【考える前にまず行動!は本当に正しいか?】名古屋の老舗中小企業で半年間テントを売ってみて気づいた事




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「考えてから行動する」と逆にうまくいかない?

今振り返ると、これは「行動してから考える」のではなく「考えてから行動した」せいで起こったことだったと思っています。そこでここからは「考えてから行動する」ことの限界を考えてみましょう。

まず「考えてから行動する」ことを定義してみます。

ある一つの目標があるとします。目標達成のための行動を起こす前に、行動の候補とそれに関する事実やデータを並べてみます。次にその行動の候補を比較し、論理的理由とともに最適な行動を一つ導きます。そしてその行動を実行します。

例えば、単位を取ることが目標だとします。行動の候補としてレポート科目・ゼミ・語学を取ることなどが挙げられます。その背後には逆評定、口コミ、シラバスなど様々な情報があります。これらを比較して、自分に合った最適な行動を選択するということです。

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図に表すならこんな感じ

一見合理的ですが、なぜ限界があるのでしょうか?僕は以下の3つの理由があると思います。

① 行動の比較に利用する事実やデータに限界がある

まず一つ目の理由は、行動を比較する上で利用する事実やデータは量にも網羅性にも限界があるということです。

先程、インドで販売する製品の絞り込みを行った話をしましたが、社長と僕を比べると圧倒的に社長の方が正しい判断を下せる可能性が高いと言えるポイントがあります。それは僕がどんなに頑張ったとしても行動比較に用いることができる製品知識の量は社長の足元にも及ばないという事実です。

判断の材料の獲得源は「資料(本、ネットなど)」と「経験(現場)」に分類できます。まず当たり前ですが現場経験では勝ち目はありません。またビジネスには時間と資金というシビアな制約が存在するため、資料から得られる知識も限界があります。

つまり経験を積んだ人には行動比較に用いることができる情報の量や網羅性では勝てないのです。

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行動比較に利用できる情報に限界があるのが理由の一つ目

② 考える能力に限界がある

仮に欲しい情報がすべて手に入るとしましょう。次に現れるのが二つ目の理由、考える能力の限界です。

どんな問題であっても考え方というものがあります。受験問題においては公式や例題、ビジネスにおいてはフレームワーク、経済学においては数学でしょうか。しかし考え方は暗記だけしても自分のものにしないと意味はありません。

テントに関して僕は全くの素人です。ビジネスでよく使われるフレームワークをもとにインドで販売するべき製品を考えましたが、実際のテントの施工現場との感覚がズレていても気づくことが出来ません。「テントにおける考え方」を持たない身で捻り出した理由は論理的であっても正しいとは言えないのです。一方、社長は現場の感覚も踏まえた上で判断ができます。現場に立つ人の勘は現場に隠れたロジックも汲むことができるのです。

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考え方自体が間違っている可能性があるのが理由の二つ目

③ 考え抜いた最適解は周囲から理解や同意が得られにくい

仮に一つ目、二つ目の理由をクリアして本当に正しい最適な行動に無事辿り着いたとしましょう。…ただ最適な行動を得ること自体、本当に大切なのでしょうか?

僕はインド事業を通して常に最適な行動を導こうと考えていましたが、いざ出張で実行しようとすると周りの理解を得られず頓挫することが多くありました。緻密に最適解を考えれば考えるほど、周りの人の理解がついて来ずに独りよがりになってしまうからです。結果、紙面上の「最適解」は実行できず忘れ去られゴミ同然となってしまいます。

そこで僕は最適解ではなく近似解の方が実は重要なのではないかと思うようになりました。最初から頭で最適解をさぐるより、まずは方向性が間違っていないレベルの近似解を行動に移し、次第に最適な行動へ収束させる方が周りの理解も得やすく良いのではないでしょうか。

実は以前カナダへ留学した際も、ディスカッションを見て同じことを思いました。彼らの議論の方法は思いつきのような意見を起点として喧々諤々と議論を進めることによって参加者の一定のコンセンサスを得ながらより良い意見へ収束していくものでした。それに対して日本の学生は議論において、ある程度考えた後洗練した意見を述べるように思いました。各々が半ば完成された「最適な」意見をバラバラと述べる結果、議論が噛み合わなくなってしまうのです。

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このように整理して最適解を出すと周りが動かなくなる可能性があるのが理由の三つ目

でも「考えてから行動する」のも大事?

何故考え込む前に行動した方が良いのか、理解して頂けましたでしょうか。

ただ僕は一概に全て「考えてから行動することは悪だ!」と言いたいのではありません上記の3つのポイントがクリアされるのであれば考えてから行動した方が良いと思います。

例えば先ほどの単位取得の例は授業の情報は得やすく授業の比較も容易で、コンセンサスも不必要であるため考えてから行動した方が良いといえるでしょう。またコンサルティングという職業は考える材料と能力を磨くことで職業として成り立っているのではないか、とも思います。

しかし僕がインド事業を振り返って反省すべき点は、考えることへの過信です。なんとなく「考えることは良いことで考えれば何でも分かる」と思っていましたが、考える材料や能力はあるか、そもそも考える必要があるかということを鑑み、もっと「行動してから考える」ことを重視すればよかったと思っています。

意外と「考えれば分かる」が通じないことが世の中には多いと思います。考えることの脆弱性、そして行動することの重要性が伝われば幸いです。

因みに…

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maruhachi

丸八テント商会の社長とインターン生、社員。ものづくりの企業として日々挑戦を続けている。



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ABOUTこの記事をかいた人

経済学部4年生。全国を自転車で旅したり、カナダに留学に行ったり、名古屋にインターンに行ったり、何かとフラフラ浮遊するのが好きである。

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