運動会NEWS:「下克上」の硬式野球部と「10連覇」の躰道部【運動会報コラボ第3弾】

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突然ですが、皆さんはこんなフレーズを見てどう思いますか?

 

「プロ野球ドラフト会議で指名を獲得」

「箱根駅伝の代表選手に選出される」

「全日本インカレに出場」

「世界大会で優勝&全国大会で10連覇」

 

へえーすごいなあ、スポーツの世界で活躍してる人もいるんだなあ、でも勉強ひとすじの東大生には無縁の話……

 

いえいえ、違います。実はこれ、全部東京大学運動会の話なんです。

 

東大の運動部員ってそんなに活躍しているの!? とびっくりしたそこのあなたも、

そんなこと知ってるよ、有名じゃん! と思っているそこのあなたも、

 

学問だけではない東大生の活躍を、もっと深〜く知ってみませんか??

戦歴紹介から、部員への直撃インタビュー、知られざる裏話まで、

スポーツ界で活躍した東大運動会4部活の特集をたっぷりお届けします!


case1.東大硬式野球部

2017年1月。東大野球部の寮には、なにやら熱心に毛筆で書く野球部員の姿がありました。完成品には「下剋上」の三文字。

そう、2017年の東大野球部のスローガンは「下剋上」。ここに、上の者に打ち勝つことを目指す2017年度東大野球部が誕生したのです。

そして、きたる2017年10月8日。明治神宮外苑にそびえる神宮球場では、大歓声が響き渡っていました。

それもそのはず、この日は東京六大学野球で、東大硬式野球部が15年ぶりに勝ち点を挙げたんです!!

六大学野球では2戦先勝方式が採用されているため、1回勝っただけでは勝ち点にはなりません。同じ大学に対して、2勝を先取すること。これが勝ち点を得る必須条件になります。

10月8日の試合は法政大学を相手取った2回戦目。東大野球部が見事に8-7で2連勝を達成したのでした。

ちなみに東大野球部と言えば、2015年の六大学野球春季リーグ戦で法政大に1勝し、連敗記録を94連敗でストップさせたことも、記憶に新しいはず。

94回もの連敗をとめ、その3年後には勝ち点をおさめる……着実にステップアップを重ねているんですね。

 

さらに、2017年六大学野球秋季リーグ戦では、ベストナインに東大野球部の楠田創選手が選出されているんです!

東大野球部の活躍をしっかりと焼き付けるリーグ戦でした。

 

六大学野球の感動も鎮まらない中、10月26日には、本郷キャンパス安田講堂で、静かにテレビ中継に聞き入る東大野球部員の姿がありました。

その中でも一際画面に見入っていたのが、宮台康平選手。東大野球部の左腕としてその名を知らない人はいないでしょう。

宮台選手の活躍は大学野球にとどまらず、この日のドラフト会議で見事日本ハムからの指名を勝ち取りプロへの大きな一歩を踏み出したのです!!!

そしてなんと! 硬式野球部は一連の成果を讃えられ、2017年度の総長賞を受賞しました。こちら、東大の学生として他の学生の模範となり、東大の名誉を高めたと認められた個人・団体に授与される、とっても名誉な賞。 学部生・院生合わせて2万人以上いる東大生のうち、例年15件ほどしか選出されない、ものすごい賞なんです!

まさにスローガン「下剋上」を体現する活躍を見せてくれた東大野球部。今回は代表として、2017年度主将の山田大成さん、ベストナイン楠田創さん、そして宮台康平さんににお話を伺いました。

👉学生証

  1. お名前:山田大成
  2. 経歴:東京大学運動会硬式野球部 前主将
  3. ポジション:内野手

─まずは山田さん、お願いします。率直に伺いますが、勝ち点を取ったときのお気持ちはどうでしたか。

その時は本当にギリギリの状況で、最後までどちらに転ぶかわからなかったので、すごく緊張感がありました。それから、僕は下級生の頃から試合に出ていたのですが、1年生の春に初めて神宮で出た試合が、連敗を更新した試合だったんです。その勝てない時代を選手として経験してきた立場からして、最終学年の秋に、ラストシーズン主将として勝ち点を回収できたのは、ものすごく感慨深いものがありました

 

─2017年のスローガンは下剋上でしたね。

下剋上という目標は、もともと自分の中ですごく大きいものでした。まず自分が東大野球部を志した理由の一つに、他の5大学にいる、自分がテレビで見ていたような、甲子園で活躍していた選手と一緒にできるというのがあったんです。入学の時点では自分より実力が格段に優れている相手に対して勝ちたいっていうのが、とても大きくて。それで、自分たちの代になる際のミーティングで、下剋上というスローガンが自分たちに合っているんじゃないかということで採用しました。

自分が2年生の時に連敗を止めてからも、一勝二敗で負けて順位に影響を与えられないことが多かったので、本当の意味での下剋上のためには勝ち点を取るしかないと思っていました。だから、勝ち点を取れたのは、ようやく下剋上というスローガンに結びついたんだと思います。

─これからの東大野球部に期待することはありますか。

自分が主将として一番大切にしたのは、勝つことです。毎年毎年、先輩が悔しそうな顔で引退していく姿を見てきました。一年生の時は一回も勝てずに終わりましたが、二年生では連敗を止めて、三年生の時には年間四勝して、とステップアップしてきた中で、これをよりよい形で後輩に繋げていきたいという思いがあります。

