東大生の知らない、マイナー部活のディープな世界【運動会コラボ第2弾】

2018.04.02
はせべ

あなたの知らない東大マイナー部活の世界。

確かに彼らはマイナーかもしれない。

けれど、そこには何にも負けない情熱があった、、、

きっとあなたも入りたくなるそんな部活。

航空・自転車競技・ボウリング

知名度も低くて部員も少ない、

正直、何をやってるのかも分からない。

人呼んで「マイナー部活」。

しかし、その内に秘めるエネルギーはハンパなものではないんです。

一度触れれば、自ずと惹きこまれてしまうんです。

今回は、そんな彼らのディープな世界を覗いてみたいと思います。

今回集まっていただいたのはこちらのお三方

マイナー部活その①:航空部

学生証
  1. お名前:柳泉穂 選手
  2. 学部:工学部計数工学科2年
  3. 部活:航空部

マイナー部活その②:自転車部競技班

学生証
  1. お名前:秋山浩杜 選手
  2. 学部:医学部健康総合学科2年
  3. 部活:自転車部競技班

マイナー部活その③:ボウリング部

学生証
  1. お名前:野崎啓史 選手
  2. 学部:薬学部2年
  3. 部活:ボウリング部

マイナー部活座談会はじまる

司会

本日は東大のマイナー部活が座談する企画ということで、航空部自転車部競技班ボウリング部の方に集まっていただきました。

柳(航空部)

声かかるよなぁと、思いました。

秋山(自転車部競技班)

マイナーですよね。マイナーなりに一生懸命やっています。

野崎(ボウリング部)

自覚はあります。これを機に知られていければいいな。

上昇気流を探せ!!!
チームで翔ぶグライダーの世界

司会

航空部は何をやっている部活なんですか???

柳(航空部)

そもそも、グライダーって分かりますか?

一同

グライダー???

柳(航空部)

航空機の一種なんですけど、エンジンなどの動力がないんです。それでどうやって移動するかというと、機体につけたワイヤーを引っ張って飛ばすんですよね。大会では、地上の目標をいかに早く回って帰って来れるか、そのタイムを競っています!

秋山(自転車部競技班)

そのワイヤーは誰が引っ張るんですか?

柳(航空部)

ウィンチという大きな糸巻きのような機械で引っ張るんですけど、それも部員が操作します。チーム全員がパイロットであり、サポートメンバーでもありって感じですね。

野崎(ボウリング部)

普段練習ではどんなことをしているんですか?毎日操縦するわけにはいきませんよね?

柳(航空部)

そうなんです。なので月に1回のペースで2日から1週間ほどの合宿を行っていて、そこで操縦の訓練や機体の点検・整備を行っています。

操縦の訓練については、最初は教官と2人で乗って練習をします。段々回数をこなしていって、ライセンスを取ったら一人前になって飛ぶことができるようになるんです。このライセンスを取ることが、大きな目標の1つとなってきます。

それ以外には、週1で学科と言って操縦の基本的な方法やルールについて学んだり、ミーティングをしたりしていますね。

秋山(自転車部競技班)

やはりうまく飛べるコツとかあるんですか?

柳(航空部)

ありますあります。上昇気流をうまく探せるかがポイントになってきますね。上昇気流があっても上がれるかは実力次第なんです。みんな年間100発ほど飛んで練習をして、4年生になると5時間を超えて飛べる人もいます。

一同

5時間も空に!!?

再現性のスポーツ!
そしてその先にある頭脳と精神の世界

秋山(自転車部競技班)

ボウリングって、やったことある人は多いですよね。

野崎(ボウリング部)

そうなんですけど、競技としてやっている人はほんの一握りなんですよ。

競技では5人1チーム戦で、男女分けずにプレイをしています。基本はこの5人1チーム戦になるんですけど、普通のチーム戦以外にも色々競技方法があって。ベーカー戦って言うのは、1フレームごとに投げる人が変わるんですよね。スカッチって言うのもあって、これは1投ごとに人が変わるんですよ。

柳(航空部)

1投ごとに!??奥が深いですね。ボウリング部では普段どのような練習をしているんですか?

