「あの人、YouTuberになったらしいよ」
「同じサークルにYouTuberいるよ」
そんなセリフを東大内で聞くことも、珍しくなくなってきました。
人づてには聞いたり、テレビでは見るものの、YouTuberのリアルについて知れる機会はあまりありません。
「なんでYouTuberになったの?」
「普段のスケジュールは?」
そんな疑問に、現役の東大生YouTuber2人が答えます。
さらに記事の後半では、2人が所属する「現役YouTuberに教えてもらえる大学受験塾」(!?)の塾長に直接取材をしてきました!
まず、COMKENさんは、どのような動画をあげているのでしょうか。
主に、他の大学の人にインタビューする動画です。
インタビューですか。どうしてそのような動画をあげていらっしゃるんですか?
大学の内情って、ブラックボックスなんです。
実際に大学に入ってみないとわからないので、高校生向けにその実情を伝えています。そうすれば、受験生が、後悔のない進路選択をできるのではと思いました。
プラスで、東大のリアルを伝えています。
いつもは、インタビュアー側ということですね。
はい、そうです笑
ふなはしさんは、どのような動画をあげていらっしゃるのでしょうか。
教育系の動画をあげています。自分の体験から、高校時代に塾に行かずに独学で勉強する方法を説明しています。それ以外にも、自分が面白いと思った情報を提供しています。
独学で東大に合格するってすごいですね!
YouTubeを始めた当時は、参考書情報などを紹介しているYouTuberはいましたが、勉強法自体を紹介しているYouTuberはあまりいませんでした。そこにニーズがあると思い、発信を始めました。
それ、たしかに知りたいです。
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そもそもお二人は、なぜYouTuberを始めようと思われたのですか?
正直、普段の生活で、「俺、YouTuberになる」なんて思う瞬間なかなかないと思うんです。
YouTube自体でなにかをしたい、という目標があるわけではなく、あくまでやりたいことを探しながら生きていたいなと思っていて、その中でYouTube活動をしています。休学もしていて、ゆるく生きながらも、「せっかくだから何かをしたい」思いがあります。
休学してYouTuber…行動力の塊ですね…
実は、COMKENとは同じ高校出身なんです。COMKENが僕より先にYouTubeをやっていたので、その影響で始めました。僕が始めたときには既に東大生YouTuberも多く、波に乗る感覚で始めました。
同じ高校から二人、東大生YouTuberが誕生したわけですね。
東大生YouTuberが最近増えていますが、どう思いますか?
僕がYouTubeを始めたのは、2年前なんです。2年前でも、一部の人はYouTubeに動画をあげていましたが、まだまだ「一部の人」というイメージでした。
成人式が、東大合格して次の年だったのですが、「東大受かったんだすごいね」じゃなくて、「YouTuberになったの!?」だったんですよ。東大の方を褒めてくれよと笑
東大生のインパクトが、YouTuberより下だったわけですね(笑)
でも最近は、圧倒的にハードルが下がりましたよね。
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ふだんはどんな生活をされているんでしょうか?
休学中なので、少し特殊かもしれませんが、やりたいことを色々探しながらやっています。今後は、趣味のチャンネルをあげたいとおもっています。
研究との両立が厳しいです。就活も入ってくると、かなり厳しくなってきます。
ただでさえ、東大理系の院生は忙しいイメージです。
YouTubeには、土日のうち片方を消費するイメージです。
それだけ忙しい中でも、くじけないものですか?
管理画面で、登録者が増えているのを見たり、コメントをもらうのがとても嬉しいです。
やりがいを感じながらやっています。休学していないので、いろいろ大変ですね。
休学するのが当たり前みたいな口調だけど、逆だからね(笑)
たしかに(笑)
けど、休学してなにかにコミットするのは憧れるものがある。
あれだけ多くの動画を出すと、ネタ切れに苦しむこともあると思うのですが、どうやってネタを出しているんでしょうか?
僕は、自分の魅力を使うというよりも、他の人の力を借りるスタンスです。
はじめは高校の友達を呼んで、インタビューをしました。この形式だと、自分とは違う勉強法も聞けるので、自分の持っている以上の内容を発信できるんですよね。大学の情報についても、想像とは違う答えが返ってくることがあります。
なるほど、たしかにそれなら、自分でネタを考える必要はありませんね!
今は、ある意味「ネタ切れ期間」なのかもしれませんが、インタビュー形式をとっている以上は、協力者を募りさえすれば今後も良い発信ができるのではと思います。
アイデアの力で、ネタ切れを乗り切ったわけですね!
あとは、今後アイドルの発信をしたいですね。
乃木坂とか欅坂じゃなくて、AKBにフォーカスしたチャンネルってまだあまりないので、AKBを発信していきたいです。好きなので。
なるほど、好きなものを発信するのって楽しそうです!