今年、勝ち点は取れましたが、早稲田との同点5位に終わって、単独最下位脱出はなりませんでした。最下位脱出は相手の成績との兼ね合いもあり、勝ち点とは意味合いが違うので、今年としては勝ち点を大きなステップと思って大切にしています。ただ、やはり最下位脱出を達成してもらいたい思いは大きいです。それは後輩に託したいですね。

 

─ありがとうございました。

 

👉学生証

  1. お名前:楠田創
  2. 経歴:東京大学運動会硬式野球部 前副将 
  3. 記録:六大学野球秋季リーグベストナイン入り
  4. ポジション:外野手

─では、楠田さん、お願いします。ベストナイン入りについてどうでしたか。

素直に嬉しかったです。リーグ戦が終わって、なんとなく、選ばれたらいいなあと思っていたので。試合しているときはとにかく勝ちたいという思いが強かったんですが、引退して数日経って落ち着いてきたころに、個人のことをやっと考えられるようになって、ベストナインのことも考えていましたね。閉会式に行く途中にマネージャーさんから聞いて、嬉しかったです。部活同期からも軽くおめでとうと言われました。

 

─勝ち点をとったことに関しては。

めちゃくちゃ嬉しかったです。2015年に連敗を止めたじゃないですか。この経験がすごく自信になりました。いままで成し遂げたことがないことをやるっていうのは、なかなかない経験なので、印象強くて。それで、一つ上の先輩の代で春にシーズン3勝して、だんだん勝ち点にも近づいてきているな、苦しみながらもいつか絶対いけるなと思っていました。

─2017年の抱負は下剋上でしたね。

下剋上っていう目標だと、果てしなく上まであると思うんですね。たとえば、勝ち点を目標にしたら勝ち点で終わりですが、下剋上っていうとどこまでか分かりづらいですよね。だから良いと思って。試合の話になったときに、僕の代で歴史を作りたいと思ったんです。六大学の中で東大が下から追い上げることを目標にしていたので、下剋上というのは僕らにちょうど良かったんじゃないかと思います。本当によかったです。

 

─ありがとうございました。

👉学生証

  1. お名前:宮台康平
  2. 経歴:東京大学運動会硬式野球部 
  3. 所属:北海道日本ハムファイターズ
  4. ポジション:投手

─では、最後に宮台さん、お願いします。指名を受けたときの気持ちはどうでしたか。

結構待ったので、ほっとしたなというのが一番でした。もっと早く呼ばれると思っていた部分もあったので、安田講堂での雰囲気は重かったですね。でも、最終的に指名されたので、皆喜んでくれて、よかったです。

ただ、スタッフの人との挨拶などを経るごとに、プロ野球選手になる実感と同時に緊張も増して、気を引き締めています。清宮君をはじめとした同期を、いいお手本として見習いながら、ライバルとして負けたくないという気持ちで頑張ります。環境が変わって、いろんな人に見られながら投げるというプレッシャーもあるのですが、それを目指してやってきたので、しっかり準備して楽しみたいなと。早く一軍に上がって投げたいですね。

 

─東大野球部からプロに入る決断は、いつ、どのようなきっかけで?

明確にはないですね。ただ、3年生の時に大学日本代表チームに入れて頂いて、こういうレベル高い人たちと野球するのっていいな、と思ったんです。それがだんだん具体的な目標に変わりました。最後は野球をするかしないかという二択で迷いましたが、せっかくチャンスがあるからにはやってみようと思い、決断しました。

─「下剋上」に関してはどうですか?

あれ、実は楠田が考えたんですよ。あいつが題字も書いて、ノリノリでしたね。一応、チームの目標としては最下位脱出だったので、100点とはいきませんでしたが、勝ち点を取れて達成感はかなりありました。悔しさもありますが、やり切ったなという思いが強いです。1個残していけた、積み上げていけたということで、勝ち点は嬉しかったですね。

─宮台さんは「東大生」として取り上げられることも多いですが、なにか思うことはありますか?

僕は周りから言われているほど、勉強と両立していないと思っているので(笑)。ただ、東大という点は関係ないと思っています。野球だったら始まったら真剣勝負、どこの大学だろうが条件は同じです。そう思っているからこそ本気で勝とうとするんです。

東大生が勝ったら、客観的にはすごいと思いますが、僕たちはそう思っていないというか。勝とうとして勝っている、勝つべくして勝っている部分があるので、僕がプロに行くのは、レッテルを乗り越えられるようにという思いもあります。

逆に言えば、それがまた面白いじゃないですか。僕がプロを押さえたらそれが面白いっていう人がいると思うんですよ。だから、東大生ってことは関係ないぞ、できるんだぞ、ってところをお見せしたいと思います。

 

─ありがとうございました!

 

→次ページ:10連覇!?総長賞!?世界大会!?全国、世界にまで名を轟かせるあの強豪部活に迫る!

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ABOUTこの記事をかいた人

東京大学運動会に関わる、幅広い活動を展開しています。 東大生がもっと運動、健康、スポーツに親しんでほしい、そして、各方面で活躍する運動部を、身近なものとして応援してほしい。そんな願いを胸に、日々活動しています。

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