突然ですがみなさん、駒場祭でVR×お化け屋敷の企画が行われたのをご存知ですか?
「なにそれ?初めて聞いた・・・」
「それ面白いの?どうせ子供だましでしょ?」
この記事はそんな感想を抱いた人にこそぜひ読んでほしい記事です。
結論から言いますと、めちゃくちゃ面白いです。
これが2016年の第67回駒場祭で行われた企画
「VRお化け屋敷『東大教授の遺言』」です。
こんなにも豪史さんを恐怖させたVRお化け屋敷が、なんと第90回五月祭に帰ってきます!!
これに際して本記事ではこの企画へのこだわりを
企画責任者の佐々木佑介よりお話ししたいと思います!
あれは2年目の五月祭でした。僕は東大に入ってはじめて,企画する側でなく一人の「客」として五月祭をまわってたんですよ。
そこで思ったんです。
だって東大ですよ!?東大の学園祭!!なのに、なんか足りないなああ、って。
そこで気づいたんです。
そうだ、足りないもの。それは
と。
東大生なんだから、これまで体験した高校生が頑張って驚かせるようなお化け屋敷とはレベルが格段に上がったお化け屋敷が、できるんじゃないか。
そして、お客さんも興味深々のはず。ってね。
もうね、見えたんです。ビジョンが。
だから僕は2年目の駒場祭でお化け屋敷を企画することに決めたんです。
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とはいえ滑り出しは最悪でした。
まず、友人に声をかけても
「え?お化け屋敷?ださくね??」とか、「絶対できないよ」とか、「利益出なそう」とか。。
ダメだしの嵐でした。
とどめに委員会からの制約もキッツキツでした。
「暗幕禁止、怪我する危険がある企画はだめ、天井から物体をつるすのNG」
絶望しました。
それでも僕は諦めたくなかった。
だって絶対楽しいから。
何人か賛同してくれた友人と妄想を重ね
そこで思いついたのが、
「VRでお化け屋敷やらね??」
ってことでした。
その場のノリが7割ぐらいでしたし、開発経験はおろかVRを体験したこともありませんでした。
ただ言えるのは、
VRをつかえば、制約がある中で画期的なお化け屋敷をつくれるということだけでした。
じゃぁVRやるしかなくね?
え、それどうやればできるん??
動き出した瞬間でした。
さきほども書いたように、僕たちはVRについてまったく知りませんでした。
ヘッドセット+iPodでVRが見れるのですが、ヘッドセットを買ったところで最初の壁にぶち当たりました。
iPodの周りの空隙が多くなっちゃうんですね。
だから、こんな風な見た目になってしまう、、,
これじゃリアリティないなぁ、、、どうすればいいんだ、、、
考えに考えを重ねました。
あぁ、逆にわざと見える範囲を狭くしておけばいいのか!
こんな風にスポットライトで視界の中心を照らして、あとはとにかく暗く。
ほら、真ん中しか見えないし、雰囲気もバッチリでしょ??
次にぶち当たった壁は
人間がどうやって、どこに恐怖を感じるのか。本を読み漁り、全国各地のお化け屋敷を巡りました。叫びすぎて何度列を詰まらせたことか汗
VRでお化け屋敷をつくるって、本っっっっっっっっっっっ当に難しいんですよ
例えば,僕がこうやって脅かそう!と思ったとするじゃないですか
お客さんがここに視線を送ったらゾンビが現れる設定にしておいたとき
ここを見ない時点で不発におわる、、、
お客さんの視線に合わせず自動的に現れる設定にしておいたとき
注目してない変なタイミングで現れてしまう、、、
それじゃ怖がってもらえないなぁ、、、どうすればいいんだ、、、
考えに考えを重ねました。
そこで『視点の誘導』を徹底することにしたのです!
こんな風に。
こうすることで絶対に見てくれるはず。怖がってくれるはずだ。
よぉし、いける気がしてきたあ!!
