こんにちは、今月で東大を卒業する(しかし何も進路が決まっていない)ゆみです。
今日駒場に来たら、新入生説明会があったのか、新入生の方々を沢山見かけました。心の底から合格&入学おめでとうございます!!
東大に合格してすごい嬉しかった5年前を少し思い出しました!
が、当たり前ですが、東大生になっても、全然つらいことは尽きません。
就活、人間関係、進路…….悩もうと思えば何でも悩めます!!
今すでに東大生の人は、春休み楽しんでますか?
休暇に入ると、時間が増える分、悩みも増えるっていう人も多いような気がします。(実際、休暇中よりも、休暇を楽しみにしている休暇前の方が幸福度が高いっていう研究もあるそうです。)
特に今は就活の時期でもあるので、休暇どころじゃねーよ!っていう方もいますかね。お疲れ様です!
こういう尽きない悩みに対して、みなさんどう対処してますか?
早寝早起き、漢方、カウンセラー、瞑想……色々あるかと思います。
が、今回おすすめしたいのは、漫画です!その中でも、コミックエッセイです!
コミックエッセイとは?
筆者が自分の体験・人生を書いた漫画。誇張はあるかもしれないが、基本ノンフィクション。ユニークな人生や強烈な体験を漫画にしたものが多い。
自分の人生にどん疲れな人、他人の人生を覗いてみると意外と気が楽になったりしますよ。
あと、「いま全然悩みな〜い」っていうお気楽ピーポーにも、「こういう人生もあるんだ〜」つって、けっこう楽しめると思います。
もう何よりも紹介したいと思ったのが、永田カビさんのこの漫画エッセイ。
タイトルからは想像しづらいかも知れないですが、特に就活とか将来の進路で悩んでいる東大生に読んで欲しいです!!
漫画を描きたいという夢がありながらも、『正社員』になって親を満足させなければというプレッシャーや、それが出来ない自分には価値がないという思いから拒食や過食、自傷に陥っていた永田カビさん。
でも、親を満足させるためではなく、自分の気持ちに正直になって行動(その第一歩が、レズ風俗に行ったこと)してみたら……という話。
このエッセイが、親との関係や、就活の諸々で、はげる一歩手前まで悩んでいた自分にゴーーーーンと響いた。
いや別に、「好きなことをやるために就活やめろ」、と言いたいわけじゃなくて。
ただ、人によって何が生き甲斐になったり、どういう生き方が合っているかっていうのは違うから、無理して自分の進路まで人に合わせなくても良いとこの漫画は思わせてくれます。
これが、普通の作り話だったら、「ほ〜、そですか、よござんしょ。でも現実は厳しいんだよ」と思うだけ。
でも、実際にこういう風な生き方もあるんだと思わせてくれるのが、実話のコミックエッセイのいいところなんじゃないかなと思います!
ダイジェストで読めるページもあるんで、読んでみて下さい→http://matogrosso.jp/privaterepo/01.html
(いやオラは買うぞ!という太っ腹な人はこちら→amazon)
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最初が、レズ風俗で、次コレかよ…ってタイトルだけ見た人には思われそうなんですけど、気にしません(いやむっちゃしてます)
コンプレックス誰しもどこかにあると思うんですが、筆者のろくでなし子さんは、もともとあった顔のコンプレックスを克服後、新たなコンプレックスを見つけます。
自分の下半身に。ていうか局部に。
この漫画の中の表記で言うと、MKに。(待って、この記事の方向性どこ行くの)
が、局部(というか、MK☆)を整形しただけで終わらせないのが、この筆者のすごいところ。
コンプレックスを克服した記念に、歯医者で歯の型どりにも使われる・アルギン酸塩印象材なるものを使って、MKをかたどったアートを作ります。
この漫画を読むと、些細な見た目へのコンプレックスとか世間体とか、割と吹っ飛びます。
実際に、ろくでなし子さんはこのアートを「わいせつ」罪として訴えられたりしていました(アートに関しては、無罪判決が出たそうです。詳しくは、ニュース見て)。
