大学に入って人間不信に。
学部で全てを捧げるような恋をするも、挫折。
恋愛の勉強に200万円以上。
気がつけばナンパ師に。
そして、迷走の果てに気づいたこと。
どうも、UmeeTライターのはせべです。
今回は、自身の恋愛の挫折経験を元に、恋愛の勉強法を発信し ている東大生がいると聞き、編集部を代表して取材に行ってきました。
まずは、ヤジマさんの現在の活動について尋ねてみました。
「自分の経験をもとに、1年前に東大式恋愛勉強法(TO-REN)というWEBサイトを立ち上げました。
現在は複数人の編集部で運営しており、『恋愛は勉強できる』というメッセージやその勉強法を発信しています。」
「加えて、LINE@で恋愛相談も受けたり、希望者を対象にフィードバックデートもやってたりしています。」
「勉強と恋愛の違いは、正解がわからないところ。勉強だったら正解があるから、足りない力を逆算できるけど、恋愛だとそれができない。
自分は完璧だと思っても、告白してフられて初めて気付く。だから、直接女の子に意見してもらうしかないんです。」
「こうして生まれたのが、フィードバックデートです。女性サポーターに協力してもらい、デート中の服装や仕草などをチェックして採点してもらいます。」
「女の子の方がファッションには厳しいんですよね。色やサイズ感、シワとか。
でもこういう変化って始めの一歩にはエネルギーもいるし、ノウハウを知らないといけない。だから、きっかけを提供したいと思っています。」
と、明るく語るヤジマさん。でも、なぜ恋愛勉強法を発信しているのか。その思いの経路を辿っていくと、グシャグシャに揉まれた恋愛経験が見えてきました。
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高校時代は女子とも普通に喋れていたヤジマさんですが、大学に入ると輪にうまく溶け込むことができず、引きこもってしまいます。
「高校時代は面白キャラで通っていて、東大に入ってからもそのポジションを獲得しようとしたんです。」
「ところが、僕の大学デビューは失敗に終わりました。ボケてばかりで浮いてしまい、周りの顔色をうかがって話すようになったんです。
そして、ついには人間不信になり、女子どころか男子とも疎遠になりました。」
「大学では、ご飯を食べる場所もなく5号館で便所飯、授業が終わると家に帰りカーテンを閉めてニコニコ動画。
こんな毎日を繰り返していたので、当然女子とも喋る機会もなければ、仲良くなろうなんていう考えもありませんでした。」
と、ヤジマさんは当時を振り返ります。自分の居場所をつかめず周囲に気圧され、うまく大学の環境に溶け込むことができなかったのです。
ここで、ヤジマさんは恋愛から大きく遠のきました。
そんな前期教養時代を過ごしたヤジマさんですが、2年の秋を迎えて学部に進み「出会い」を経験することになります。
「学部に入ってようやく好きな子が出来たんです。」
「その子は学部のアイドル的な存在で、彼氏もいました。でも、個人的な恋愛相談を受けているうちに、親密に話す機会も増えて。
僕は彼女のことを好きになりましたし、彼女も僕のことを好きなのかな?と思うようになりました。」
「今思えば、彼女は”小悪魔系女子”だったのかもしれませんね。
でも当時僕は『俺にも春が来た、俺こそがこの子を幸せにできるんだ』と勢いづいて、恋愛相談から試験勉強の面倒見まで、彼女に心底尽くしたんです。」
けれども、そんなヤジマさんの想いは届かず、告白するも振られてしまいます。
「その子には『ヤジマくんのことをそういう風には見てなかった』って言われましたね(笑)。」
ヤジマさんは、すべてを尽くした子に振られ、暗闇の中に放られます。
「僕はこの女の子のことを幸せにできるのに、この人は自分に幸せにして欲しいと思ってないのか?」
「なんで、なんで、なんで……」
「一体どうすればよかったのか?何が正解だったのか?」
その暗中模索の中で、ヤジマさんは今の活動のルーツとなる気づきに至りました。
「幸せにできる力を持っていても、好きにさせる力がなければ意味がない。」
「優しい心を持つ人こそ、好きになってもらう力が必要なんじゃないか?」
この大失恋を機にヤジマさんの恋愛は大きく動き出していくことになります。しかしながら、ヤジマさんは再び挫折を経験することになるのです。
恋愛商材に200万……、恋愛の泥沼に……
「野球選手もいきなりプロになるわけではないですよね?背後には練習試合の積み重ねがあります。
それと同じく、恋愛も積み重ねが重要なのではないかと思い、恋愛の勉強を始めました。」
高校時代は勉強に青春を捧げ、見事東大に入るも人間不信に。思い返せば、恋愛の経験がゼロだったヤジマさん。受験勉強と同じく、参考本から知識を読み込んでいくことになります。
「行動起こす前にまず調べる。」
「何が正解かわからないからとりあえずインプット。」
「共通点を見出して、自分の中で理論を作る。」
「これを基本に、ひたすら本を読んだり、メルマガに登録したり。気がつけば、恋愛商材に200万以上お金をつぎ込んでいましたね。
バイトをしては恋愛にお金をつぎ込む。そんな毎日の繰り返しでした。」
一方で、知識だけではダメだと、恋愛の実践も始めます。
「まず、連絡先を持っている女子に片っ端からLINEするところから始まりました。そして、返事返ってきた何人かとご飯に行ったんです。」
最初は「恋愛を学びたい」の一心だったヤジマさん。しかし、次第にその目標はすり替わっていきます。