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僕たちが目指したのは「最高のエンターテイメントとしてのお化け屋敷」です。単なる「学園祭のお化け屋敷」や「VR体験」で終わってはならないという思いがありました。
そこでいろんな遊園地、テーマパークに行って研究しました。ユニバではゾンビと激戦を繰り広げましたね。
なんといっても、ディズニーは楽しい。特にタワテラ。アトラクションに乗る前の雰囲気が伝わってきて、、、ドキドキ。
どうすればお客さんに楽しんでもらえるのか?お客さんの笑顔が見たい。
その一心でVRお化け屋敷を追求しました。
じゃあディズニーみたいにキャストを作ろう、キャストがなりきり部屋にはいる瞬間から楽しんでもらおう。そこでのVR体験でリアルな世界をもっと楽しんでもらおう。
でも。
まだ足りない。東大らしさが。
「東大生がつくるエンターテイメント」なんだから。
まあ東大生が持つものといえば、、、頭脳ですかね。
僕たちは恐怖の中に謎をちりばめました。
ただただお化け屋敷で終わり、ではなく、記憶力やひらめきを問う内容にして参加者に最後まで楽しんでもらうことにしました。
正直僕たちの頭の中は
不安
でいっぱいでしたね。
これ、ちゃんと怖いのかな???何度も何度も見ているうちに怖さなんて微塵も感じられず、僕たちは麻痺っていました。
機材がないという不安もありました。
当然ですがVR業界にコネがあるわけもありません。
麻痺してiPodTouchを6台買いました。お金が吹っ飛んでいきました。
それでも僕たちは止まりませんでした。
不安を打ち負かしてくれるのは勢いです。
思いが強ければ強いほど勢いで行動ができるんだと思います。
もう僕たちは止まることができませんでした。
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広報も頭をひねりました。
どうせなら広報手段でも人を楽しませたい!と考えました。
そこでたどり着いたのが「満腹チケット」なるフードパス型賞品でした。
もちろんその分の食費は我々負担。
提携企画の責任者からは「なんでこんな太っ腹なことしてるんですか?」と何度も聞かれました。
答えはひとつ、お客さんに楽しんでほしいから。
駒場祭を楽しんで帰ってほしいから。
「見るだけで楽しめる広告映像を作りたい」という気持ちで、ミス・ミスター候補の方にも広報をお手伝いいただきました。
冒頭の動画は事前にVRを体験してもらった際の神リアクションです。これをもとにPVをつくり、twitterで宣伝しました。
生でしのりなと萌様に会える、、、!!もう死んでもいいと思いました。
田端さんとごうしさん、イケメンでした。抱かれてもいいと思いました。
恩返しとして毎日投票しました。本当にありがとうございました。みなさんいい人たちでした泣
本日はミス東大ファイナリストの篠原さん(@misstodai16_2 )、皆本さん(@misstodai16_3 )をお招きしてVRお化け屋敷体験会を行いました!
お二人とも楽しんでもらえたようでよかったです😊
本日の動画をPVにしましたのでご覧ください!#東大教授の遺言 pic.twitter.com/8cr6rAKfmL— 『東大教授の遺言』VRお化け屋敷@五月祭 (@Haunted_Gogatsu) 2016年11月21日
当日は以下の写真のように1〜1.5h待ちの大行列。約1000人の方に来場いただきました。
本当のことを言うと、主に4人で企画を回していたので人手が足りなすぎてカッツカツだったんですよ。当日は3人の同クラが手伝いに来てくれました。
そんな体制でどうして最後までやれたか。
一貫して、僕は「お客さんに楽しんでもらいたい」という気持ちで走ってきたんです。
VR技術、とかツールに過ぎないと思うんですよね。「VRを使う=面白い」ではない。
部屋の狭さ・制約はVRで補う、VRで再現できないところは演技力で補う。
こうやってひとつの”エンターテイメント”を作っていく。
東大の学園祭がもっともっと盛り上がればいいという思いのもと、
“最高のエンターテイメント”としてのVRお化け屋敷を手掛けていきたいです。
そんな僕たちは五月祭にも出店することになりました。
その名も『東大教授の遺言・2』です。
VRはもちろん前回よりも「謎解き」パートにも力を入れて作ってきました。
そしてストーリー、世界観作りも。
最高のエンターテイメントをお届けしますので、ぜひご来場ください!
法文1号館318教室でお待ちしております!!
HP:http://haunted-5gatsu.url.cx
Twitter:@Haunted_Gogatsu