この負のコンプレックスをアートに変えたり、世間からどう言われても突き進んでいく姿には、まじでパワーもらえます。
MKをアートにして警察と戦っている人がいると思うと、就活で悩んでいる自分が超小さい人間だなと思います。よく、「宇宙と比べると僕たち人間なんてちっぽけさ…」なんて語り出す人いますが、ろくでなし子さんの方が、よっぽど宇宙で最高です。
amazon→ろくでなし子著『デコまん』
次に紹介したいのは、まんしゅうきつこさんの『アル中ワンダーランド』です。
MKと続いて、まんしゅうさんなので、「この記事一体何なの?漫画を紹介したいと言いつつ、実は違うところに誘ってるんじゃない?」と思われても仕方なさそうですが、まじで真面目におすすめしています。
もともと“マン臭きつ子”という今よりだいぶダイレクトなペンネームでブログを始めたまんしゅうさん。
が、本来は生真面目な性格だそうで(じゃあなぜそんなペンネームに?!という大きな疑問が残りますが)、そんな性格が邪魔をして面白いネタが書けなくなっていったそう。
そこで、手を出したのがお酒。
そこからまんしゅうさんの”アル中ワンダーランド”が始まっていきます…幻覚や被害妄想、近所の人との喧嘩、などなど。
数多の修羅場を乗り越え、通院を始め、お酒を断ったまんしゅうさんの漫画には、希望があります。全然綺麗な話じゃないけど、どんなことがあっても人生やり直せるんだなと思わせてくれる作品です。
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いやもっともっと紹介したい漫画は尽きないんですが、これ以上締め切りを延ばすとUmeeTの編集部からどう思われるのか気になって仕方ないので、ここらで終わらせます。
自分の人生でいっぱいいっぱいになっているときは、一度他人の人生を覗いてみると良いと思います。
できれば、美化されたりしていない他人の人生を。
最近オリンピックがあって、活躍した選手たちの挫折!努力!汗!そして成功!みたいな人生がフィーチャーされがちですが、そういうのも良いけど、そういうのばかりだと疲れるな〜と思ったり……。
コミックエッセイは、人生の綺麗じゃない部分の話を書いている作品が多いように感じます。
だから読んでいると、「ああ他の人も色々あるんだな〜」と共感できたり、「こんなことがあったのに乗り越えたの?!」と勇気がもらえる。
もし就活とか人間関係とかいろいろ悩んでいることがあったら、漫画をぜひ試してみて下さい!思わぬ力を発揮するかも。
終わります、と言っておきながらなんですが、以下もおすすめです。
・歌川たいじ著『母さんがどんなに僕を嫌いでも』
『じりラブ』という自身のゲイパートナーとの”ほぼ夫婦”な生活を描いた超明るい漫画でデビューした著者。しかし、実は母から精神的・肉体的に虐待を受けて育っていた。自分を肯定してくれる人たちとの出会いで、変わっていく様が描かれる。
・つづ井著『腐女子のつづ井さん』(オンラインで何話か読める)
すでに知っている人も多いかも知れませんが、すべてのオタクが読むべき珠玉のオタク肯定ハッピー漫画。
・ペス山ポピー著『実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました』(オンライン連載中)
かなりヘビーな恋物語♡…で片付けるには、いろいろ盛り込まれすぎている。暴力シーンが大丈夫な人にはぜひ読んで欲しい。すごい浅いコメントをすると、めっちゃ深い!!です。
・田房永子著『ママだって、人間』
これが大学生に響くかはわからんけど、すげ〜〜〜〜良い漫画。ジェンダーの勉強している人は、これ参考文献に持ってきてもいいんじゃないの?ていうレベル。
母性があふれ出していつでも子供を可愛いと思ってるみたいな「おかあさん」像は、全然現実的じゃないとか、電車内の子連れお母さんがぺこぺこしてしまう理由とか、網羅されてる。東大の図書館においてあってもいいかもしれない名作です!(でも普通に漫画として読んでも面白い。)
じゃ、皆さんたまに落ち込みながらも、漫画とかいろんな手を借りて、悩み多き人生をサバイバルしましょう〜〜〜!