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皆さんは、お隣の国と言ったらどこの国が思い浮かびますか?
韓国、中国…。その、中国!!
中国って、どんな国だろう…?
中国って、お隣だけど、考え方から違う国なんです!!
こう話すのは…
「中国」に目を向け、日中の学生が討論・交流する場をつくっている団体、
日中学生会議の第36回実行委員長、王航洋さんにお会いしてきました。
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王:「一言で表すと、単なる国際交流に終わらない団体です。」
記者:「と言いますと?」
王:「東京大学には中国に限らず、様々な国との交流を目的とした学生団体がたくさんあります。
例えば、途上国支援だったり、海外の学生と一緒にプロジェクトを遂行したり。
しかし僕たちの団体は、それだけではなく、徹底的に本音で議論しあうことを目的としています。
交流のみでは触れられない、センシティブな話題にも敢えて取り組む。そんな団体です。」
記者:「センシティブな話題って、例えばどのようなものでしょうか。
王:「例えば、国際法の概念についてや、南京大虐殺の被害者数について中国の大学生が30万人は譲れない、と主張する、といったものです。
日常生活でこんな話題、普通は話さないし、話し合ってたら怖くないですか?」
記者:「他の団体ではできないようなことを、日中学生会議で行なっている、ということなんですね。」
王:「うまくまとめてくださってありがとうございます。(笑)」
記者:「王さん自身が、日中学生会議に入ろうと思ったきっかけはなんですか?」
王:「名前からお分かりかと思いますが、両親が中国人ということで中国を訪れる機会が豊富にありました。
そして、自分自身が中国人として扱われることが多かったので、素朴な疑問として『中国ってなんだろう』と思ったのがきっかけです。
加えて、東アジア全体がEUのように連携を強めることが、日本にいい影響を及ぼすのではないかと考え、まずは中国について知ろうと考えました。」
王:「それに、僕は同級生の多くが東大進学を目指す中高一貫の男子校から、東大に進学しました。
僕が身を置いている環境は、言ってしまえば自分と似たような種類の人間が多くいる環境です。
だからこそ、この環境から一歩とびだして、視野を広げてみたいという思いもありました。」
記者:「そのような気持ちで臨んだ初めての日中学生会議は、どんなものでしたか。」
王:「実際に参加して、本当に視野が広がったと思います。
教科書の記述ひとつを例にとっても、日本の歴史の教科書と中国の歴史の教科書ってまったく違うんです。
それらを見比べてみて、『教科書とはどうあるべきか』という問題を認識させられました。
日本人だけで議論していたら、根本には教科書について疑問に思うところはない、という共通理解があったと思います。
だからこそ、絶対に見つからないであろう視点を中国の学生たちと共有できたこと、それが大きな収穫でした。」
王:「具体的には、歴史の教科書って、単純に過去のことを知って今に生かすことなんだろうなっていう認識を改めなければと思いました。
中国の歴史教科書って、すごい量の近現代史を学ぶんです。日本の教科書の内容を中国の学生に話すと驚かれるくらい。(笑)
日本の教科書もそこを見習うべきなのかな、と思いました。」
議論の結果だけではなく、過程も大切にできる。そんな討論が日中学生会議では繰り広げられているようです。
ここまで聞いていると、まじめ一辺倒の団体のように思えてきましたが…
王:「参加した僕からお伝えしたいのは、とにかく楽しい!ということです。今年は18日間、中国の大学生と共同生活をしながら討論します。この日程の中にはもちろんフリータイムを設けてあるし、観光やスポーツ大会の企画もあります。」
記者:「共同生活、議論と盛りだくさんなんですね。」
王:「僕は去年ウイグル出身の学生とルームメイトでした。異なるバックグラウンドを持つ人たちと寝食を共にすることは、自分自身の成長につながったと思います。
僕が参加した第35回は中国で開かれたのですが、フリータイムに果物を買いまくって(日本より相当安かったそうです)、洗わずに食べたから日本人学生がお腹を壊しちゃったなんて経験もありますよ(笑)」
「18日間、全力でやりきります。だからこそ、その場限りではない友情が生まれるんです。この前も中国から参加してくれた学生が東京を訪れた際、みんなでご飯を食べました。毎年、友情を超えた関係(⁈)に発展する人もいます!」
記者:「友情を越えた…?」
王:「今年は日中間でも発展しました(笑)」
日中間 ですと…!?
これは、聞き捨てならない。
国際恋愛♥を夢見るそこのあなた!
狙い目かもしれませんよ?????
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記者:「実行委員長として取り組んでいることをお聞かせください。」
王:「今年は、たくさんのフィールドワークを企画しています。
例えば、靖国神社の遊就館に行って、戦争に対する見方を学んだり。
外務省参事官や衆議院議員を訪問して日中関係や外交の状況をお聞きしたり。
フィールドワークは個人ではなかなかできないことだと思うし、企画しているのは日中学生会議ならではのものです。
今までは文献を読んで話し合うことを中心に行ってきました。
しかし実際に目で見たり、現場で活躍されている方のお話を聞くことで参加者の満足度を高めることにつながると思っています。
またこれらが新たに議論のたたき台になることを期待しています。
中国って日本のお隣の国なのに、実は日中関係のことをあんまり知らないっていう人が学生には多いと思うんです。
その思いから今まで中国について関心を持ったことがないような学生に興味を持ってもらうために、中国塾(*1)での活動報告や、京論壇(*2)と合同開催で大討論会を企画しました。」
*1)中国塾:中国に興味関心を持つ人々が集い情報交換などをする場。
*2)京論壇:東京大学・北京大学の大学生による国際学生討論団体。
記者:「大討論会。」
王:「仰々しい名前ですが。たくさんの学生、そして社会人の方にも参加していただきました。
学生がどんなことを考えているのか、を社会人の皆さんに提示するいい機会になったと思いますし、
僕自身を含め学生参加者も社会人の方たちがどういった考えを持っているのか知ることができました。
学生以外の参加者もいたことで、議論がより良いものとなったと思います。
参加学生から頂いた感想の中で、『日中関係はどうにもならないと思っていたけど、交流する糸口は残っているのだと思えた』というものが印象深かったです。」
記者:「最後に、メッセージをお願いします!」
王:「国際交流に興味がなくちゃ、参加できないなんてことはありません。
僕たちが運営している日中学生会議はいくつかの分科会に分かれて討論します。例えば、歴史や経済などです。
いろんな側面からのアプローチが考えられるので、文系理系問わずたくさんの人たちに僕たちの活動を知ってほしいです!
今年のメンバー募集は残念ながら終了してしまいましたが、毎年4月に募集を行っています。
この記事を読んで興味を持っていただいた方はぜひ来年応募してください!」
インタビューにご協力いただいた王さん、ありがとうございました!
王さんが実行委員長を務める日中学生会議に興味を持った方はこちら☞
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