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【気分は文豪】大学生よ、今こそ温泉を使いこなそう

2021.08.16

はじめまして、「東大温泉サークルOKR(おける)」所属の小林と申します。
大学に入ってから温泉にハマり、今では年間約80か所の温泉を巡っています。
どうぞよろしくお願いします。

東大温泉サークルOKRの活動風景(2019年夏)

突然ですが大学生の皆さん、オンライン授業やレポートに追われる日々に退屈していませんか?
そんな皆さんに温泉好きの私から今回紹介したいのが、温泉宿に滞在しながら自分の作業に集中して取り組む旅行、名付けて「学生版温泉ワーケーション」です。

温泉宿は昔、作業に集中する場所として使われてきました。川端康成『伊豆の踊子』など往年の文豪が温泉宿に逗留して小説を執筆していたことはあまりにも有名です。
非日常だけど静かな環境で、自分の作業に集中できる。
そんな温泉宿の特性を生かして、オンライン授業やレポート、さらには就活のエントリーシートなど様々な課題に追われる学生生活を豊かにしませんか?

【場所選定】作業がはかどる温泉の選び方

温泉に泊まりながら作業と聞くと耳ざわり良い感じはありますが、「通信環境は大丈夫なの?」「集中できる環境なの?」と疑問に思う方がいらっしゃるのではないでしょうか。
まさにその通りで、温泉ワーケーションは場所選びが重要なのです。

そこで今回は温泉に詳しいOKRメンバーをはじめとする大学生が体験談をもとに話し合い、温泉の場所を選ぶ際にチェックすべき項目をまとめてみました。

ここでとにかく重要なのは、自分の作業に合った場所を選ぶことです。
たとえばレポートなど長時間の作業が見込まれるならテーブルと椅子はマストですし、オンライン授業受講が目的ならWi-Fiは必要不可欠でしょう。
逆に読書などの場合、Wi-Fiが無い方が集中できるということもあるかもしれません。

なおこういった情報は宿や観光協会の公式サイトのほか、じゃらん・楽天トラベルなどの旅行予約サイトでも一部確認することができます。特にWi-Fiの有無に関しては予約サイトで絞り込み検索を行えるので便利です。
さらにBIGLOBE ワーケーションが運営している「ONSEN WORK」や温泉総選挙事務局が運営している「温泉Biz」では、ワーケーションができる温泉宿が詳しく紹介されているので要チェックです。

また大切なのは、少しでも不明点があれば電話やメールで直接問い合わせることです。少なくとも予約の際は、必要な設備や条件を宿に伝えるようにしましょう。

とにかく設備がある程度揃っている温泉を教えて!という方にオススメしたい温泉のひとつが千葉県銚子市の犬吠埼温泉です。
今回OKRのメンバーたちが実際に温泉ワーケーションのため訪れました。

犬吠埼温泉は太平洋に三方を囲まれた、関東最東端の温泉地
東京駅から特急しおさい号と銚子電鉄で2時間半というアクセスの良さにもかかわらず、大海原の絶景と新鮮なグルメを味わえる穴場の温泉地です。
また国の重要文化財である犬吠埼灯台や文化人ゆかりの君ヶ浜など歴史豊かな名勝地がたくさんあり、観光にももってこいです。

そんな犬吠埼温泉では5軒あるホテルすべてにWi-Fiが整備されており、大学生のオンライン授業やレポート執筆を歓迎しています。
さらに最寄り駅である銚子電鉄犬吠駅にはコワーキングスペースが用意されているなど、街全体でテレワークしやすい環境を作り出しています。

犬吠埼灯台と名物の郵便ポスト

温泉でテレワークしたいけどどこに行けばいいかわからない、という方に特におすすめできる温泉地です!

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【一日の過ごし方】学生版温泉ワーケーションの実例

続いては温泉ワーケーションの具体的なイメージを掴んでいただくため、例としてOKRメンバーたちが犬吠埼温泉で体験した旅程(二泊三日)を紹介します。

1日目~オンライン授業デー~

10:11東京駅発⇒特急しおさい・銚子電鉄⇒12:20犬吠駅着
駅前の定食屋で海鮮ランチを食べ、ホテルにチェックイン
14:00~18:00 ホテルの部屋でオンライン授業受講
19:00~20:00 夕食
21:00~23:00 温泉入浴、就寝

初日のメインはオンライン授業の受講。ホテルの部屋で行いました。 普段ならだらけてしまうこともあるオンライン授業ですが、窓から景色を眺めたり休憩時間に外でリフレッシュしたりして、メリハリをつけて受けることができました。