野崎(ボウリング部)

週二回練習があるんですけど、それ以外は基本個人の練習に任せています。まずは、同じフォームで狙ったところに投げられるように練習を重ねます。ボウリングは再現性のスポーツと呼ばれていて、狙ったコースを通るように投げる正確さが大事なんですよね。

でもそれだけじゃないんです。

一同

え、どういうこと?

野崎(ボウリング部)

ここからが面白いところなんですが、レーンの情報を的確に分析する必要があるんです。
レーンに塗ってあるオイルのパターンが様々だったり、レーンに塗ってあるオイルの状況が投げることでだんだん変わってきたり、フレームや1投ごとに状況が違ってくるんです。

なので、実はボウリングは頭脳と精神を使うスポーツなんです!

全てを数字で管理!?
最先端のサイエンティフィックな世界

司会

自転車も乗ったことない人はいないですよね?

秋山(自転車部競技班)

ママチャリはそうですけど(笑)
自転車部で使うのはロードバイクやトラックバイクです。種目については、個人登録なのでそれぞれがトラックだったり長距離だったり好きな種目をやってますね。東大は中距離トラックと長距離が多いです。

野崎(ボウリング部)

トラックバイクってアレですよね?ブレーキのないバイクですよね?

秋山(自転車部競技班)

そうですそうです。ホイルが回ったらペダルが回るので、急に止まると脚がふっ飛ぶんです。でも、レース会場とかだとそっちの方が安全なんですよね。

一同

ん?ブレーキがない方が安全なんですか?

秋山(自転車部競技班)

えっと(笑)
自転車って、風の抵抗を減らすために前の人の後ろにくっついて走るんですよね。なのでブレーキがないと、急に前の人が止まってぶつかる心配がないんです。

柳(航空部)

おぉ、そういう訳なんですね。練習はどんなことをされているんですか?筋トレですか???

秋山(自転車部競技班)

うちでは、筋トレはやる人がやるって感じですね。有酸素運動で持久力を伸ばすのがメインなんです。練習システムとしては、土日に全体で実走をして、平日に各自が自主練をするという感じです。

うちもここからが面白いところなんですけど、うちの練習は結構サイエンティフィックなんですよ。練習量を始め全部数字で管理されてるんです。
駒場キャンパスの運動生理学の研究室で乳酸量を測定して、それを基準に練習したり。今は、低酸素濃度の装置をパカッとつけて、高地トレーニングと同じ効果のある練習をやっていますね。

だから今すごい面白いんですよ!!!

マイナー部活に入ったその訳は

司会

皆さんは、どうしてマイナー部活に入られたんですか???

野崎(ボウリング部)

僕は経験者で入ったんですよね。小4から始めて、高校時代には全国大会で入賞したこともあります。
なので、界隈が狭いこともあって、入学してすぐにボウリング部の主将からLINEが来ましたね(笑)

司会

ボウリング部は経験者が多いんですか?

野崎(ボウリング部)

いやいや、経験者は30人中2人だけです。他の運動は難しくても、大学で新しくスポーツを始めてみたい!とボウリング部に入る人の方が多いですね。

秋山(自転車部競技班)

僕は中高ずっとバスケ部に入っていて、あんまり大学で部活をやるつもりはなかったんですよね。
でもビラをめくっていたら自転車部があって、いざ乗ってみたら面白かったんです。スピードが速くて爽快で、感覚として自由なんですよね。ヘルメットぽっとつけて身一つで非日常感が味わえるんですよ。

柳(航空部)

僕も中高はバスケ部でした。でも、うーん、なんで入ったんだろうな。
やっぱり新しいことを始めたかったのと、なんか空を飛びたいなぁって思ったんですよね。

一同

なんで空を?