ネタ自体は、たくさんネタ帳に書いてあるのですが、具体化に手こずります。
たとえば、「勉強法の意義」など、ざっくりしたテーマだと、台本にしてから動画に落とし込むまで、なかなか考えることが多くなってきます。
たしかに、ネタはあったとしても、一本の動画にまとめるのって大変そうです。
なので、「オススメの参考書紹介」など、より具体的で作りやすいテーマに流れてしまうことも多いです。
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YouTuberをしていて、大変なことはありますか?
動画編集が大変です。
2年前に、一度YouTubeを始めてから、動画編集に丸1日近くかかってしまい、挫折しました。
おお、動画編集だけで1日!
そこから、もっと楽にできるように形式を変えて、また最近始めました。その解決策が、zoomによるインタビューです。
ただ音質が悪いので、全部テロップを入れると、6時間ほどはかかります。カットやBGM入れるのは、それほどの負担ではないのですが、すべてにテロップを入れると、正直地獄です。笑
あれを全部手作業で入れるのは、想像していませんでした…。
一人で語る形式でも、3~4時間はかかります。高校時代からYouTubeをやっていたので、動画編集自体は好きなのですが、さすがに何時間もやっていると辛いです。
教育系は、爆発的に数字が伸びることがないので、伸びるまでの期間が長くてつらいのもあります。
年単位でやっている方は、継続力がすごいなと思います。
東大生がどうみられているのか、東大生になってしまうとわからなくて、「外から見た自分」を把握することに困っています。
それでも、昔お会いした東大生YouTuberが、みんなトップで活躍していることが目標になります。身近な人も参入してきているので、頑張らないとと思いますね。動画編集は、辛いですけど好きです。それで、誰かに価値提供できるならと思います。
YouTubeを通して、色々なことを考えることになるんですね
僕の場合は、動画編集よりも台本が大変です。
何も見ずに喋るのが難しいので、ほとんど動画のセリフは台本なのですが、それを週に2本をつくるようにしています。一字一句ではないですが。
あと、頑張って作った動画をあげた瞬間に登録者が減るのが悲しいです。
わかる~笑
友達いわく、もともと登録していた人が、登録したのを忘れていて、動画が出た瞬間に登録解除することがあるとのことです。
なるほど!
あげた瞬間に7人減ったときは精神的にきましたね…
とりあえず、今やっている、大学生にインタビューする企画を続けていきたいと思います。できるだけ、高校生の進路の迷いを減らせればと思っています。それも踏まえて、自分の経験談に基づいた、勉強法などを紹介したいです。その他にも、面白いと思った企画をやっていくつもりです。
これまでどおり、受験生向けの動画をメインに上げていきたいと思います。
ただ、それ以外にも、大学生向けの動画を上げるつもりです。というのも、高校生は3年間しか見ないので、卒業したら登録解除しちゃうんですよね。大学に行ってからも見続けて欲しいので。
ぼくが修士1年のうちに、100本の動画を上げて、最終的に登録者数10万人に行けたらと思います。直近では、1万人を目指します。
10万人で銀の盾ほしいよね~
動画撮影中、いつも後ろにかざっておきたい!
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今回インタビューした2人は、「YouTuberが教える大学受験講座」で講師をしているそう。
YouTuberが大学受験講座で講師を務めるってどういうこと!?
ということで、続いて、「YouTuberが教える大学受験講座」を運営するオンライン塾MAXITの塾長に、特別に取材させていただきました。
<塾長プロフィール>
東大在学中に心理学・脳科学などの書籍を500冊以上読み漁り、徹底的に「勉強法」を極める。大手メディアでの記事執筆や講演活動を経て、プログラミング勉強法の書籍を出版。著書で電子書籍としては異例のGoogle検索1位を獲得するなど、幅広い支持を得ている。現在は独自の勉強法を活かして、オンライン塾MAXITを運営。
YouTuberが教える塾ってかなり珍しいと思うんですが、通常の受験塾や資格試験対策塾みたいな講座はないのですか?
YouTuberでない人が講師をする講座も、開講しています。
うちは元々、ニッチな資格試験の勉強などをオンラインで教える塾でした。
特に、アクチュアリー(金融系の専門職)対策に強みを持っていました。
全然、YouTuberと関係ないじゃないですか!
そうですね。ジャンルとしては関係ないのですが、「ニッチな資格試験を教えられる人」「YouTuber」これらの共通点として、「コンタクトを取りにくいけれどめちゃくちゃニーズのある人」なんです。
うちの塾では、そういった能力あるマイノリティが講師をできる場を作ってきたので、やっていることはほぼ同じです。
環境づくりのノウハウを転用したのですね。具体的には、どんな運営方法でやっているんですか?
YouTuberが教える大学受験講座に限って言うと、「指名性」にしています。HPに各YouTuberが自己紹介動画をアップしています。
生徒は、その中から「この人に教わりたい!」と思った人を指名して、講義の申し込みをすることになります。
面白い仕組みですね!
