【祝優勝・世界大会出場】League of Legends、新時代のスポーツがガチで熱い。【東大LoLサークル】

2017.10.25
けいとけー

その日、東京大学がLeague of Legendsの頂点に君臨した。

このゲーム2、勝利したことによって、LeagueU AllCampusSeries 2017決勝戦、優勝したのは東大LoLサークル、UTです! 

東大LoLサークルの勝利を伝える実況の声。

両チームに対する賛辞の拍手と共に観客席に響く。

私はいつしか、熱狂的な観客の一人として拍手を送っていた。

つい先日までほとんど知らなかったこの競技で、自分でもびっくりするほど興奮していた。

やばい、これマジでやばい。というか、

League of Legends、新時代のスポーツがガチで熱い。

League of Legendsって何?

まずはこの表を見て欲しい。

これは、各スポーツの競技人口統計である。

見慣れたスポーツの中に、一つだけ異質なものがあるだろう。それが、5位のLeague of Legendsだ。

実はこのLeague of Legends(略称:LoL)、世界的には超有名なオンラインPCゲームであり、9000万人もの競技人口を擁するメジャースポーツの一つである。

具体的にどんなスポーツなのか、一言で説明をするのは難しいがやってみようと思う。

サッカーを「球を蹴ってゴールに入れたら勝ちのスポーツ」と紹介するぐらいの雑な紹介をするならば、「キャラを操作して戦い、敵の本拠地を潰したら勝ちのスポーツ」である。

もう少し詳しく言うならば、1チーム5人で、モンスターとかを狩って装備を強化し、相手を倒したり障害物を破壊して敵の本拠地を潰すゲームである。

対人戦なので、もちろん相手チームもこちらの本拠地を狙ってくるし、モンスターも狩るので、モンスターの奪い合い、障害物の攻防、相手キャラクターとの戦闘が熾烈に行われる。

キャラを的確に動かす操作スキル反射神経、戦場を読み切る戦略眼が重要となってくるスポーツだ。

あとなんてったって、絵が綺麗。(下はゲームの説明動画。こちらの方がわかりやすい。)

PCゲームをスポーツに入れていいのか?

日本以外の先進国における答えは、Yesである。そしてそれを説明するのが、e-sportsという言葉だ。

e-sportsはelectronic sportsの略称である。ざっくり言ってしまえば、「サッカーとかバスケとかは電子機器を使わないタイプのスポーツだけど、PCゲームは電子機器を使うタイプのスポーツだよね!」という考え方である。つまりPCゲームもスポーツに入る

この感覚は、日本人には受け入れづらいかもしれない。

家で一人でやるのがゲームだろ、ゲームに、サッカーでいう日産スタジアムみたいなのないだろ、と。

あるんですね、これが。

これは毎年開催される海外での大会の様子である。(動画は2017年欧州選手権のもの。)尋常じゃない観客数である。しかも、世界大会の賞金は、2016年大会で507万ドル(5億円以上)だし、トッププレイヤーの年俸も1億円超の世界だ。ね、スポーツでしょ。

これほどまでに人気にも関わらず、なぜか日本だけ、局所的に認知度が低い。

「たかがゲーム」という固定観念も、大きく影を落としていそうだ。

しかしその固定観念は、LoLの“スポーツ”として深い部分をしれば、きっと消えることだと思う。

このLoLの深さについて、東大LoLサークル代表 shu8さんに伺った。

LoLというスポーツには、終わりがない。

学生証
  1. お名前:shu8 さん
  2. 所属:東京大学文学部3年
  3. サークル:東大LoLサークル代表

ゲームのサークルやってるって言うと、「みんなでワイワイ楽しんでるだけ」と思われがちで。

そういう面もあるし否定はしないけど、ゲームにも競技性があって、それがどんどんe-sportsとして発展しているので、そういった面も気づいてくれたらというのはありますね。ー shu8

東大LoLサークルの設立は去年の11月。現在の部員は65人。shu8選手曰く、「意外と需要があったみたい」で、東大内のLoLプレイヤーが結集した。

AllCampusSeries(LoLの大学対抗全国大会)への参加を機に、その人数増加にも勢いがついたとのこと。

(編:それにしても、体を動かさないスポーツの「競技性」って、どのようなものになるのですか?ものすごく考えるとか……?)

