大学入試の英語が大きく変わるって知ってる?東大教授とその問題点に迫る!




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東大教授は学生時代どうやって英語を勉強していたの???

 

―先生ご自身は学生時代に英語をどうやって勉強されていたのでしょうか?

 

高校の時に、ちょっとした英語の読書会に参加しました。学校の近くに住んでいた数学の先生の奥さんが元英語教員で、英語の好きな生徒を自宅に集めて洋書を読む会を開いてくださったのです。

そういう経験ができたのは運が良かったですね。

そこで、ライシャワーの「The Japanese」のような読みごたえのある本を読んでいるうちに英語を読むのが面白くなっていったという感じでした。

 

―自ら英語に興味を持って取り組まれていたんですね。

 

そうですね。ただ圧倒的に読む方に興味があって、東大に進学した後も意識的に英文を読むようにはしていたんですが、当時はリスニングというものをあまり考えていなかったので、イギリスに留学した際にリスニングはかなり苦労しました。

 

―先生が今の研究者の道を選ばれたきっかけというのはありましたか?

 

おそらく発端は言葉に関する興味ですね。英語はある程度昔から読んでいて、言語学に興味がありました。結局、専攻は言語学ではなく文学にしましたが、言葉に関する興味という点では地続きです。

それと、これまた読書会の話なのですが、高校の英語の先生が放課後にシェイクスピアを原文で読むという会を開いてくださっていました。これにもおおいに刺激をうけました。言語って美しいんだなあ、とあらためて思った記憶があります。

あとは大学に入ってからは、東大の先生方との接触が大きかったかも知れません。

 

魑魅魍魎が跋扈するというと誤解されるかもしれませんが、駒場には良い意味でのわけのわからない不思議な先生がいて面白かったんです。

ちみ‐もうりょう【魑魅魍魎】…いろいろな化け物。さまざまな妖怪変化 (へんげ) 

―小学館大辞泉

 

魑魅魍魎

 

(昔の東大の先生って化け物だったのか……)

 

そういう人を見ていたら、「あっ、こんな風でもいいんだ」みたいな気になってきて、その向こうに何か神秘的な世界が広がっているような気がして、自然と今のような道に進んでしまいました。

そうやって学生に、何か別の世界が広がっているような気にさせることって、教育者として大事だなと今になって思いますね。



ぶっちゃけ英語って何から勉強したらいいの??

―英語を勉強したいけれど一体何から手を付けるべきかと悩んでいる人は大勢いるかと思うんですが、ぶっちゃけ何からやればいいんでしょうか?

 

英語の勉強では、もちろん文法、単語、熟語といった最低限の知識は必ず必要ですが、それに加えて、”英語のリズム感”をいかに早い段階で養えるかが重要です。

おそらくたいていの人がやっているのは、速読と精読を同時並行でやりつつ、そこで培った英語の受容のメカニズムをリスニングに活かすというやり方だと思うんですが、リーディングとリスニングを別物として扱うのではなく、リーディングとリスニングの進行をなるべく同じようにやることが理想です。

リスニングをオマケみたいな感じにするのではなく、むしろベースをリスニングで作るくらいのイメージを持って英語を勉強すると、最終的な到達点に大きな差が出ると思います。

 

そして英語を書く時になって大事になってくるのが、自分で書きながら、「これって読みにくいな」とか、「変だな」とかを感じる感覚なんですよ。

それは英語をたくさん読んで聴いて身につくもので、更に言うと、文法的に正しくても相手の頭にすんなりと入ってこない文章ってあるんですよね。それは、英語のリズムが悪いから起こることなんです。

 

英語における呼吸やリズムをなんとなく分かるような形で勉強ができたら、英作文とかも上達しやすくなるかなと思います。

英語は英作文が一番難しいので、きちんとした文章を書けるようになるのが最終目標だと思います。日本語だってそうですけどね。文章を書くのはほんとうにたいへんなのです。

 

―つまり、「英語は耳から」が理想ということなんですね!

教訓:英語はまず耳から入るべし

リスニングは筋トレ!?

―英語学習はリスニングが大事だということは分かりましたが、どうやったら「英語耳」のようなものを身につけられるのでしょうか…?(半信半疑)

 

リスニングは筋トレのようなものなんです。

とにかくやった分だけ力が付きます。

英語圏に留学した人が、6ヶ月をすぎると突然聞こえるようになるということはよく言われていますね。

聞こえるようになる周期は、6ヶ月、1年、2年とか、よく付き合ってる二人が別れるタイミングなんて言いますが(笑)

ターニングポイントがあって、ある日突然喫茶店で隣の人の会話が聞こえてくるようになるということが起こったりするんです。

それは知らず知らずのうちに耳の筋トレをしていたということですね。

逆に言えば、大した努力もせず、時間もかけずリスニングができるようになる、なんていうことはまずありません。

(筆者:うぅ…耳が痛い…。)

教訓:リスニングは筋トレ

民間試験に対して僕たちはどう向き合えばいいのか

―入試に話を戻しますが、未だ問題点の多い試験が行われることになっていることに対して、これからの受験生はどういうスタンスで入試に臨めば良いのでしょうか。

 

それはもう本当に気の毒としか言いようがなくて、教師をはじめとした大人はTwitterで騒ぐとか、直訴するとか、文科省に手紙を書くとか、色々とやりようがあると思うんですが、受験生は本当にどうしようもないですよね。

もし私が高校生なら勉強の意欲を削がれてしまうと思います。

 

―僕が仮に受験生なら、あまり意味がないと分かっていたとしても、必死でテスト形式に合わせた勉強をしてしまうと思います……。

 

そうですよね。

ただそれだと、本当の英語力が身につかずに将来困ることになるので、やるべきことは試験対策とは別にしっかりやるようにすべきだと思います。

英語の場合、本当にやるべき大事なことというのは限られています。そのうちの一つは、基本文法はもちろん、単語や熟語を覚えること。

ただの丸暗記っていうと聞こえはよくないですが、どこかで集中して覚えたほうが効率は良いんです。どこかでまた出てきた時に、「そういえば一回覚えたな」という感じで記憶を上塗りしていく。

丸暗記では身につかないという人がいますが、出てきたときにしか覚えようとしないのでは永遠に知識や語彙は増えていかないので、受験のどこかのタイミングで、嫌々でも覚える時期が必ず必要だと思います。

 

さいごに

以上見ていただいた通り、新共通テストでの英語の民間試験の導入にはまだまだ問題点が山積みです。

ただ、未だ不完全な制度を僕たちの声でより良い形にしていくことは可能なはず。

これからの受験生が、日頃の努力の成果をきちんと公平な試験で評価してもらえるように、僕たちもただ新しい制度に盲従するのではなく、逆に無根拠に批判するのではなく、当事者意識を持って向き合っていくべき問題であるように感じました。

この記事を読んでいる受験生の皆さんは、巷のうわさ等に惑わされることなく、「今自分がやっていることは、本当に自分のためになっているのか?」と常に考えながら勉強に励んでいって欲しいな、と思います。

阿部公彦先生のTwitterはこちら→@jumping5555

 

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ヤマト

あまり信じてもらえませんが、実はスイスっ子です

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