みなさん!GLP-GEfILって聞いたことありますか?
入学した時に案内のプリントはみた事はあるけど、自分とは無縁かな…
GLP-GEfILのことは知っているけど、ハードルが高そう…
そもそもGLP-GEfILってなんじゃそれ…
と思っている方も少なくないかと思います。
GLPとは、国際社会における指導的人材を育成することを目的に作られた、学部学生を対象としたプログラムのこと。GEfILはその中でも学部後期生向けの選抜プログラムです。
って言っても何のことだかよく分からないですよね…
そこで、今年からGLPの新室長になられました福士謙介先生にインタビューをし、GLPのあれこれそれどれ(とりあえずいろいろなことって意味)について教えていただきました!
早速なのですが、GLPって一体なんでしょうか?(冷や汗)
GLPとは、Global Leadership Programの略で、GEfIL(ジェフィル)はその中でも、国際社会における指導的人材を育成することを目的に作られた、学部後期学生を対象としたプログラムです。
GLP-GEfILでは、学部前期課程(1・2年次)でのGLP指定科目の履修等を基礎としつつ、語学力や意欲によって選抜された学生(100人程度)を対象として、学部後期課程(3年次以降)を中心に、分野横断型の特別教育プログラムを提供します。
簡潔にいうと、東大生1学年3000人くらいの中から、「世界に貢献したい」という志を持つ100人ほどの学生を公募し、2年弱のさまざまなプログラムを通して国際的な経験をつけるところです。
具体的にどのようなことを行うのでしょうか?
中心となるのは、実践研究という自らで学習計画を決め研究を行っていくプログラムや、海外への短期留学を行う海外プログラムなどです。
4つの柱を軸とした、色々なプログラムが用意されているのですね。
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ちなみに特に、GEfILでしか体験できない点はありますか?
なんと言っても海外プログラムですね。私達がパートナーを組んでいる海外の大学に、計2回留学してもらいます。東京大学が行っている「USTEP」だと、大学を休んで行かなければならない場合が多いのですが、GLPの海外プログラムは長期休暇の数ヶ月を使って、2週間から2ヶ月の間の様々なプログラムがあるので、休学する必要もありません。また奨学金も豊富に出ているので、誰にとっても海外体験をしやすい環境であると思います。
※USTEPとは、東京大学が行っている全学交換留学のこと。
詳しくはウェブサイトで! 資料出典:GLP推進室
https://www.glp.u-tokyo.ac.jp/gefil/abroad/
気軽に海外プログラムに行ける点はとても魅力的ですね!ちなみに開催される海外プログラムは何個くらいありますか?
現在だと、40カ所ぐらいありますね。完全に自由とは言えないですが、ある程度の自由度で、現地に留学に行くことのできるプログラムは、他にあんまりないんじゃないかなと思います 。
GEfILに参加する学生は、どのような方が多いですか?(やっぱり国際交流に関係のある英語ペラペラ集団なのかな…)
いやいや。GEfILには、「ちょっと英語力を高めたい」という理由から、「協力隊に参加したい」という方まで、さまざまな学生さんがいらっしゃるので、非常に多様です。
学生の所属学部、男女の割合もほぼ半々にバランスが取れていて。いろんな方がいて、面白いんですよ〜
色々な人とお話ができるのですね!
実はそれぞれ専門性を持つと、割と話しにくくなるんですよね。学部の2年生はまだ専門性がないので、学部を跨いでも話しやすいんですよ。なのでGEfILで得た繋がりは、将来的に続くような横のネットワークになっていきますね。
横のつながりを得られることも素敵ですね!
ちなみに、GEfILに応募するためには「TOEFL100点以上の点数が必要」みたいな文が志望方法のページに書かれていて、とてもビクビクしたのですが…
実はあれ、必ずしもTOEFL100点以上の点数を必要とするという意味ではなく、このプログラムを通じて、TOEFL100点以上の点数を上回る英語力を有して欲しいという意味なのです。でもGEfILのクラスも全て英語だし、海外プログラムの中にはTOEFL100点を要求しているところもあるので、ここで、英語が不得意な学生さんも大丈夫ですと言いたいところですが、一応、英語の苦手な学生さんには、英語の実力をある程度つけて応募していただくことになっています。僕はもう少し幅広に応募してもらえるように変えていきたいと思っていますが。
特にGEfILでおすすめできる点はありますか?