LoLの面白いところって、ただ頭脳勝負だけではないので、

いくら戦術を頭で理解しようと、その理屈を自分の手で、マウスとキーボードでそれを動かせなければいけないんです。

それがないと、自分の操作能力が足りないために、戦術が分かってても実行できない状況が出てしまうので。

それはちゃんと練習して、そのチャンピオン(=操作するキャラクター)の性能を活かせるようにしないといけないんです。

一心同体、というか。ーshu8

戦術を理解するだけでなく、その状況になったら瞬時にそれを実行する。

そのために、普段から繰り返し練習し、体に動きを染み込ませる。

……我々が「ゲーム」という言葉から想像しがちな生温いイメージには程遠い。

本当に「スポーツ」といった方が正確だと感じた。

shu8選手のLoL歴は長く、サービス開始当初から現在までの8年弱に及ぶ。

これも、一つのゲームに対する時間として考えれば長すぎるが、スポーツだと思ったら何の違和感もない。小中高で同じ競技の部活に入っていた人と歴は同じくらいになるし、単純にやっていたスポーツがLoLだった、ただそれだけの違いのように思えた。

僕より上手い人いっぱいいるんで……本当に、上には上が絶対いて。ーshu8

常に謙虚なshu8選手だったが、トッププレイヤーと対戦した時の体験談からは、単なる謙遜では説明のつかない、実力差に対する畏怖と、成長に対する意欲が表れていた。

(編:トッププレイヤーと対戦したことが何度かあるとのことですが、実際、トッププレイヤーってどのような動きをするんですか?)

……そもそも、理解できないんです。

多くの人は、トッププロがどうしてそういう動きをしているのかが理解できていないと思います。

本当に、想像を絶する動きをしてくるので。ーshu8

実際にどのようなプレイがあったのか、具体例を出して説明していただいた。

マップを書きながら解説してくださいました。

(実際のプレイ映像がこちら。6分25秒〜6分46秒)

Imaqtpie選手というアメリカの元プロプレイヤーが見せたプレー(動画内では、黄色い体力ゲージがImaqtpie選手)。簡単にではあるが、そのプレーを紹介しよう。

彼が操るキャラクターは両チーム総員が激突する集団戦に参加。

その間、敵の攻撃を食らい身動きが取れなくなるピンチに陥っていたが、それを見た味方が救援に入った。

普通ならば、味方が救援に入っている間に敵から逃げるべき局面である。

しかし、Imaqtipie選手は相手から見えない草むらに逃げ込み、透明状態になりながら物陰へ移動

相手チームは当然、「瀕死なのだから撤退したのだろう」と認識している。

相手チームが救援に駆けつけた味方に攻撃している間に、Imaqtipie選手は物陰から攻撃を開始

見事奇襲に成功

ありきたりな言い方を借りれば、この間わずか0.5秒である。

敵が注意を向けている方向や画面の状況、自分の体力とスキルの残り具合、敵味方の配置それらを全て冷静に判断した上で、技を決めて奇襲をする。これを一瞬にして行うのだ。

こんな漫画みたいな技が飛び出すのが、プロのプレーだという。

これはすごい、見た瞬間ヤバいと思って。

これはいくら練習してもこんなのできない、こんなに瞬時に判断して行動に移せない、っていう感じでしたね。ーshu8

しかし、shu8選手はこう続けた。

だから、むちゃくちゃ面白いです。

そもそも終わりがないんですよね。自分より上って絶対いるので。

なので、ずっと成長できるというか。ーshu8

ACS決勝戦では、shu8選手率いる東大LoLサークルが、学生王者として名高い東京アニメ・声優専門学校(略称:TSA)に挑む。プロゲーマー養成学科を擁する強豪校にどう立ち向かっていくのか。

個の力では負けていないと思います。

ただ、全員参加のコミュニケーション、情報の共有がすごく重要で、試合の8割ぐらいがそれで決まる。

そこを、チームの課題として練習しています。ーshu8

東大LoLサークルが強みとする個の力は、正規メンバー5人中4人が、上位0.02%しか入れないチャレンジャーリーグの経験者とあって折り紙つき。

そこに、大会を通して身につけてきたチーム力を加えて盤石な体制を築く。

東大LoLの勝利と、試合が良いものになることを願って、我々は2日後のACS決勝戦の会場へと向かった。

この記事を書いた人
けいとけー
作曲家。東京大学経済学部。
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