人文学がなくなるかもしれない…?学問の危機に立ち向かう駒場祭企画に迫ります

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一つの学問が社会全部を支えてるわけじゃない

───最後に、東大生に向けたメッセージをお願いします。

 

原田さん:学問をすると、特に研究室とかに入っちゃうと、考え方が偏るんですよね。どうしても。

僕は社会基盤を専攻しているので基本的にはインフラを学んでいるんですけど、同じ専攻の人は「周りがインフラ整備の重要性をわかってくれない!」って思うらしいんですよね。

でも、当然のことなんですけど、1つの学問分野だけが社会全体を支えているわけじゃないですよね。

いろんな分野が協力しあって社会を支えている

傲慢になるって学問をやる上では危うい視点だと思っていて。それは社会に出てからもそうだと思うんですけど。

「学問分野のなかのここだけを背負ってますよ」「社会がこういう構造してるんだったら、こういうところ支えてますよ」って、自分がいまどこにいて何をしてるかって相対化することがすごい大事。

もっと言うと、自分たちの分野と全く関係ないように見える分野も、実は何かしら関わりがあるんですよね。

そこでどういうふうに自分たちが協力しあって社会を発展させていけるのかまで踏み込んで考えられたら、広い視点で研究や勉強ができるんじゃないかなと思います。

それに、人文学にかぎらず、理系でもどんどん縮小してる分野ってありますよね。

今、自分は人文学の企画やってますけど、他の学問分野も悠長に指をくわえていられるような余裕は絶対ない
色んな専門の人が危機に瀕してる分野があることを知るのが、学問の等しい発展にとってまず大事な一歩なのかなって思います。

1日を3日分面白くするのが人文学

───どんな人にこの企画に来て欲しいと思いますか?

 

廣川さん:いろんな学部の人に来てほしい。なんの興味もなくても、人文学ってこんな感じなんだって知っていただけるだけでも嬉しいです。知ってるだけでも変わる世界ってあると思うから。

あと、今後就活をする、就活中の文系の学生に来てほしい。

就活中に学部学科のこと聞かれたとき、「私はこうだから自分はこの学部でこんな研究をしました」って自信を持って言えたほうが楽しいと思うんですよね。面接で喋るひとくだりが。

自分がやってることに自信を持てていない文系の学生にとっても、そのモヤモヤを言語化するヒントが見つかる場かもしれません。

 

原田さん:理系学生に向けて言うなら、今大学で身につけた技術っていうのは10年、20年たったら間違いなく役に立たなくなる。でも物の見方とか視点とかは絶対に失われることはない。

この企画がそういう物の見方を身につけるきっかけになれば、人生がもっと面白くなるんじゃないかなと思います。

廣川さん:1日を3日分くらい面白くする物の見方を教えてくれるのが人文学だと私は思います。当たり前の前提を疑うっていう物の見方さえも私は人文学から学びました。

自分の考え方が自明じゃないんだ、人の考えてることが自明じゃないんだってある意味の絶望でもあり希望ですよ。

そういう人文学の良さを少しでも感じ取ってもらえたら。
逆に、全然違う良さを発見した人がいたらぜひ聞かせてほしいとも思いますね。

 


今回お二人にお話を伺って印象的だったのは、学問全体の未来を見据えた眼差し。
そして学問分野の違いを広く受け入れる姿勢。

学年が進めば進むほど、自分の専攻の良さばかり目についたり、他の専攻とは距離を置いてしまったりしそうなものですが、お二人の眼差しは人文学に限らず、広い学問に向けられていました。

 

学問の未来って何だか大仰そうで、普段考えることもなかなかないものですが、大学生の今だからこそ向き合える問題なのかもしれません。
駒場祭でちょっと一息。人文学に触れてみてはいかがでしょう。

今回お話を伺った「ジブン×ジンブン」について詳しく知りたい方は下のリンクから!

ブログ:https://ut-humanitas2018.blogspot.com

Twitter:ジブン×ジンブン/UT-humanitas2018

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