柳(航空部)

もう直感ですね。なので、航空部とハンググライダーで迷っていました。
そして、航空部の体験搭乗会というイベントでグライダーに乗ったら、もう引き込まれてしまって。

非日常感という意味ではうちも共通していますね。
動力が無い分風を切る音しか聞こえないんです。最初はちょっと怖いんですけど、慣れてくると何も感じなくなります。

さらにディープな世界へ

柳(航空部)

ボウリングって、すごい筋肉アンバランスになりそうですよね?

野崎(ボウリング部)

そうなんですよ!腕は右、足は左だけパンパンになっちゃって。
入学式の時に買ったスーツが入らなくなりました(笑)

一同

両腕で筋肉のつきがぜんぜん違う!

秋山(自転車部競技班)

筋肉のつき方で言えば、うちは長距離になればなるほどお尻に筋肉がついていきますね。
あと空気抵抗を減らすためにすね毛を剃ります。

一同

すね毛を!?

秋山(自転車部競技班)

はい。これが結構重要らしくて(笑)
あるなしで8%もパワーが変わるってデータがあるんですよね。

司会

ボウリングってどんな人が強いんですか?

野崎(ボウリング部)

ボウリングは幅広い年代の人がプレイできるので、結構シニアの人が強いんです。
変な力が入らない分、おじいちゃんの方がリラックスして投げられたりして。やはりボウリングは再現性のスポーツなので。

柳(航空部)

おじいちゃんが強いってい意味では、実はうちもそうで(笑)
グライダーって全く筋肉が要らなくて、一番必要なのは感覚や経験値なんですよね。だから、年に左右されないスポーツと言えますね。

秋山(自転車部競技班)

うちはめっちゃ年齢に左右されますね(笑)
ただ、ランニングとかと違って正のトルク(回転に必要な力)しかかからないので、コケなければ絶対に怪我をしないスポーツです!

司会

みなさん、部活を始めて変わったことはありますか?

柳(航空部)

最近は空を見るようになりましたね。あの雲いい雲だな、ってなります。底が平らで上がもくもくしていると、下に上昇気流がある良い雲です。積乱雲とかはもちろん飛べないんですが、筋雲とかも残念な雲ですね。

秋山(自転車部競技班)

僕は登りが好きなので、クネクネっとしている山道を見るとテンションが上がりますね。あと、横風が嫌いになります。向かい風はまだいいんですが、横風は危ないので。

司会

この話に関連して、ボウリング部では「このボールはいいボールだ」とかあるんでしょうか?

野崎(ボウリング部)

実はどのボールも中に入ってる重りの形がそれぞれ違うんですよね。
回った時の慣性モーメントとも全部違うので曲がり方が全部異ってきますし、ボールの表面を自分で研磨するんですけど、その具合によっても曲がりやすさが全然違うんです。

秋山(自転車部競技班)

試合中に「研磨やりすぎてもうたー!」とかあるんですか?(笑)

野崎(ボウリング部)

ありますあります。うまく滑らなかったら試合中に急いで調整したりしますね。

こう言うボールの調整とか、レーンの分析とか、わりかし東大生受けがいいはずなんですが、説明しているうちにみんな別の新歓行っちゃうんですよね(笑)

マイナー部活に入ろう!!!

司会

新入生から見た各部の魅力とは何なんでしょうか?

秋山(自転車部競技班)

うちのコンセプトは「努力を形にする」なんです。結果を出すには練習しなきゃいけないけど、単純に練習しても結果は出ない。だから数字という形をとることで、初心者から全国優勝を可能とするまでメソッド化しています。

練習こそ激しいかもしれませんが、平日の拘束時間や上下関係はゆるゆるなので。覚悟さえあれば、合宿とか何も考えずに走ることができて、もう本当に楽しくなってきます。

野崎(ボウリング部)

1ヶ月ほど練習すれば曲がるボールを投げることができますし、大学始めの人でもパーフェクトが取れます。なので、ボウリングは上達を感じやすいスポーツだと思います。

柳(航空部)

うちも好きで集まってる集団なので、航空部の活動は週1のミーティングだけで、平日の拘束はほとんどありません。合宿では、グライダーで飛ぶという最高の非日常を味わえますし、また、グライダーの整備もやるので飛行機が好きな人も大歓迎です!

