UmeeTをご覧の皆さま、こんにちは。普段は一橋生向けウェブメディア「ヒトツマミ」にて記事を書いております、ライターのMC菩薩と申します。純度100%の一橋生である僕ですが、今回はご縁があってUmeeTに寄稿させていただけることになりました。
さて、いざUmeeTで記事を書くことになったものの、僕は東大に対して「なんか凄い大学」程度のイメージしか持っていないようなクソザコ一橋生。何を書けば東大生が喜ぶのか全く見当も付かなかったので、文字通り死ぬほど考えた末、東大生と紙相撲対決をしてそのレポートを書くことにしました。
ということで、今回の企画は…………
はい。聡明な読者の方々にしてみれば、「は?紙相撲?3歳児?」って感じですよね。この戸惑いを解消しなければ先には進めないので、まずは「東大生と一橋生が紙相撲で対決する論理的で必然的な理由」を3つ紹介しようと思います。
実学主義を貫き、社会科学における研究と教育で学術界をリードすると共に、創立以来140年間、優れた人材を日本の産業界に供給し続け、日本経済の発展に大きく貢献してきたという点で紛うことなき「凄い」大学である一橋大学と、先述したように「なんか凄い」東京大学。この両大学、実は「凄い」という点以外にも様々な面で拮抗している、いわばライバル大学同士なんです。
……と、いうのが主に一橋でよく言われる「東大vs一橋」の対立構造ですが、実際のところ本当にライバル同士なのかは微妙なところですよね。そもそも東大の人が一橋をライバル視しているという話はあまり聞いたことないけど、かたや一橋の人は東大が大好きで、事あるごとに「東大は○○だけど一橋は××だ~~~」みたいな話をしたがるし、一橋は東大のライバルというよりただの東大ファンなんじゃないかって気もします。
まあ、「東大vs一橋(東大ファン)」という対決の構図は一橋生として恥ずかしいし対決も盛り上がらないので、ここでは「東大vs一橋(便宜上東大のライバル)」ということにさせてください。便宜上。
近ごろ、大相撲人気が復活しつつあるという声をよく耳にします。相撲といえばもちろん日本の国技で、古くから日本人に親しまれてきたスポーツですが、1つだけ今の若者にとって物足りないのが「ゲームが少ない」ところだと思うんですよね。
野球で言えば実況パワフルプロ野球、サッカーで言えばウイニングイレブンといったように、若者に愛されるスポーツには、必ずと言っていいほどそのスポーツにまつわるゲームが存在します。もちろん相撲にまつわるゲームはいくつか存在するものの、パワプロやウイイレのような国民的タイトルがあるかといえばノーと言わざるを得ません。そう、勘のいい方は既にお気づきかと思いますが、ここで紙相撲が重要な役割を担ってきます。
必要な物は紙と台だけ、台をトントンするだけで誰もが楽しめる紙相撲は、シンプルでありながら相撲というスポーツが持つ根源的な愉しみを僕らに教えてくれる、非常に優れた遊びです。しかも、野球やサッカーのゲームのようにソフトとハードを買い揃える必要はなく、その辺にあるチラシとAmazonのダンボールさえあればタダで誰でも楽しめる。最強か。
そう、紙相撲は相撲の若年層への求心力を高める救世主であり、2016年最も注目すべき遊びの1つなのです。
先述したように、普段僕は一橋生向けウェブメディア「ヒトツマミ」でライターとして活動しています。「オイシイ情報、ヒトツマミ。」をテーマに日夜その雑食っぷりを発揮しているヒトツマミ、正直メディアとしての格はUmeeTの足元にも及ばないと思うんですが、実を言うと今回の記事はヒトツマミ×UmeeTのコラボ企画第一弾なんですよね。
このコラボ企画のテーマは「東大vs一橋」。コラボ第一弾となるこの記事でもそれっぽい理屈をつけて何らかの勝負をする必要があったので、消しピン対決と迷った挙句、紙相撲で対決することにしました。
以上が東大生と一橋生が紙相撲で対決する論理的で必然的な3の理由です。読者の皆さんにもこの対決の必然性が痛いほど理解していただけたかと思うので、続いてルール説明に移りましょう。
対決のルールは至って簡単。今回の対決のために用意した特殊なバトルフィールドをトントンし、力士が倒れるか、バトルフィールド外に落ちたら負け、あとは雰囲気です。あと、正直勝負が1回だけだと記事が盛り上がらない気がするので、三番勝負形式で合計6体の力士が登場します。
こちらが今回の対決で使用するバトルフィールド。家に落ちていたダンボールに、アバンギャルドな土俵風の装飾を施しました。ハイセンス!
なお、今回の対決でトントニスト(紙相撲をトントンする人)を務めるのは、私MC菩薩(一橋生代表)とUmeeT編集部の高田さん(東大生代表)。こんなクソみたいな企画に快く協力してくださった高田さんとUmeeT編集部の皆さんには本当に頭が上がりませんし、これからガチ菩薩として崇めていきたいと思います。
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さあ、前置きが長くなってしまいましたが、いよいよ「一橋生vs東大生 新春ガチンコ紙相撲対決」のスタートです。最初の勝負は、こちら!!!!!!!!