2日目 ~観光とレポート執筆~

7:00~9:00 散歩、朝食
9:30~18:00 レンタサイクルに乗って海沿いを観光
19:00~20:00夕食
21:00~23:00 ホテルの部屋でレポート執筆
23:00~24:00 温泉入浴、就寝

2日目は観光メインで、夜にレポート執筆を行いました。
面倒くさいレポートも、旅先では新鮮な気分で取り組むことができます。
また温泉宿ならではのメリットは、作業に飽きたらいつでも温泉に入れることです。特に深夜の作業ではこの温泉の存在が本当に癒しです。

3日目 ~コワーキングスペース~

8:00~9:00 朝食
9:00~12:00 レンタサイクルで海岸へ向かい、シーカヤック体験
12:30~13:30 ホテルで昼食
14:00~15:30 犬吠駅コワーキングスペースでレポート執筆の続き
15:42犬吠駅発⇒特急しおさい・銚子電鉄⇒18:29東京駅着

最終日は犬吠埼ならではのシーカヤック体験をしたあと、犬吠駅のコワーキングスペースでレポートの続きを執筆しました。
このコワーキングスペースが優れもので、電源や空調はもちろん、ホワイトボードや「人をダメにするクッション」まで備えられていました。旅館の部屋以外にもこうしたスペースがあると、作業にリズムが生まれて取り組みやすくなるはずです。

【感想】温泉ワーケーションのメリット・デメリット

以上ご紹介してきた温泉ワーケーションですが、私を含め体験者から寄せられた感想を、メリットとデメリットに分けて挙げていこうと思います。
まずはメリットから。

とにかく非日常の空間がプラスに作用するという意見が多かったです。
非日常といってもただテンションが上がるというわけではなく、温泉特有の癒しや落ち着を含む静かな非日常だからこそ、目の前の課題に集中できるようです。

また友人と一緒の場合はお互いに励まし合えるという意見がありました。
同クラと一緒に期末レポートを書き上げに行き、同時に提出して春休み突入
そんな粋な温泉ワーケーションもありかもしれません。

続いて温泉ワーケーションのデメリットです。

こうして見ると、事前に旅先についてリサーチしておくこと、取り組む作業をきちんと選ぶこと、集中するという気持ちを持って現地に向かうことが大切だと感じます。
取り組む作業や自分の性格を踏まえ、充実した温泉ワーケーションを行いましょう。

ちなみに一人で行く予定で、かつ費用を抑えたい場合、「湯治場」と呼ばれる昔ながらの温泉地・温泉宿に泊まるのもおすすめです。
自炊メインですし設備は新しくないことが多いですが、宿泊費が1泊4000円程度と安く、鄙びた雰囲気の中で肩肘張らず滞在することができます。

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チロル
2018-07-05

湯治についてはこちらの記事もご覧ください!

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【あると便利】もっと温泉ワーケーションを充実させるためのアイテム5選

最後に温泉ワーケーションをするうえで持っていくと便利なアイテムを5つご紹介します。

①延長コード②USBメモリは無いと作業に支障が出る可能性が無くもないので、できれば持って行った方が良いと思います。(延長コードは宿に用意していただけることも多いので、事前に問い合わせるのが良いかもしれません。)
③持ち運び式ライトに関しては、照明の届き方が部屋の中でムラがあったり照明自体が弱かったりすることがあるため、目の負担を減らすために用意しておくと安心できると思います。
④膝上テーブル⑤エアークッションは必要に応じて持っていくと作業がはかどるかと思います。特に移動中の時間を有効活用したい場合はチェックしてみてください。

こういった便利アイテムは日常の場面や大学卒業後も使える機会が多そうなので、今のうちに用意しておいて損はないのかなと思います。

感染症対策に気を付けて、温泉で作業、しよう!

以上ご紹介した学生版温泉ワーケーション、いかがでしょうか。
ただ観光する場所というだけではない、温泉の魅力や可能性を感じていただけていたら幸いです。

そしてこのようなご時世ですが、感染症対策に気を付けてぜひ温泉ワーケーションしてみてください。
観光ついでに適度に作業の時間を作るもよし。
「精神と時の部屋」のごとく自分を追い込むのもよし。
温泉宿でたくさん進捗を生み、たくさん思い出を作りましょう!

令和3年夏、関東のある温泉旅館にて

この記事を書いた人
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ばこやし(東大温泉サークルOKR)
お湯が好きです。
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