月9みたいなタイトルですみません。
国立大学の二次試験一日目、おつかれさまです。
今日は僕が受験生の時もっとも影響を受けた作品、「ドラゴン桜」について語らせてください。
マンガの連載開始が2003年、ドラマ放映が2005年なので、かなり前の作品なんですが、今なお東大受験生のバイブルとして君臨し続ける不朽の名作です。
この作品を読んで僕は東大を志した、というのは言い過ぎですが、東大を意識する一つのきっかけになったことは間違いありません。
ドラゴン桜って何?って人のために簡単にあらすじを説明すると、
「経営破綻状態の三流高校、私立龍山高等学校の運営問題を請け負うこととなった弁護士・桜木建二は経営状態を良くするために、龍山高校を進学校化することを思いつく。かつて受験指導に大きな実績を上げた個性溢れる教師を集めて特別進学クラスを開設し、学力が中学生以下の水野直美と矢島勇介に様々な受験テクニックや勉強法を教えながら、東京大学合格を目指す」
って感じです。かなりざっくりですけどね。
この作品が世間一般に広まったきっかけはやはりドラマ化だと思うんです。かくいう僕もドラマを観てこの作品を知りました。
ドラマ版ドラゴン桜のすごいところはなんといっても、キャストの豪華さ。
阿部寛、長谷川京子、長澤まさみ、山下智久、新垣結衣、小池徹平、中尾明慶、サエコ…今だったら全員主役クラスのドリームチーム。
このころの長澤まさみは僕的にはかわいさのピーク、ギャルっぽい新垣結衣も新鮮ですごく良い。あとダルビッシュの元嫁の演技が見られる貴重な作品。
平均視聴率は16.4%とかなり高めで、受験大国の韓国でもリメイクされるなど、一時期社会現象を巻き起こしました。この時期学生だった世代の人たちは思い出深いんじゃないでしょうか。
でもその反面、僕が残念に感じているのは、世間でドラゴン桜について語るとき、完全にドラマのイメージで語られるのが主流になっていることなんです。
ドラマは観たけど原作は読んだことない人、けっこういるはずです。
はっきり言って、原作マンガとテレビドラマはほとんど別物と思っていいです。
例えば、「バカとブスこそ東大に行け!」という、一番有名なセリフは完全にドラマオリジナルです。原作には全く出てきません。
また、あまり知られていませんが、ドラマが放映されてたとき原作はまだ完結していなかったので、結末もオリジナルなんですよ。
そして最大の相違点として、描こうとしているテーマがそもそも違います。
ドラマは、東大受験を通して登場人物たちが家族や友人、恋人との軋轢を乗り越え、葛藤しつつ成長していく人間模様にフォーカスしています。
それに対してマンガは、効果的な勉強法、受験に臨む時の心構え、教育とはどうあるべきか、世間で語られる「常識」は本当に正しいのか、などを理論的に説明しつくした実践書です。
よく「ドラゴン桜の勉強法は非現実的」、「しょせんはフィクション」などという批判が見られますが、この種の批判をしている方はおそらくドラマしか見てないんじゃないかと思います。
勉強法について東大生や大手予備校から実際にヒアリングを行っていたらしく、内容はかなり理に適っています。それに、マンガとは思えないほど参考文献も膨大です。
どちらがいいとか悪いとかではありません。ドラマはドラマですごくいい作品です。でもだからこそ、ドラマだけでドラゴン桜を終えてほしくない。裏を返せばドラゴン桜はドラマとマンガで違った楽しみ方ができる、最高のコンテンツだと思うんですよ。
以下、そんなマンガ版ドラゴン桜の魅力を少しだけ紹介したいと思います!
「ドラゴン桜には、東大受験を楽勝で突破できる裏技が書いてあるの?」
って思ったそこのあなたに桜木先生から一言。
勘違いされがちなんですが、ドラゴン桜は小手先のテクニックや突飛な勉強法を推奨しているわけではないです。
数学であれば計算、英語であれば英単語などの基礎を徹底すること、学問の本質とは何かを知ることの大切さが繰り返し説かれています。
高いビルを建てるときに一番大事なのは、地面の下の基礎部分がいかにしっかりしているかでしょう。
逆に基礎の部分がしっかりしていないビルは上に積み上げれば積み上げるほど不安定になり、某中国のビルみたいに一瞬で崩壊するわけです。
勉強も一緒。盤石な基礎があってこその発展です。
たとえ高校生でも中学レベルの内容が十分に理解できていないと感じたならば、恥を忍んでやり直しましょう。
周りがやっているからと焦って発展的なことをやろうとしても、基礎が不安定なままだと一生積み上がりません。
センター試験も東大の二次試験でさえも教科書の内容を逸脱した問題は絶対に出ません。どれだけ基礎を深く理解できているかを聞いてきます。
「非常識を作り出すための前提としてまず常識を知り尽くさなければならないのです」
(14巻)
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今さら勉強の仕方について言われても遅いわ、っていう受験生へ、ドラゴン桜の中から試験に臨む上での心構えについていくつか紹介します。
「問題は解いてもらうために作られている。出題者は受験者に解いてくれよと語りかけているんだ」
(11巻)
試験問題は天から降ってくるわけではありません。自然科学や社会問題と違って、人間が作った明確な回答がかならずあります。恐れることはありません。
出題者は受験者を落としてやろうといじわるをしているわけではありません。むしろ、解いてほしいと思っています。問題文や注釈に込められた出題者からのメッセージを意識してみましょう。
「他人が犯すミスは自分も犯すかもしれない、つねにこういう意識を持っておく」
(15巻)
受験票を忘れる、名前を書き忘れる。そんな失敗自分はするはずない、とだれもが思いがちです。
ところが、これらのミスを犯す人は毎年必ずいます。決して他人事ではないのです。
二次試験終了のベルがなるまでとにかく何事も慎重に、細心の注意を払うことを忘れないでください。
「結局、勝負は思い切って開き直った者が勝ち、成功する」
(20巻)
試験が終わるまでは慎重にならなくてはなりませんが、終わったら切り替えが一番大事です。
一科目の失敗をひきずって、次も失敗してしまうのが最悪のパターンです。
受験は総合点、トータルで勝負。一科目、一日目がだめでも、他の科目、二日目で取り返せばいい。極論を言えば、今日0点でも明日満点取ればいいわけです。
試験中は誰よりも悲観的に、試験後は誰よりも楽観的に。
ここまで来たらあとはメンタル勝負ですよ!
以上に紹介したのは、ドラゴン桜の内容のほんの一部です。
もっと細かい勉強法がたくさん紹介されていますし、セルフコントロール、教育とはどうあるべきなのか、子育ての方法、計画の立て方、など多分野をカバーしているので、受験生じゃなくても読んで学ぶことは多いと思います。
バイトで塾講師をしている大学生ってたくさんいると思いますが、教え方とか生徒のモチベーション管理とかめちゃくちゃ参考になりますよ!
百聞は一見に如かず。とにかく読んでみてください!
あ、もちろん受験生は二次試験が終わってから読んでくださいね。今読むなよ!絶対だぞ!振りじゃないからな!
結局、勉強はコツコツ真面目にやった人が最後に勝つんですよ!
(21巻)
なんとドラゴン桜1巻が無料で試し読みできます
ドラゴン桜 (1)
リンクはこちら(https://magnet.vc/v/a8zvd3s)
ドラゴン桜の作者、三田紀房先生の公式サイトはこちら(http://mitanorifusa.com)!ドラゴン桜以外にも「エンゼルバンク」や「インベスターZ」など名作ぞろいです!
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