「気づけば、身の回りのコミュニティではなく、ナンパやマッチングアプリでの出会いを求めるようになりました。」
「ストリートナンパ師のツイッター界隈で仲間を作ってナンパをしまくりました。
そして、小手先の恋愛テクニックも身につけ、週5でデートしている、そんな自分に満足していたんです。」
「…….、そうですね。正直、僕の目標は”好みの女の子とホテルに行くこと”になっていました。」
恋愛にのめり込んでいくうちに、当初の目標を見失っていたと当時のことを語ります。
そんな有頂天になっている中で、ヤジマさんは再び挫折を経験することになりました。
「今になって考えたら最低な話なんですが、信頼の置ける女友達にも手を出そうとして気まずくなったんですよね。」
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「そこで、『これが僕が本当に求めていたものなのか?』って気が付きました。」
「仮に女の子と自分の思うような展開になったとしても、結局それは自分本位。
そもそもの信頼関係があってこその関係なのに、そこを崩したらそれは何なのか?女の子だったら誰でもよかったんじゃないか?って。」
「終いには本当に仲のいい女友達までいなくなって。『これが僕の目指していた相手を幸せにする恋愛なのか?』ってなりましたね。『この3年間一体何をしていたのか?』って。」
「『ちゃんとした関係性を作れる方がいい人生だし、相手のためにもなるな』って初めて学んだんです。」
恋愛経験を一周したヤジマさんは原点に帰ることになります。
「相手に好きになってもらう力は、ダイナマイトだったんですよね。使い方次第では、人の幸せにも不幸にもつながる。
幸せにする思いや力があってこそ、初めて意味があるものなんです。」
「僕の経験は、決して褒められた話ではありません。また、当たり前のこと言っているだけかもしれません。」
「でも、僕みたいにゼロから恋愛の勉強する人って滅多にいないし、その中で人間的な関係性の重要性に気付いている人も少ないと思うんです。
また、恋愛をゼロから一周した僕だからこそ、伝えられるメッセージもある。」
自分と同じ体験をしている人、恋愛を諦めてしまっている人、そんな人と自分の学びを共有したい。ヤジマさんはそう語ります。
そして、1周回って今……
「幸せにする力を持っている人には、好きになってもらう力と正しい使い方を身につけてほしい。
僕の経験を参考に不幸な道に進まないようにしたい。そんな思いで今は活動しています。」
恋愛勉強法には、ヤジマさん自身が経験した後悔や挫折、そして希望が詰まっていたのです。
「恋愛相談の活動を通して、僕が学んできた自分の経験の総体を言語化してわかりやすくしています。
僕が身につけてきた好きになってもらう力を見えるようにしているんです。」
「今では、30人〜40人ぐらいの方と恋愛相談のやり取りをさせてもらっています。もちろん東大生の方もいれば、女性の方もいますよ。」
「特に東大生に知ってほしいなと思っていて。東大生って、心の優しい人が多い一方で、奥手な人が多いと思うんです。
同性でもこの人と付き合ったら幸せになるだろうな、って東大生いますよね?そんな人に好きになってもらう力を勉強してほしい。」
「そして、勉強が得意な東大生の特技を生かすこともできますし(笑)。」
ヤジマさんは、活動の中での気づきを得たとも言います。
「恋愛は、コミュニケーションそれ自体を目的とした、純粋に人と人との間に生まれるものです。
そこに自信が持てれば、全てに自信が持てる。学歴でもお金でもない。そして自信があれば、外界に対する積極性ができる。それが楽しい。
だから、恋愛を通して、人生とかもっといろんな悩みを持っている人の相談に乗ったりもしています。」
「小手先のテクニックで誰かをひっかけても、それは自分が自分を好きじゃないから結局ダメになる。
その先まで見据えているからこそ、手段も変わってきます。」
そして、勉強法自体には価値は無く、伝えてその人がどう変わったかにこそ価値があるのでは、と次なるステップへと活動を移しているんだそう。
「今までの活動はLINE等オンライン中心だったのですが、もっとリアルな場でやる必要があると思い、UT-LAVOという団体を作りました。」
「ここでは、『恋愛を通して、良質な人間関係を作れる東大生』を創出することをミッションにして活動しています。
NVC(言語を用いないコミュニケーション)を鍛えてみたり、純粋な恋話をしてみたり、様々な企画に取り組んでいます。」
「これも活動の中で気付いたことなんですが、恋愛ってのは、ジャンルの全く違う人同士が話せる話題なんです。
全然違う人が、共通のトピックで集まれる。また、恋愛は深い価値観を要求するので、そのレベルで話せれば他のどんな話もできるんですよね。」
「あとは、東大生がそうやって集まったら面白い。そういう場所にUT-LAVOがなったらいいなと思っています。」
最後に、ヤジマさんに東大生へのメッセージを聞いてみました。
「やろうと思えば、恋愛だって勉強できる」
「そして、その学びの場も準備している」
「それを恥ずかしいと思わないでほしい」
「これが僕の伝えたいことです。」
以上、恋愛東大生ヤジマさんのエピソード・活動をご紹介しました。
UT-LAVO, ヤジマさんに興味を持った方はこちらへどうぞ!!↓↓
・ヤジマさんが運営するWebサイト
それでは、また!