GEfIL実践研究の時間ですかね。「研究をする」ということをやっぱり体験してもらいたいと思います。「体験」というよりか「真似事」って言ってもいいかもしれない。実は学生の研究ってほぼ使い物にならないんですよね。大学の最終的なプロダクトっていうのは研究じゃなく、さまざまな体験をした学生なんですよ。
GEfILで行われる実践研究は、PHASE1とPHASE2という二段階に分けて研究体験をして行きます。ここで、研究って面白いんだなと思ってもらうきっかけをつくっていますね。
様々な分野で活躍するリーダーと話す機会を設ける講義(グローバルリーダー講義)とかもあります。
体験型、それから座学両方のプログラムを用意し、そしてそれらをつなぐ高度な英語でのコミュニケーション能力を養ってもらいます。
GEfIL卒業生たちの進路について、教えていただけますか?
修了生の状況を見ると、大学院に行く人が6割くらいいて、民間企業への就職者が2〜3割、公務員になる方が1~2割くらいですかね。
だんだん民間就職、公務員の方が増えている印象があります。だから累計の修了生の方たちの進路を見ると、5割くらいが大学院に進学する人、4割弱くらいが民間企業就職、2割弱くらいが公務員になっている感じですかね。
修了生の方も精力的に後輩のサポートをしてくれるので、縦のつながりを得ることも期待できます。
今年の応募は8期生とのこと!8期生までの長い縦のつながりを得られる機会は、なかなかないですもんね!
GLPの室長に就任されましたが、福士先生自身も、留学経験はおありでしょうか?
ありますね。僕は25歳の時、アメリカのユタ大学に留学しました。元々東北大学の学生だったのですが、あんまり同じ場所、ここでいうと仙台に留まりたくなくて。とにかくアメリカでもアフリカでもどこでもいいから、海外に出たいという気持ちがありました。そこで、留学生を受け入れる体制が一番整っているアメリカに留学することを決意しました。
アプライする際、当時はインターネットがなかったので、約70通もの手紙を送りました。
70通ですか?! とてつもない量ですね…
留学経験が今の自分にどう繋がっていますか?
留学をしたことがきっかけで、英語力も上がりましたし、色々な意味で勉強になりましたね。特に英語は、単なるコミュニケーションだけじゃなく、喧嘩している人たちを仲裁して結論に持っていくという国際交渉の面においても重要なツールであるので、大人になってから非常に役に立ちました。
留学に行っていなかったら、東大の教授にもなっていなかったと思います。
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8年間GLPで活動をしていたとのことですが、どのような授業を担当されていたのでしょうか?
実践研究PHASE2では、「Sustainability」の授業を担当していました。例えば、学生さんと一緒にバリ島に行って現地の人にお話を聞いて、収益性の少ない現代の農業について研究をする、ハワイのエネルギー問題をどう解決していくのかについて考えていく、などフィールドワークも伴った授業を展開しましたね。
また、自分は工学部都市工学科の教授もしているので、水のマネジメントについての研究をする際は、私達が持っている専門的な知識を、学生に実際に体験していただくようにしていますね。衛星データを使うための勉強は、大体半年ぐらいの時間がかかるので、この部分だけは簡易型でやってもらっていますが。
実際に「研究」に携わることができるなんて面白そうですね〜
コロナ禍で対面でのプログラムが難しくなる点もあるかと思いますが、その点はどうでしたか?
実地での研修は、2020年にバリ島に行ったのが最後ですかね。
代替として、現地とオンラインで繋いでいました。例えば、佐渡でビジネスを行う方や、農家の方とオンラインで講座を開いたりもしました。基本的にほぼ全ての授業がオンラインでしたね。今後は、コロナ禍以前の開催方式に戻していきたいと思います。
福士先生の今後のGLP-GEfILのビジョンについて教えていただきたいです。
大学院との連携をおこなっていきたいと思っています。東大の大学院には世界中からきた生徒が研究をしています。キャンパスの中にそのような方たちが居るのに、何で交流しないのかなとつくづく思っていました。東大の大学生と大学院生がつながることのできるプラットフォームを作ってあげたいですね。
最後にGEfILを目指す学生に向けてメッセージをお願いいたします。
応募のハードルはそこまで高くないんですよね。楽しくて、独特の経験ができるプログラムなので、ぜひ応募してみてください!
ありがとうございました!
ここでGEfILの活動に興味を持ち始めたそこの君に嬉しいお知らせがあります!
5月7日9時から17時の間に、実践研究PHASE2の最終授業発表会が行われます。
当日は対面発表会ですが、発表会の様子を参観ご希望(一部参観も可能)の1・2年生にZoomにて公開します。
ご希望の方は5月6日(金)17時までに、GLP推進室まで下記のメールにて、氏名・学年・科類をご連絡ください。
glp-gefil.adm@gs.mail.u-tokyo.ac.jp
とのことです!
GLP-GEfILプログラム、また興味ある方はこちらで紹介した最終授業発表会に、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか!
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