どうも男子校の化身です☆
男子校のこじらせネタの記事を書かせていただき、多くの男子校出身者の共感を呼びました! 少しでも多くの人に男子校の闇を知ってもらい、いずれは「男子校出身者の取り扱い説明書」のようなものに繋がっていけばいいなと思っています(笑)
今回、パラパラと駒場祭のパンフレットをめくっていると、2015年度ミスター東大コンテストのエントリー者の中に、面白そうな人を見つけました! 男子校出身で、昔Twitterで数多くの非リア芸を繰り広げていたという花田匡弘くんです。
これはもしかしたら男子校こじらせてる!? ということで、「イケメンであろうと男子校は分け隔てなく呪いをかけてくる」ということを示すべく、花田くんへの取材を決行する運びとなりました。
しかし、いきなり障害にぶち当たりました。宣材写真を見ると、ホストのような恰好をして、髪はバリバリではないか。
・・・これ、チャラさの化身ですよね?
男子校のこじらせを聞きたいかったのに、こじらせとは正反対。とんだ茶番になりそうな予感・・・
もやもやした気持ちで花田くんが来るのを喫茶店で待っていました。
あ、来ました・・・!
目の前に現れたのはファッショナブルな爽やかイケメン。とてもじゃないですが、男子校の闇を抱えているようには見えません。やはり騙されたのか・・・
とにかく話してみないことには分からないので、挨拶もそこそこに早速、男子校時代のことを聞いてみました!
「中学2年生までは柔道をしていましたが、やめてしまってからは高校を卒業するまで帰宅部でした」
どうせバンドでもやっていたんだろとイケメンに対する勝手な妄想をしていたので、これは意外でした。よりにもよって帰宅部とは・・・
さらに聞いていくと、こんな男子校エピソードも聞けてしまいました。
「中高の6年間の間で新しい女友達が一人も出来なくて、1年に1度女性と話せればいいほうと言う状態でした。一度入院したことがあったんですけど、看護師さんと毎日話せる日々が幸せすぎました」
1年に1回しか話せないって、七夕の織姫と彦星かよってね。ロマンチックでもなんでもありません。ただただ悲劇です。ちなみに一つ言っておくと、僕は年に3回は女子と話していましたね。駅で小学校の同級生とすれ違って、挨拶程度の会話を交わすだけですけど。イケメンより女子と話してしまって、恐縮です。
しかし男子校のイケメンが裏切り行為を行うといえば、学祭です!僕の周りのイケメンは、気付いたら女子のメアドを複数個ゲットしていたものでした。
「学祭ではラジオをやっていて、いわゆる文化系で、髪もぼっさぼさだったのでそのようなこともありませんでした」
あれれ?これはもしや花田くん、男子校時代は全然イケてなかったのでは?
男子校時代は、僕のほうが花田君より「2回も多く女子と話すくらい」イケていたようです。(ガッツポーズ)
しかし現状を見れば、その差は歴然。今や花田くんはミスター東大を目前とし、多くの女性の憧れの的です。一体どこで差がついてしまったのか。いよいよ女子と6年ぶりの再会を果たす、予備校から大学時代について聞いていきます。
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僕が浪人して、予備校で6年ぶりに女子と感動の再会を果たしたという話をすると、とても共感してくれた花田くん。小学生の頃は、勉強も運動も出来る人気者だったようです。そんな小学生時代を振り返って花田くんはこう言います。
「いかに小学生の頃、彼女はいなくてもリア充だったかということを中高の頃よく考えてました」
そんな小学生時代の勘を取り戻し始め、更なる進化を遂げたのが予備校時代でした。
「東大クラスで50人のうち、10人くらいが女子でした。全員と仲良かったわけではないんですけど、そこで女の子慣れが出来たんです」
こういうと、眠れる獅子が男子校という檻の中から解き放たれたかのように思えますが、そんなことはなかったようです。大学生になってから彼女を作ることもなく、Twitter上でブイブイ言わせていた日々がそれを物語っています。
