2015年、東大をもっとも騒がせた事件といえばやっぱり、
「東大生ポッキー炎上事件」
になるんじゃないでしょうか。
「東大生ポッキー炎上事件・・・?東大生が松明の代わりにポッキーに火をつけて、キャンプファイアーを踊ったの・・・?」
という方のために一応説明しておくと、
「11月11日のポッキー&プリッツの日に合わせ、理一19組の上クラと下クラが駒場生協でポッキー&プリッツ1111箱を爆買いし、あげくの果てにネット上でめっちゃ叩かれた」
という事件です。
この事件の大きな特徴はやはり、twitterで15000RTを記録・Yahoo!のトップニュースにも掲載されるなどネット上で大きな反響があったという点ですね。
なかでも、
「東大生はなんでも一番になりたがる」
「日本の将来を担う東大生がこんなことをしてる場合か」
などと、ヤフコメや2chなどでは批判的な意見が多くを占めていたようです。
リンク→http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151111-00000002-withnews-soci
これらの炎上について、ポッキーの購入費用(約14万円)のうちほぼ半分を出した、主犯ともいえる男、リンダさんが一言言いたい!ということなので、お話を聞きに行きました。
尋常じゃない量のポッキーをもって待ち合わせ場所に現れたリンダさん。
もはや顔が見えない。
それでは、目の前に積まれたポッキーをつまみつつ、お話を聞いていきます。
まず、炎上したことについてどう思いますか?
「ぶっちゃけ、ノーダメージです。ネット上の批判も的外れなものばかりですし。東大とか学生に対する偏見でしかないので、何とも思いませんでした」
この記事、また炎上するんじゃないかな・・・?
一抹の不安を感じつつ、そんな強気なリンダさんに、ネット上での主な批判をいくつかぶつけてみました。
親御さんが必死に稼いでくれたお金をこういうバカげたことに使うのはいかがなものか、という意見についてどう思いますか?
「あ、親のお金はまったく使ってないです。全部レ○クから借りたお金ですね(笑)」
・・・え?それ大丈夫なんですか?
「大丈夫です。なんか毎日のように督促状きますけど(笑)」
それ絶対大丈夫じゃないやつですよね・・・。ちなみになんでレ○クから借りようと思ったのですか?
「AKBのQUOカードをもらえるキャンペーンがやってたからです。でも、結局QUOカードもらうの忘れてましたね(笑)」
彼自身の闇は深そうですが、少なくとも親御さんのお金を無駄遣いしているわけではないみたいです。
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これに関しては、リンダさんと一緒に駒場生協に確認しに行きました。
いきなり押しかけた上に、しょうもない質問内容にも関わらず、仏のような笑顔で対応してくださいました。
取材班「東大生のポッキー爆買いは迷惑でしたか?また、爆買いのせいで在庫がなくなって困った、ということはありましたか?」
生協の方「いや、うちとしてはたくさん買っていただいてありがたかったです。キャンペーンをやった甲斐がありましたね。それに最終日に備えて2000箱用意していたので在庫がなくなったということはありませんでした」
リンダ「よかったです!来年もよろしくお願いします!」
生協の人「(苦笑)」
こいつ、来年もやる気なのかよ・・・。
将来的には官僚や政治家になって日本を動かしていくであろう東大生。そんな東大生が、こんなしょうもないことをしていたのでは日本の将来が不安だ、という批判もありましたね。
これについてはどう思いますか?
「あ、僕日本の将来を担うつもりないので大丈夫です。今留年してて、卒業できるかも怪しいですし(笑)」
国民の皆さん安心してください。彼は日本の将来を担わないそうです。
そもそも、こういう批判の根底には「東大生=官僚か博士」みたいな、前時代的な固定観念があるように感じますね。
でも、もし彼がとち狂って選挙に出たら、有権者の皆さん、ちゃんと投票に行って落選させましょうね。(そういえば来年から選挙権年齢は18歳になりますね)
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そもそもなんでポッキーを1111箱買おうと思ったのか、動機を教えてもらえますか?
「下クラ(注:下級生のクラス)が334箱買っているのを見て、上クラも負けてられないなって。初めはラブライブにちなんで874箱買おうということになったのですが、どうせなら1111箱買っちゃおうと。完全にノリですね(笑)」
ノリ・・・それだけですか?
「はい。完全にノリだけです」
彼らには一番じゃなきゃ気が済まない、とかそういうつもりはまったくなくて、ただ純粋に「祭り」を楽しんでいただけなんですよね。
かつて日本最難関の入試を突破するために発揮されたエネルギー。そのエネルギーが勉強以外の分野に向けば、すごいことができる。ただ楽しいから、という理由だけでポッキーを1111箱買うこともできてしまう。
東大生にあるのは、高すぎるプライドではなく、あり余るエネルギーなんじゃないでしょうか。
結局、1111箱のポッキーはどうやって消費しているのですか?
「基本的に友達に配りました。あとは、駒場東大前の駅で女子高生に配ったりもしましたね。それでも消費しきれない分は僕が家でちょっとずつ消費してます」
さすがに飽きませんか・・・?
「チョコ味のポッキーに飽きたら、ちょいちょいイチゴ味のポッキーを挟むことで、なんとか耐えてます。でも、イチゴ味のポッキーは残数が少ないので、大切に消費しています。だから、この前家に来た友達がいきなりイチゴ味を食べ始めたときは、思わずぶちぎれてしまいましたね・・・」
ポッキー食べ放題や~、と喜んでいた取材陣もさすがに3箱めを開ける気にはならない・・・
そんな時、ふと目に留まったパッケージの「Share happiness !」の文字。
せっかくなんで、このポッキー、今から駒場で配っちゃいません?
「いいですね!やりましょう!」
ポッキーを抱え不敵な笑みを浮かべるリンダさん。
このフットワークの異常な軽さが、ポッキー事件、ひいては留年の要因なんだろうな・・・。
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ここからは、理一19組の同クラ二人が合流
取材陣と一緒に、お昼時で混雑する生協前に向かいます。
しかし「UmeeT Share happiness !」と書いた紙を背中に貼り付け、大量のポッキーを抱えた異形の集団から、ポッキーを受け取ってくれる奇特な人などいるのかな・・・?
生協前に向かう途中、学生会館のおばちゃんにめっちゃ笑われましたからね?
取材陣の不安をよそに大盛況!
ものの5分ほどで50箱分、100袋すべて配り終えました。
期末試験を控える駒場の学生たちに、しっかりハピネスと糖分を届けられたんじゃないでしょうか!
彼らがポッキーを爆買いしたことは、本当に世間の言うような「無駄なこと」だったかどうか。
その答えは、ポッキーをもらった時の学生たちの笑顔、ポッキーを配りおえたあとの彼らの笑顔を見れば一目瞭然ですよね!