こんにちは、とみーです。以前大学デビューについて書かせていただきました。
突然ですがみなさん、この記事の写真、なんの写真かわかりますか?
そうです、実はこれ、オリパンフの逆評定の僕の欄の写真です。
東大では入学後、2年生が1年生に対してオリエンテーションをします。そのとき2年生はクラスメートからの他己紹介がクラスメート、1年生たちに配られます。
はい、実は僕、クラスみんなから認められるほどの『コミュ障』だったんです。
当時のぼくは、シラバスをもらったらまず「ディスカッションあり」の授業に全て✖印をつけてから授業を選び始めていました。
行きつけの服屋を選ぶ基準も、服のデザインでもお店の場所でもなく、店員が話しかけてこないことでした。
さて、ここで問題です。大学生活で一番大切なものはなんでしょう?
単位?サークル?バイト?
いいえ、コミュニケーション能力です。
テニサーで可愛い女の子と戯れているのは誰でしょうか?コミュ強です。
お花見やBBQを楽しんでいるのは?コミュ強ですね。
キラキラ大学生の最大の特徴は?そう、コミュ強です。
色んな人が、「大学生はどこへでも飛び込める」と言います。しかしこの言葉には決定的な欠陥があることに発言者(コミュ強)は気づいていません。
コミュ障はどこへ飛び込んでも何もできません。
入学してからぼくは、そんなキャンパスライフの残酷な真実を幾度となく思い知らされました。そして、死ぬほど悩んでいました。
「コミュ障は不治の病なのだろうか??」
そんなことはない、あれだけ勉強して手に入れたキャンパスライフで、そんなことあっていいはずがない。ぼくはコミュ障を克服することだけを考えて、ありとあらゆる方法を試しました。
今回はその試行錯誤と、実際に効果のあった具体的な方法について語ります。
まずは失敗した試みから。
本を読んでコミュニケーションの勉強をしました。どの本にも素晴らしいメソッドが書かれていて、数冊読み終えたころには、「コミュ力上がった気がするwww」とすっかり自信満々になっていました。
そして、コミュ強になったと勘違いして実践で試すことになります。このときのぼくは、本の知識を盲信し、これからはまる落とし穴に気づいていませんでした。
本にのっていたコミュニケーションのテクニックとして、ミラーリングというものがありました。これは、鏡のように相手と同じ動作をすれば自然と仲良くなれるという魔法のようなテクニックです。これを読んだとき、思わず目からウロコが落ちました。「こんな裏知識があったなんて!!」と感動し、忘れないようにスマホでメモしました。
そして次の日、早速実践。授業後に話せる友人もいないので、教授に質問しに行きます。「相手の鏡になれ」という言葉に従い、実践しました。相手が右手を上げたら右手を上げ、足を動かしたら鏡のごとく足を動かし……。
そのとき、教授は心のなかで思っていたことでしょう。「なんだこいつは」と。
どうやらこのミラーリング、相手が不自然に思わない程度にやることが重要らしいのです。しかしぼくのようなコミュ障はどこからが不自然なのかわかりません。よって、相手の動作を完璧にコピーしてしまうことになりました。
このように、理論を頭に入れても下手したら机上の空論を携えただけのガリ勉になります。「コミュ障発揮➔本読む➔実践➔コミュ障発揮➔……」という無限ループにハマります。
自分に見合わないテクニックをいくら学んでも、時間が無駄になるばかりで効果は出ません。けれどぼくは1ヶ月ほどこの無限ループにハマり、自己嫌悪を繰り返していました。
だって人と接して傷つきながら学ぶより、家で本読んでなんとなく「コミュニケーションわかってきたぞ!」と思うほうがラクじゃないですか。
しかし、このままではいけない。現場で学ぶ必要がある。そう思ったぼくは、「コミュ力が上がる」と言われている「飲食店バイト」に応募しました。
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結論から言うと、この試みも失敗です。
お客さんとのやりとりは決まりきっているので、大学の友人と雑談をするスキルはまた別物でした。「いらっしゃいませ」とか「ご注文はお決まりですか?」の発声だけ半ば自動的にできるようになります。
あとはレタスをちぎるスピードが日に日に上がってくくらいです。今でもスーパーでレタスを見るたびあのころを思い出します。
多様性に満ちた環境に飛び込んで順応できるようなコミュ力は、ここでは身につきませんでした。だいたい誰が来ても同じやり取りしかしません。女子にモテるためのコミュ力も身につかなかったのでやめることに躊躇はありませんでした。
ぼくは、かわいいバイト仲間に後ろ髪をひかれつつ飲食バイトをやめました。
本を読んでも、バイトしてもどうにもならない。このとき、やはりコミュ力は才能なのかと諦めかけていました。幼少期から周りよりもコミュ力が劣ってることはわかっていましたし、だから勉強を必死で頑張って、やっと東大に入学することができました。
しかし合格したぼくを待っていたのは、この残酷な現実。
気づいたら、人と話すことを避けている自分がいました。「ずっと参考書が友達だったじゃないか」と自分に言い聞かせました。
しかし、どうしても諦めきれない。ずっとガリ勉してて出遅れたけど、人間と話して楽しめるようになりたい。生協前で女の子3人に囲まれて幸せそうに話しているテニサー男子を見たときそう思い、知恵を振り絞りました。四六時中考え続けました。
「あのころはできなかったけど、今だからできることはないのか」
飲食バイトをやめてからしばらくしたある日、あるアイデアが浮かびました。
そのアイデアが、今後のぼくの生活を変えることになります。