こんにちは。一部で顔が濃いことに定評のあるトヨマネと申します。
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今回は休学して会社を起こしたパワフルな東大生の取材のため、秋葉原にやってきました!早速待ち合わせ場所である、会社のオフィスへと向かいます。
送られてきた住所によるとこの辺だな…
いや、ここではないわ。絶対違う。学生が先月起こした会社だし絶対もっとオフィス小さいだろ。小汚い感じだろ。
こんなゴツいビルなわけないわ。絶対住所間違えてるわこれふざけんな。
ここだった。
ということで今回お話を伺う、羅 悠鴻(ら ゆうほん)さんです!
─本日はよろしくお願いします。
羅:よろしくお願いします。
─いきなりなんですが、羅さんが立ち上げた「株式会社東京」が行なっている事業を簡単に説明していただけますか?
羅:簡単に言うと、エレベーターの内部空間をリノベーションして、新しい広告メディアとして使ってやろう!ということをしている会社です。
─エレベーターのリノベーション…?あまりイメージがないですね…
羅:イメージ写真としてはこんな感じです。
─おお…!確かに、この中に入ったら自分の周囲が広告に囲まれて、ちょっと不思議な体験ができそうな感じがします…!
羅:そうなんです。僕は「空間占有率」という概念を提唱しているんですが、エレベーターの内部の広告は非常に高い空間占有率を持つことができるんですよ。
─空間占有率…?それは一体…?
羅:空間占有率とは、その広告が広告を見てもらう人の周りの空間を占めている割合を示す指標です。たとえば、電車の中吊り広告が一車両に一枚ずつあるよりも、単一のブランドが一つの車両全体を貸し切って広告を打っている方が断然記憶に残りますよね。
─そうですね!確かに、電車丸ごと広告みたいなやつ、最近よく見る気がします。
羅:この空間占有率が、広告効果に大きく影響するというのが僕の仮説です。エレベーターに乗ってる時って、当然ですけど周り一面壁と天井ですよね。それを全部広告にしちゃえば、空間占有率は最大になります。エレベーターって、めちゃめちゃ広告を出すのに適した空間なんですよ。
─なるほど…!!エレベーターに広告出すしかないじゃないですか!!
羅:それに、エレベーターの中ってなんか気まずい時間が流れますよね。知らない人が乗っているとなんとなく会話もしづらいし、みんなでボーッと階数の表示を見つめることになるじゃないですか。金属の箱なので、スマホの電波も悪いことが多いですし。
─確かにそうですね。みんなしてアホ面で階数表示眺める時間マジで謎ですよねアレ。お茶の成分表示眺める時間の方がまだ有意義。
羅:今、日本には66万基のエレベーターが設置されていると言われています。普通のマンションに設置されているエレベーターが使用される時間は長くて一台あたり数時間/日程度ですが、高層マンションや商業ビルのエレベーターを計算に入れれば、日本では一日に数百万時間もの気まずい時間が消費されていることになります。これを広告によってちょっと楽しい時間に変えることができれば、何か大きなことができそうだと思いませんか……??
─うわああああできそう!メチャクチャできそう!!ヤバい儲かる気しかしない…金のにおいがプンプンしやがるぜ…
羅:そうなんです。実際に海外ではエレベーターを使った広告の例は数多くありますし、中国にはFocus Media という専門の広告会社が存在していて上場もしています。時価総額は1.7兆円にのぼり、これは電通とほぼ同程度です。
─超すごいじゃないですか。やべーなこれ!!!超すげー!!!こりゃ港区のタワマン最上階に住むのも夢じゃねーぞ!!?!?
羅:超すごいです。
─………でもちょっと待って下さい。そんなにエレベーターが儲かるなら、絶対誰かが既にやってますよね?なんか怪しいな…本当は日本では建築基準法かなんかに引っかかるんじゃないですか?羅さん、悪いこと言わないんで自首しましょう。
羅:しません。確かに、海外では一般的なのに日本で流行っていないのは不思議ですよね。これは僕なりの解釈ですが、日本人はエレベーターをプライベートな空間として捉える傾向が強いため、パブリックな広告が進入してくることを嫌う風潮があるのではないでしょうか。粗製濫造の陳腐なものではない、クリエイティブな広告を提案できれば、このような風潮も打開できるのではと考えています。
次ページ、羅さんが広告を語る。