牛角の「カルビ専用ごはん専用カルビ」は論理的にこの世に存在可能か?【東大生4人ガチ議論】

カルビ
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肉を食いたい。

その衝動に偏差値も学歴も関係ない。

突き動かされるままに、4人の東大生が焼肉チェーン店・牛角に入店した。

しかし、我々を最も惹きつけたのは、結果として、肉を食うことではなかった。

「カルビ専用ごはん専用カルビ」

牛角が打ち出した新メニューの、この文字列の虜になってしまったのである。

食べ放題メニューの中に入っていなかったので、誰一人食べてはいない。食べたかったけど知ったときにはもう食べ放題が始まっていた。

「カルビ専用ごはん専用カルビ」なんてものは、この世に存在していいのだろうか。

その問いに囚われた我々は、食べ終わってからというもの、4時間に及ぶぶっ続けの議論に駆り立てられたのである。(ホントにずっと議論してたし、ルーズリーフが10枚以上消費された)

ここからは、そんな哀しき4人の、全力の議論の顛末を見守っていただきたい。

<第一章 問題設定>「カルビ専用ごはん」に対して、あるカルビはさらに「専用」することができるか

我々がまず問うたのは、他でもないこの点である。

前提共有として、牛角という焼肉チェーンは、「カルビ専用ごはん」というものをそもそもメニューとして持っていた。

「カルビ専用ごはん」とは、ごはんに、海苔・ゴマ・タレなどを添加した、「カルビと呼ばれるものすべてに合う」ごはんのことである。

焼肉屋でありながら、「ごはんにひと手間加えることによって、結果として焼肉自体の価値をもあげようとする」試みであり、柔軟かつ優れた着想だと認めなければならない。

 

しかしそれも、ここで止まっていれば、の話である。

牛角はこの成功に味を占めたのか、大変な過ちを犯してしまったのだ。

 

すなわち、「カルビ専用ごはん専用カルビ」を生み出すことによって、である。

これがどれほど深刻な過ちであったか。世間は騙せても、東大生4人が集まったこの場において、看過されるわけがなかった。

端的に問題を指摘すれば、以下のようになる。

・カルビ専用ごはんは、「カルビと呼ばれるものすべてに合う」

・つまり、あらゆるカルビは、既にカルビ専用ごはんに対して「よく合う」

・その「カルビ専用ごはん」に対して、新たに「特定のカルビ」が、「よく合う」と主張している。(=カルビ専用ごはん専用カルビの存在)

⇒どのカルビも既に「よく合う」のに、新たな特定のカルビ「こそ」が「よく合う」と言うべきではないのでは?

 

この時点で、牛角は認めなければならない。

新メニューだったはずの「新たなカルビ」は、「単なる、カルビと呼ばれうるすべてのもののうちひとつ」でしかないということである。カルビならなんでもいい。特に工夫も要らない。とすれば実はこれは、全然新メニューではない。

さもなくば、「カルビ専用ごはん」は、そもそも「あらゆるカルビに最適」には成れていなかったことを認めるしかない。これも嘘になってしまう。カルビ専用ごはんを出した時点で、カルビとごはんのベストマッチは決まっていたはずなのだ。

どちらにせよ、大いなる欺瞞が明らかになったと言えよう。

 

しかし、誤解しないで欲しい。

我々は牛角が大好きである。

肉が食いたくてたまらなくて駆け込んだ我々に、牛角は格安で、たらふく旨い肉を提供してくれた。

感謝こそすれ、恨む理由などあるものか。

この問題に突き当たってからというもの、我々はあらゆる議論を尽くして「牛角を、詐欺師の謗りから救おうとした」のである。最強の弁護士軍団と思ってくれればいい。

それがここまで困難な道(片道4時間)になるとは、誰も想像していなかったのだ。我々もまた、この闇を侮っていた。

次ページ:そもそも「専用」とは何なのか?(マジの議論入ります)

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ABOUTこの記事をかいた人

杉山大樹

UmeeT編集長 常にエンターテイナー的でありたいです。 笑論法創設代表・東大エンターテイメント広報部部長

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