その大学への在籍を証明する学生証は、個人の所属大学に対する帰属意識を象徴する存在でもある。そんな学生証同士の対決は、いわば大学間の代理戦争。白熱の一戦の火蓋は、今切って落とされた――――――。
東大から出場するのは、こちらの力士。折り紙の「おすもうさん」に学生証を雑に貼り付けた、高田さん渾身の逸品です。
こちらが対する一橋代表。「おすもうさん」の腕に切り込みを入れ、僕の学生証を上手くはめ込みました。改めて思ったんですけど、一橋って学生証が無駄に洒落てて高クオリティなんですよね。
緊張の仕切り、にらみ合いからの……………………。
はっけよーーーーい……………………
残った!!!!!!!!!!!!
第一戦、一橋の勝利!!!!!!!!!
いやー、見事な引き落としでしたね。東大の学生証が一橋の学生証に跪く歴史的瞬間です。途中までは非常に拮抗した勝負でしたが、最後に東大がバランスを崩してしまいました。
さあ、続いて第二戦に参りましょう。これで一橋が勝てば早くも勝利が確定しますからね。打倒東大、ワンチャンどころかツーチャンスリーチャンって感じですよ。
そんな第二戦の対決は、こちら!!!!!!!!!!!
日夜勉学に励む両大学の学生にとって欠かせないパートナーといえば、むろん教科書。東大と一橋、特色ある両大学のカリキュラムを象徴する2冊の教科書が、己の威信を賭けてぶつかり合う―――――――。
東大代表は、東大生が教養課程で使用する英語の教科書「教養英語読本Ⅰ」。「教養英語?何それ?」って感じだった僕は東大の公式っぽいサイトでこの教科書に関するめちゃくちゃ詳しい説明を見つけたのですが、長いので1行目で読むのをやめました。
一橋代表は、沼上幹副学長による名著「わかりやすいマーケティング戦略」です。「わかマ」という愛称で親しまれ、一部界隈では「バイブル」とも呼ばれているこの教科書。商学部生にはお馴染みなんですが、マジで意味分かんないくらいわかりやすいんですよね。もはや意味分かりすぎて意味分かんない。
教科書界の異種格闘技戦、「わかマ」vs「教養英語読本」………………………。
はっけよーーーーい……………………
残った!!!!!!!!!!!!
第二戦、東大の勝利!!!!!!!!!!!
為す術もなく横たわる「わかマ」を見て、悲しい気持ちになりました。決まり手は自滅ですかね。
2試合を終え、一勝一敗で迎えた第三戦。この勝負に勝った大学が、「一橋生vs東大生 新春ガチンコ紙相撲勝負」の覇者ということになります。
そんな運命の第三戦の対決は、こちら!!!!!!!!
受験(JUKEN)―――――。それは、東大生と一橋生が他の何よりも好む話題。そんな彼らにとって入試過去問題集・通称「赤本」はいわば聖書であり、過去の栄光の記憶そのものなのである――――――。
東大代表、「東京大学(文科-前期日程) 2011年版」。UmeeTの方がこんな企画のためにわざわざTwitterで募集をかけて持ってきてくださいました。どうでもいいんですけど、7ヵ年収録なのにリスニングのCDが6年分しかないの、微妙に困りそう
対する一橋代表、「一橋大学(前期日程) 2014年版」。僕が受験生時代使ってたのを引っ張り出してきました。こちらはちゃんとリスニングが7年分収録されています。
さあ、いよいよ第三戦のスタートです。繰り返しますが、この勝負に勝った方が紙相撲対決の勝者になります。
はっけよーーーーい……………………
残った!!!!!!!!!!!!
第三戦、東大の勝利!!!!!!!!!!!
開始1.5秒、東大の押し倒しが見事に決まりました。敗れた一橋はバトルフィールド外へ倒れこみ、さらに技を掛けた東大はバトルフィールドを乗せた机の下まで落ちるという力強さ。短いながらも大一番に相応しい豪快な取り組みとなりました。
ということで、以上をもって三番勝負が全て終了です。一橋生vs東大生 新春ガチンコ紙相撲対決の勝者は…………………
東大生!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
まあ結局、紙相撲界でも東大の偏差値が高かったってことですよね。やっぱり一橋が東大のライバルを名乗るなんて100000年早いということがわかりました。初戦に勝って若干調子に乗った自分が恥ずかしい。あまりに恥ずかしいので、東大の赤本様に土下座して詫びることにしました。
MC菩薩「いや、ほんとすいませんでした。」
赤本様「まあ紙相撲はどうでもいいんだけどさ、その恥ずかしい寝ぐせ、インターネット上に晒して大丈夫なの?」
MC菩薩「えっ…………。」
以上です。