どうも、今回の記事を書くことになったひろむです。
唐突だが僕は今留年している。
留年、めっちゃつらいマジで。
同学年はみんな本郷のキャンパスに進学しちゃうし、僕だけ一人駒場キャンパスに残ることを考えると、孤独感マジヤバイ。
(東大では一二年生は駒場キャンパス、三四年生は本郷キャンパスに進学する。)
そんな中、ある人へのインタビューの話が持ちかかった。
「東京大学運動会剣道部」
「二留」
「全国大会出場」
今回お送りするのはそんな東大生、徳川一馬さんのお話。
「東大来たはいいものの周りの人と自分を比べてしまう」
「大学入ってから打ち込めるものがない」
「留年してしまった」
そんな人に勇気を与えられる内容になってたらなと思います。
ということで早速行って見ましょう!
ー徳川さん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします!
ー徳川さんは運動会剣道部で全国大会出場とのことですが、まずは剣道を始めた経緯についてお話しください。
剣道を始めたのは幼稚園の時ですね。
5歳の頃からやっているので、歴16年になります。
最初は兄の影響で始め、一度始めたからには続けなさい、という親の考えの下、半ば強制的にやっていました。
それでもずっと辞めずに続け、有名な剣道の先生がいるという理由で巣鴨高校を選びました。
高校時代にある程度勝ち上がってからが、すごく楽しくなってきた。
巣鴨高校は行事などがない学校で、皆、部活に打ち込むしかない。その中で剣道だけにストイックに打ち込んできました。
大学に入ってからが剣道が好きになりました。
剣道は面白さがわかるようになるまでにかかる時間が長い競技だとおもいます。
例えば、スノボなどは滑り方覚えて滑れるだけで面白いですよね。
でも剣道は技が打てるようになって初めてスタートラインに立てる。
そこからどうやって試合で勝てるかが大事なんです。
それに、剣道は
「打って反省(もっと工夫すればいい技になった)、
打たれて感謝(学ぶ機会をありがとう)」
という言葉があるように、ストイックなスポーツです。
何故わざわざ痛い思いをするのか?と言いたくなるようなスポーツです。
でも、盲目的に続けていると、後から振り返って役に立ったと気付きます。
1:1の試合なため、逃げられない。恐怖に打ち勝つために、自分に自信を持って相手に立ち向かう勇気が必要です。
16年やってても、いまだに試合で緊張もします。
試合一つ一つが自分の精神を鍛えてくれると感じます。
それに、剣道って勝ちのチャンスがすごい限られてるんですよね。
例えばサッカーとか、どんなに負けてても最終的に相手より1点多く取れれば勝てるじゃないですか。
剣道では、何回もゴールを決める権利なんてなくて、先に2本取った方が勝ちなんです。そこからリベンジするチャンスはありません。
でもだからこそ、自分より強い人に、勢いが良ければ勝ててしまう可能性もあるんです。
2本先に取ればそこで試合は終了しますから。
勝つチャンスが限られている。その一方で、自分より強い人に勝つ可能性がある。
そこが剣道の面白いところだと思います。
こういう剣道の楽しさに気づけたのは大学まで続けてからでした。
ー入部当初のお話についてお聞かせください。
東大の剣道部で一番になることを目標にしていました。
自分は高校でちゃんとやっていたし、東大だからすぐに一番になれるだろう、という気持ちが正直ありました。が、予想以上に部のレベルが高かった。
部の先輩に全国大会に出場している人とかいるんですよね。
まずはそういった人たちに勝ちたいと思いました。
自分の目標だった、全国大会で勝つということに向けて練習していました。
そして、昨年の5月に全日本学生選手権に出場しました。
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ーそれでは、全国大会出場についてのお話をお聞かせください。
そもそも全国大会出場すること自体は目標ではなかったんですよね。
目標は全国大会で勝つこと。
出場自体はあくまで目標達成のための手段でした。
3つ上に、出場を果たした先輩がいて、このくらい強ければ出場できる、という目安は分かっていました。
本番は緊張していましたが、全国の人が自分の試合を見ているのが快感でした。
でも、試合では自分が押していて、勝てるかな、と思ってしまい、その慢心から一本取られた。剣道は、心の動きが試合に反映されやすいスポーツです。
負けて、悔しさと、応援に来てくれた人への申し訳なさで一杯になりました。
しかし、この経験から何となくのレベルが分かったので、目指すところが分かりやすくなりました。
もっとがんばれる。
もっと自分は出来る。
こんなもんじゃない。
そう思いました。
ー今後の目標についてお聞かせください。
全日本学生剣道選手権大会に出場し試合に勝つ。
定期戦(東大、一橋、京大で、1:1の個人戦や30:30の大人数の試合を戦う)で全勝する。
七大戦優勝。
これが今一番掲げている目標です。
もうちょっと将来の話をすると、
剣道界においてビッグになりたい、
人間としてもビッグになりたい。
剣道は続けていけるだけ、70・80歳まで続けたいです。
物事への見方も、剣道から学んだことが多いですし、まだまだ学んでいきたいと思っています。
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ーところで、徳川さんは二回留年しているとお聞きしました。
僕も留年しているんですが、本当に精神的につらいんですよね。そういった人たちに向けてメッセージをお願いします。
僕は、部活に注力していたら、結果的に留年していたんですよね。
留年しても死にはしないです。
先は長いし、とはいえ先を見過ぎると不安になることもあると思います。
でも、毎日ご飯美味しいな、ゲーム楽しいな、等と小さな楽しみをちゃんと楽しめればいい。
あと、過去を気にしないことは大事です。
僕、負けた試合のこと、ほぼ覚えていないんです。
直後に悪かった点を反省してあとは忘れる。
ネガティブな感情を元に頑張っても辛くなるだけ。
それよりも強い所をどんどん伸ばしてくことを続けたほうが楽しい。
その楽しさをモチベーションにまた頑張れるので、良いスパイラルに入れると思います。
ー最後に何か一言あればお願いします。
彼女募集してます!!
ーありがとうございました笑
インタビューを通じて、徳川さんの剣道への情熱がひしひしと伝わってきた。
自分の留年でつらくなっていたことを思うに、あまりにも過去の自分にとらわれすぎていたんじゃないかという気になった。もうちょっと気楽に生きていてもいいのかもしれない。
ひろむ