大学1年生の1月までお母さんに服を買ってもらっていたというThe男子校のファッショニズムの花田くんでしたが、ずっと心に秘めていた「モテたい」という気持ちがついに彼の背中を押しました。なにもわからないまま、メンズ109に足を運び、店員さんに言われるままに服を購入したそうです。また服だけでなく、髪型も気にするようになりました。
今日もバッチリ決まっている髪型ですが、この頃からワックスをつけてセットするようになったそうです。今ではもう髪をセットしないで外には出られないほどだとか。
この一歩は小さな一歩かもしれませんが、花田くんにとっては大きな一歩となりました。
それから少しして彼女が出来たそうです。女慣れしてそうで、実はこの時まで彼女はおらず、喜びのあまり一週間ほどTwitterで惚気てしまったというエピソードはチャラそうに見える花田くんのイメージとはかなり対極的で驚きです。こういうところに男子校がポロリしてしまうんですね。
大学で色々なサークル(音楽系やイベント企画系など)に入る中で、かなり内面にも変化があったようです。
「自分が普段関わってなかったタイプの友達と一緒に遊ぶようになって、自然と自分も変わっていく」
元々人と話すのが好きだった花田くん。今までにない環境に身を置くことで、様々なタイプの人と話すようになり、コミュ力もあがったようです。そう言われてみると、もう花田くんと話始めて1時間ほど経ちますが、話は明瞭で分かりやすく、あっという間に感じました!駒場祭のステージでは、花田くんのトークにもぜひ注目してもらいたいです。
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話を聞いていると、随分僕の思っていたイケメン像とは異なっていた花田くん。なさそうだなと思いつつ、男子校について引きずっていることを聞いてみました。
「今でも中高を共学で過ごしたイケイケの人とのノリにはちょっとついていけないことがある」
どれだけ頑張っても男子校の名残はあるようです。しかし、それを認めた上で、積極的に多くの人と関わろうとする態度がすごいなと素直に感心しました。男子校時代を知る人の中には、今の花田くんを見て「大学デビュー」だと言って揶揄する人もいるといいます。しかし、花田くんは自身の体験に基づいてこう言い切ってくれました。
「いつか人間はデビューしないと変われない。そういうのを恥ずかしがらずに、変わるためには何をすればいいのかを考えて動けば、1年後、早ければ1か月後にでも結果は出てくる」
僕の好きな小説(伊坂幸太郎『ラッシュライフ』)に「人生は誰でもアマチュア。初めて試合に出た新人が失敗して落ち込むなよ」という言葉がありますが、これにも通ずるところがあるのではないでしょうか?
デビューしてからが勝負ですよね!なにも恐れることはありません!みんな人生のアマチュアです!
当初の目的であった「男子校はイケメンにも分け隔てなく呪いをかけてくる」ということは立証できたのではないでしょうか。花田くんのようなイケメンが、ファッションにも興味を抱くことなく、大学2年生になるまで彼女がいなかったのですから!
しかし、それ以上に今回の取材を通して、男子校の呪いに立ち向かう勇敢な姿勢を知りました。
僕は、男子校というのは不治の病のようなものであり、特効薬もないものだと決めつけていました。大げさに聞こえるかもしれませんが、男子校との心中を覚悟していました。
そんな諦めを花田くんはぶち壊してくれたのです!変わりたいという気持ちこそが特効薬だったのです!
男子校の化身である僕は、女子と過ごしていたというだけで共学出身者を敵視していたように、イケメンに対しても頭ごなしに敵視してしまっていたのかもしれません。共学出身でも努力しなければ彼女は出来ないように、イケメンだって努力なしには「イケメン」となることは出来ないのです。
男子校の呪いをはねのけてイケメンとなった花田くんは、男性にとっては努力のモデルケースと言えるでしょう。また女性にとってはチャラく見えるかもしれませんが、実は自分と向き合う誠実さを持ち、真面目な好青年と言えるはずです。
花田くんが今年ミスター東大となって、男子校の星となってくれることを男子校の化身として心から願っています☆