名が選出される[1]。毎年10月に行われる箱根駅伝予選会で出場権を得られなかった大学の中から、予選会で個人成績が優秀な選手が選抜[2]されて構成されるが、選出選手は本大会出場回数を2回を超えないことが要件となっている(第91回大会から適用)[1]。予選会に出場しなかった選手や予選会に出場した留学生は選出されない。
第94回大会より、「大学、連合を問わず本戦出場経験がゼロであること」という要件が追加され、予選会2回以上出場でも、連合チームへの選出が可能になった。(引用元:2018/02/28年2月28日2:10 https://ja.wikipedia.org/wiki/関東学生連合チーム)
上の文章を要約すると、近藤さんは個人成績を評価されてメンバーとして選出されたということなのです。この予選会の記録というのが、20㎞を59分54秒で走ったというものになります。これはこの予選会全体で20位というもので、学生連合の中ではトップの成績となっています。
そしてまた学生連合本戦出場メンバー選考のための10000m記録挑戦会では29分13秒という記録を出しておられ、この記録と予選会の記録の合計タイムでも学生連合の中でトップの成績となっていました。
これがその箱根駅伝予選会の時のお写真です。長距離を専門にしている、大学のトップたちが集まる箱根駅伝の予選会で20位というのは、とてもすごい記録であることがわかりますよね!
また2017年に挑戦したという東京マラソンでは、2時間14分13秒で全体で27位という好成績をおさめたのです。
もうここまで書いた段階で近藤選手が陸上選手としていかにすごいかは十分伝わったと思うので、ここからはそんな近藤選手のインタビュー内容を書いていこうと思います。
—近藤選手は工学部での学業と陸上部での練習とを両立されていると思うのですが、単刀直入にお聞きしますが、それを成し遂げる秘訣はなんですか?
僕は結構泥臭くやっていくタイプなんです。だからいろんなことをやるにあたってオンとオフの“切り替え“が大事になっていると思います。大学入試の時も、勉強と陸上を両立させるために“切り替え“を重視して取り組んでいました。
—そうなんですね、切り替えが大事ということですが具体的にはどんな意識をされているのですか?
例えばですが一ヶ月後に大きな大会があったとして、その大会までに一ヶ月間フルで気持ちを張り詰めているのはしんどいじゃないですか。だから一ヶ月間でも気持ちを緩めるところは緩めて、張り詰めてやるところは張り詰めてやると言った感じにしています。
—なるほど、そうすると試合や試験で力が発揮できるということなんですね!
そうですね。特に陸上は自分の心と体だけで挑むスポーツなので心の状態は結構影響があります。レースに向けて入念なイメージができていないと、パニックになって、いい走りができないんです。また、長距離はここは前に出て仕掛けていくところと、ここは我慢して進むところというように、レース中の心の駆け引きが果たす役割が大きいので、そう言った面でも気持ちの切り替えは重要になってきますね。
—近藤さんが思う東大陸上運動部の強みとはなんですか?
必要な合理性が強みだと思います。東大は勉強も大変であるし、練習の時間が他の大学に比べると少なく限られています。だからこそ一つ一つの練習に目的意識や意味づけが存在していて、陸上の練習がとてもスマートに感じられます。また生活の中での取捨選択が、東大生はとても上手であるということも良さであると感じています。
—他にも良さはありますか?
あとは、環境ですかね。確かに他大学の方が設備とかは良かったりするんですが、周囲の人は様々な分野の学業に関してトップレベルの人であるので、その考えに触れることができるというのが大きいです。周りの人の考えを色々聞いているうちに、上に行くための方法論というか、共通の考えを見つけることができると思うので、そこはアドバンテージです。
—将来の展望はありますか?
陸上は手段に過ぎないと思っていて、陸上をやって行くことで人々に感動を与えられればいいなと感じています。人の心を動かすこと、そんな大きなことを成し遂げたいと思っています。人生を振り返ってみてそう言うことができていると誇れるようになっていればいいと考えています。だから今後もマラソン生活を続けていきたいです。マラソンをやる競技者としての自分を高めていきたいです。
—研究者として研究するという道もあると思うのですが、どうですか?
今できることをしたいので、体力があるうちは陸上を極めたいと言う気持ちでいます。30すぎて陸上を引退することになってからの一つの道として、研究ということもあると思うのですが、その逆というのはかなり難しいじゃないですか。だから今陸上の方を頑張っていってもいいんじゃないかなと言う気持ちでいます。
—ズバリ、今後の目標を教えてください!
マラソンを今後本格的にやるにあたって、2時間10分台にのせるという目標があります。
—2時間10分台というと長距離選手の中でも経験豊富な上位の選手が出すタイムだと思うのですが。
僕はできると思ってないことは口に出さない主義なんです。自分の実力がないのにそういうことを言う理由がわからないんです。だから逆に言えば自分の実力で10分台は出るんじゃないかと思っています。
—これからも応援していきます。ありがとうございました。
今回インタビューした中で私個人が感じたことを最後に少し述べさせていただくと、本当に近藤選手のストレートな陸上への熱意が伝わってきました。競技そのものに尊敬の念を持ってお話しされている姿がとても印象的で、近藤選手が今後率いていく陸上運動部から目が離せないと感じました。
また陸上運動部は近藤選手が所属されている長距離以外にも短距離、中距離、競歩、跳躍、投擲、混成、といったパートがあり、少しでも興味のある方は試合の応援にいってみてはいかがでしょうか。
近藤選手について気になった方は、こちらの記事も参考にしてくださいね!
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