司会

正直東大のサークルや部活って、東大女子には敷居が高いところも多いと思うのですが、そちらはどうなんでしょうか?

野崎(ボウリング部)

さっき男女分けずにチームを組むって言ったんですけど、女子には15点のハンデで最初からつくんですよね。

秋山(自転車部競技班)

それ女子がチームにいたらお得そうですね。

野崎(ボウリング部)

すごいですよ(笑)
女子が3人いるチームだと初めから45点入るので、強い女子部員がいると大活躍できます。実は今年で女子いないのが15年目になるんですが、そんなに性差なく活躍できるので是非入って欲しいです。

秋山(自転車部競技班)

女子でも男子でも練習メソッドは変わらないので、性別に関係なく強くなれると思います。また、うちには女子マネージャーがいるんです。
古典的な「マネージャー」のイメージとは違い、本格的なマネジメントや戦績報告会など責任ある仕事を任されているので、そういうことに興味がある人は是非来てください。

柳(航空部)

うちに関して言えば、グライダーは筋力を全く必要としません。そう言った性差が全くない部活なので男子も女子も部員全員がクルーでありパイロットです。

司会

新歓期にはどのような取り組みをされているんですか?

野崎(ボウリング部)

うちは新歓練習は全部無料で、入部してくれた新入生にはタダでボールをプレゼントしています!

一同

え、タダでボールを!?

野崎(ボウリング部)

はい、タダであげてます(笑)

秋山(自転車部競技班)

うちも新入部員がたくさん欲しいのは同じなんですけど、大変な部分もあるので脅すようにしてます。
ある程度覚悟持って入りぃやって。ちゃんと脅すようにしてから辞める人が減って良かったのかもしれません。

苦しさと楽しさと、正しく競技の中身を伝えてあげることが大切なんじゃないかなって。

柳(航空部)

航空部は一番大きなイベントとして体験搭乗会っていうのがあって、とにかくあれはすごいです。グライダーにタダで乗れるんですよ。とにかくきてください、それだけです。

マイナー部活だからこそ!

司会

最後に「マイナー部活だからこそ」を聞かせてください!!!

柳(航空部)

やはりマイナーなので話のネタになりますね。あとは、コミュニティが小さいからこそ他大と仲良くなれます。うちの場合、合宿する場も限られてくるなど特にコミュニティが小さいので、自然と交流が生まれるんです。

秋山(自転車部競技班)

マイナー部活のメリットですか?色々ありますよ。人数が少ない分、メンバーの当事者意識が高くなって各々が主体的に取り組むことができますし、新しいことを取り入れるためのハードルが小さいので常に変化し続けることができるんです。

そして、競技の業界・他大学との距離感など世間が狭いので、「新しい競技にチャレンジする」というなら短い時間で競技全体を網羅できるマイナー競技は正しい選択だと僕は思います!

野崎(ボウリング部)

競技としてもまだまだマイナーではあるので、逆にチャンスが大きいという点がメリットだと思いますね。努力が成績となって帰って来やすい種のスポーツだと言えます。
大学からの始めであっても、経験者との差が埋まりやすく全国大会等でも対等に戦い合うことができると思います!

司会

本日は皆さんお集まりいただきありがとうございました!

エピローグ

……

マイナー部活のディープな世界はいかがでしたか?

記事を通して、彼らの情熱を感じ取っていただけたなら嬉しい限りです。

しかし、記事で紹介できた魅力はほんの一部。

百聞は一見に如かずとも言います。

一度あなたの足で踏み込んでみてはいかがでしょうか?

……

各部のHPはこちら。

航空部:http://www.utsc.jp/top.html

自転車部競技班:http://utbr.sakura.ne.jp/wordpress/

ボウリング部:http://www.wildturkey.sakura.ne.jp

この記事を書いた人
はせべ
はじめまして! はせべです。UmeeTのライターをやっています。よろしければ私の書いた記事を読んでいってください!
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