私自身、いくつかの個別指導塾でアルバイトをしてきましたが、「生徒が講師を選べない仕組み」に違和感を覚えていました。
人と人なので、相性の問題も大きいと思います。なのに、先生のカタログが配られるわけでもなく、勝手に割り振られてしまうんです。下手すれば一生を左右するので、もっと先生を吟味できる仕組みがあればいいなと思っていました。
私の知り合いも、「通っている塾の上位クラスにしかいい先生がいない」と嘆いていました。どこでもある問題なんですね。指名性なら、ミスマッチも起きにくそうです!
HP上の各講師のYouTube動画は、生徒にとって「カタログ」の役割を果たします。
YouTube動画は、過去にたくさんストックされているので、講師の人となりが分かるんですよね。実はこれ、YouTuberにとっても嬉しい仕組みです。生徒がサイトを訪れて、動画を見てもらえることで、ファンになってもらえるかもしれませんから。
講師とのマッチングの場だけでなく、東大生YouTuberたちの魅力を伝える場としても機能しているわけですね!
「YouTuberが教える大学受験講座」とても革新的ですね。どういった経緯で立ち上げたのですか?
実は私自身、塾の媒体として、もともとYouTubeをやっていたんです。YouTubeをはじめてから、2か月間で30本ほどの動画をあげて頑張ったのですが、登録者は20人ほどしかできませんでした。正直、ショックでした。笑
厳しい世界だ…
そこで、「登録者が100人以上いるYouTuberって、実はすごい人なのでは?」と思い、「YouTuberが教える大学受験講座」の着想を得ました。
「東大生底辺YouTuber」って、大学生の中では超トップなのではと思ったんです。
YouTubeをやってみたことで、その難しさに気づいたんですね。
東大生YouTuberの多くが、「学力」「伝える力」を兼ね備えています。「こんな先生がいたらいいのに」と思っている受験生もたくさんいることでしょう。そこで、東大生YouTuberをなんとかして、活かしたいと思ったんです。
自身がYouTuberになるのではなく、YouTuberと組む道に方向転換したんですね。
最終的には、自分は塾の運営が出来ていれば良いので。
「東大生YouTuberが教える個別指導講座」の着想を得てから、「受験生」「東大生YouTuber」がそれぞれどのような悩みを抱えているかを徹底的に考えました。
転んでもただでは起きませんね!
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分析の結果、「受験生」「東大生YouTuber」それぞれが悩みを抱えていることがわかりました
どんな悩みですか?
まず受験生は、「こんな先生がいたらいいのに」と思いながらYouTubeを見ているんですが、個人的にYouTuberにコンタクトを取るのは勇気がいるので、当然YouTuberに教わることは夢のまた夢。実現せずに終わってしまうんです。
たしかに、YouTuberに高校生がコンタクトとるのは難しいですね。
一方の東大生YouTuberはというと、YouTubeだけでお金を稼ぐことが難しいので、アルバイトに追われ、結果的にYouTubeでの発信を続ける時間が取れなくなってしまうことに悩んでいました。
先ほどの、動画編集に半日かかるお話を聞いていても、アルバイトとの両立は厳しそうです。
双方の問題を解決するための仕組みとして、「東大生YouTuberが教える塾」を作りました。
「作りました」とかそんな料理作るみたいに…
もちろん、試行錯誤はいろいろありましたよ(笑)
受験生にとっては、「塾」という形になっていることで、安心してコンタクトを取ることができます。「こんな先生がいたらいいな」を夢のままで終わらせず、実現することに成功しました。
夢を叶える起業、とても素敵ですね。
講師向けのメリットを語らせてもらうと、オンライン塾MAXITでは、一般的な家庭教師のアルバイトよりも時給を高く設定しています。高学歴YouTuberは講師として価値の高い人達ですから、高いお金を払うのは当然だと思います。さらに、一切家から出ずにオンラインで勤務できるようになっています。
それはYouTuberにとって嬉しいですね!
こうすることで、東大生YouTuberはバイトを減らして、YouTubeに専念できるようになります。単純計算で、時給が3倍になれば、バイトの時間は1/3で良いことになりますから。
YouTuberにしてみても、夢のような仕組み。
このように、「受験生」「東大生YouTuber」双方にとって有益な仕組みとして、オンライン塾MAXITの「東大生YouTuberが教える大学受験講座」は機能しています。能力と個性のある東大生が、より「好きなこと」「得意なこと」で生きていける世界を作りたいと思っています。
「好きなことで生きていく」が、より多くの人にとって実現可能になりそうですね!
YouTuberとリアルで会うのはドキドキしましたが、面白いお話がいろいろ聞けて、楽しかったです。そして、とても斬新で画期的な塾には脱帽でした。
イケメン塾長の「夢を現実にしていく」生きざまに、自分の生き方を考えさせられました!
今後も、東大生YouTuber界隈に期待ですね!
オンライン塾MAXITの「東大生YouTuberが教える大学受験講座」は以下のリンクからアクセスできます。講師、生徒ともに募集中とのことなので、気になる方はフォームから連絡を取ってみてください。
最後まで記事を読んでくださったみなさんに感謝申し上げます。