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地方創生の旗手、井上貴至さんが斬る。「東大生の最大の弱点は人へのリスペクト」

2016.01.06

総務省のキャリア官僚でありながら、なぜか突如として鹿児島県長島町の副町長に! 地方創生のトップランナーとして話題の井上貴至さんに、その哲学を語ってもらいました。大学生への喝もたくさん入れていただきました。心して読んでください!

学生証
  1. お名前:井上貴至さん
  2. 所属:東京大学法学部卒業
  3. 進路:卒業後、総務省に入省。内閣府地方分権改革推進室主査などを経て、地方創生人材支援制度で鹿児島県長島町副町長に。史上最年少の副町長さんです。

どうして離島に?

最初からズバリ聞きますが、総務省でお勤めのはずの井上さん、なぜ遠く離れたこの長島町に?

もっと現場の近くにいたいと思ったから。中央で制度をつくりながら、現場でこそ感じられる深いニーズを、自分で探したいと思ったからだね。」

官僚こそ、地方を知っていなきゃダメだと。

「頭で考えてるだけだと、やっぱり制度が一人歩きしちゃう。何が求められているか身をもって感じて、それを元に仕組みを考えなきゃ。」

そのバランス、とっても重要な気がします。

「あとは単純に、いろんな場所に訪れて人に会うのが好きなんだよね。地域には隠れたヒーローがいて、とても魅力的。この人たちを輝かせたいと思って」

人も地域もダイヤモンド」って、よくおっしゃってますよね。

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井上流、地方創生の定義

「そもそも今盛り上がってる地方創生って、目標があいまいになってることが多いよね」

確かに、どうなったら「創生された!」ってことになるんでしょうね。

「それは現場が見えてないからだと思うんだよね。僕の場合、地方創生って単純に、そこにいる人を一人でも多く笑顔にすることだと考えてる。」

急にめちゃくちゃミクロな話になりましたね。

だって地域って人の集まりでしょ? 地域を良くするって、誰かを幸せにしてそれをつなげていくこと以外ないよ。」

確かに……。「地方」というなんだか曖昧なものを、とりあえずなんとかしよう、って思っても……。

具体的な誰かがないと、誰のためにもならない制度が生まれちゃうんだよね。」

地域の現場で活動する人を集めて、その想いや経験を共有する「おっはークラブ」を主宰。

自分でルールを作っちゃえ

とはいえ井上さん、総務省にいながら副町長、ってどういうことなんでしょうか。

自分で制度を提案して、その第一号として来たんだよね」

……自分で?

「なかったから。でも必要だと思ったから。」

地方創生人材支援制度……本当だ! 井上さん自分で提案して自分で使ったんですね!

自分でルール作っちゃったほうが楽しいよね。

またスケールがでかいですね……

「例えば、僕は柔道が好きなんだけど、そんなに強くないんだよね」

柔道2段だそう。十分強い……)

「で、僕の一生の夢が、オリンピック優勝なんだよね」

(いやそれはたぶん無理でしょ)

「数十年後の、次の次の東京オリンピックで、年齢別チャンピオンになろうと」

年齢別、ですか?

「高齢化が進んでいけば、今の100キロ級とかいう体重の区切りだけじゃなくて、年齢の区切りだって出てきていいはず。なければ自分で作って出る。それなら勝てるかもしれない。

「つまり、ルールをつくればいいってこと。」

そんな発想はなかった……

東大生ってルールの中で戦うのがなまじ上手いせいで、ルールをつくろうっていう発想が弱いよね

自分に刺さった気がするのは僕だけじゃないはず。

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杉山大樹
初代編集長です。今でも執筆記事数が1位という老害ぶりですが、PV人気記事は大体他の人が書いてます。昔のも今のも、見てみてくださいな。。。!
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