お金ほしいですよね。編集長の杉山です。
当面就職をしないことに決め、編集やらワークショップやら食堂やらでなんとか生計を立てているわけですが、(詳しくは以下の記事を!)
かなりハードに働いていると聞く同期の社会人たちと比べると、
膨大な自由とは裏腹に、貧弱な預金。
この有り余る自由を、ちょっとだけお金に換えられたらちょうどいいんだけどなぁ・・・
なんて思ってたら、禁断の方法を見つけてしまったのです。
そうだ、治験行こう。
というわけで地上最強のバイト、治験に実際行ってきた話です。
治験とは、簡単に言えば、薬を一般に使えるかどうか判断するために、「効果があるかどうか・副作用が出ないか・体の中でどんな動きをするか」を調べるための試験です。(専門じゃないので、詳しくはお調べくだされ!)
「病院のベッドで薬を飲んで、数時間ごとくらいで検査を受ける」以外は、所定の場所から出なければ何をしててもOK!
毎食バランスのいいご飯が出るし、ゲームも漫画もDVDも揃ってる。PC持ち込んで仕事しててもOK。ここは楽園なのか?
その上で、「負担軽減費」という名の報酬がもらえます。
驚く無かれ、前行った治験では3泊4日+通院1回で7万円もらえました(静岡開催でしたが)。夜寝てる間も時給が発生しているような仕組みなので、どの案件もかなりもらえます。
凄いよこれ。金額も凄いけど、
つまりね
存在するだけでお金がもらえるわけですよ。
冷静に、最高じゃないですか? これぞ存在肯定。
「あなたはそのままで、価値があるんだよ」って言ってくれるなんてママか治験くらいだよ?
病み気味なひとにこそオススメしたいです。全力でダラダラして、生きる活力とお金を得られる。それが治験です。
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とはいえ、治験と聞いたときの印象は大体そんなところでしょう。
僕も最初怖かったのですが、治験を受けるかどうか決める前に、お医者さんから「どんな薬で、今までどう使われてきて、どんな検査をクリアしてきたか」など、詳細に説明してくれます。
大体すでに他の用途や飲み方で使われている薬だったり、そうでなくとも入念な動物実験で安全が確認されているものしかない、とのこと。しっかり聞いた上で、この薬なら大丈夫だろと思ったので受けることにしました。
ちなみにちょっと不安だったので、医学部の友達に聞いてみたところ、
「絶対に事故が起こらないように準備して飛ぶ、飛行機と同じようなもの。リスクはゼロじゃないから、乗るかどうかは最終的にはその人が決めることだけど、絶対に事故が起こらないようにしてるし、何か起きたときも、そもそも治験が病院で実施されるし万全の処置を受けられる。」
とのことでした。なるほど分かりやすい。
ここからは、体験談をランキング形式で発表していきます!
治験に行かなければ絶対に体験できなかったであろう特殊なエピソードたちをお送りします。
実は、治験に参加するためにはさまざまな関門をクリアする必要があります。健康状態やBMIの規定などに当てはまらない場合、参加メンバーに選抜されることはありません。
時期によってはかなりの倍率。健康度でしのぎを削る戦いの場なのです。
僕の場合、
「あー体重足りないねぇ・・・」
まさか痩せててこんなに後悔することがあるとは! わざわざ早起きして遠くの病院まで検診に来て、後一歩で参加というところなのに!
懸命に泣きついたところ、やれやれという顔で、お医者さんは言いました。
「水、飲む?」
・・・?
「水、飲みたい?」
・・・飲みたいです!!!
というわけで、その場で足りなかった1キロ分の水をガブ飲み。水って、急に飲みすぎると本当にどうしようもなく受け付けなくなるんですね。僕知らなかった。
結局その検査は通してもらえました。アリなのか一応。
いよいよ入院当日、何度も電話で確認を受けた禁止事項を守り、病院にやってきました。
お酒や特定の食品は数日前から禁止。前の日20時以降からは絶食。
お腹を空かせながら、最後の健康診断を受けて、ついに治験メンバーに選ばれるかどうかの結果発表。そこで僕は耳を疑いました。
「杉山さん、とっても健康でいい数値が出てるんですが、一点だけ・・・」
?
「お腹が空きすぎると異常になる指標がありまして、そこで引っかかっていまして」
???
食べたかったよ!? それを食べるなというからあえて我慢してたんだよ?? そんな仕打ちある??
夜ご飯で炭水化物しっかり食べなかったこと、起きてから水分をあまり取らなかったことが敗因らしいです。知らんやん・・・
(お察しのとおり、ちょっと下品な話になります。)
晴れて入院できた僕。採血などの定期的な検査をこなしながら、まさに肉体がカネを稼いでいる状態に。
しかし、最後の関門があったのです。
検便。
本当は入院前に便を採っておかなければならなかったのですが、忘れていたので、「明日の朝までに採って提出してください」と言われていました。
この検便の結果が出なければ、これ以降の参加は出来ない。途中で帰らされてしまう。(ちなみにこのとき入院先は静岡)
何が何でも出さねば。
しかし、便秘気味だったのもあり、思えば思うほど便は出ず、ついにタイムリミットである朝を迎えてしまいました。
「杉山さん、間に合わなさそうですね?」
死を告げようとするナースの声を振り切り、ひたすら踏ん張っていました。
こんなにも切実に、出したいと願ったことがあっただろうか。
しかし、どうがんばっても出ませんでした。(この際の一連の涙ぐましい工夫については詳細を省きます)
時間を迎え、敗北感とともに便器を振り返ったとき。
何か、あるぞ・・・?
細い、便かどうか分からない、というか僕の体から出たものなのかすら定かでない、小さな糸切れのようなものを発見しました。
このとき、僕は、この(多分)便のことも、便座の中のことも、一瞬たりとも汚いとは思いませんでした。
まるで宝のようにそれを何とか採り、所定の容器に容れ、そして・・・
それが何なのかも分からないまま提出したのです。
結果、どうやらそれは僕の便だったらしく、治験に最後まで参加することが出来ました。マジありがとう。
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というわけで、実はいろいろハードルもあるけれど、その貴重な体験も含めて、とても魅力的な「治験」というバイトのお話でした。
付け加えるならば、治験で一緒にすごす人たちは、どこか一癖あるメンバーが揃っています。参加しようと思う時点で、なんか吹っ切れてるからね。話すと高確率で面白いです。
あと病院に閉じ込められるという性質上、めちゃくちゃ仕事が捗ります。めっちゃ記事書いたし編集した。周りのおじさんたちは全力で漫画や映画を消費してだらけきってましたが、それに倣うのもまた一興。
リスクはあるけど、ちゃんと確認して納得すれば、ネタにもカネにもなるということが伝わったでしょうか?
一度参加してからというもの僕は、治験案件情報を常にチェックしております。ちょっと興味が出ちゃったぞという皆さん、僕が使っていて個人的にお勧めのサイトを紹介しておきますね!
見やすくて、体験談やQ&Aも豊富な初心者にやさしいサイトです。いろいろな地域での案件が紹介されています。まずはここで案件を見てみてはいかがでしょう?