こんにちは、代表の村田です。(今更ですが、8月に前代表から交代して、代表をしています。)
10月のとある土曜日、とても天気が良かったので映画でも観に行こうと錦糸町に繰り出し、公開初日だった『何者』を観てきました。
朝井リョウ原作
就活に臨む大学生たちをテーマに据えた作品
ということで、こ れは観ておくべきだろうと思い映画館に入ったのですが、普段邦画はあまり観ないし、
ほんとにおもしろいのかな……と少し不安になりつつ、まあ時既に遅しという感じで映画がはじまりました。
観始めてしばらくして思ったのが、
とにかく居心地が悪い。
基本的に就活に悩む大学生たちのリアルな人間関係を描いていく物語なんですが、
もう、僕ら20代前半の若者の汚い部分とか、恥ずかしい部分とか、普段見て見ぬフリをしている部分とか、とにかくそういう部分をずーっと目の前で流される。
こう何というか、
雰囲気の悪い何となく取り繕った会話をずーとみせられている感じ。
主人公は自分の身の回りを俯瞰してみるのが上手で、
その視点から周りの人物の言動を観察するような感じで物語は進行していく。
グループディスカッションで自分の話しかしないような意識高い系女子、のほほんとしながらもしたたかに内定を取っていく友人、自分らしく生きたいと嘯きながら隠れて大手企業の選考を受けている友人…
まったく、俺はこんな天気のいい日に1500円も払って、どうしてこんな居心地の悪い思いをしなければいけないんだ…と途中から早く帰りたい気持ちでいっぱいでした。
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でも、物語後半に大きな逆転が起きます。
ネタバレになっちゃうんであんまり詳しくは書けないんですが、とにかく観ている人はこう気づいてしまうんです。
この、観察する視点こそ一番恥ずかしいのだと。
周りを俯瞰的に眺めて、メタにメタを重ねて、そうやって一つ上の立場から周りを眺めている自分はまだ大丈夫だと安心している。
でも、本当はそれが一番ダサくて恥ずかしいことだったんだと気づかされるんです。
僕はこのUmeeTの活動の中で、
何かに本気で取り組む東大生
にたくさん出会ってきました。
彼らはみんなアツい思いを持っていて、自分のやることに誇りを持っていて、でもだからこそときに不器用に見えたり、周りからは恥ずかしいヤツと思われたりしてしまうこともあります。
そんな彼らをメタ的に眺めて、TwitterみたいなSNSに籠って、彼らが何かのあやまりを犯して「炎上」してしまったときには、必要以上にそれを袋叩きにする。
そうやって安心してしまう心って、誰でも持っているんだと思います。もちろん僕も。その方がラクだし。
でも本当に恥ずかしくてカッコ悪いのは、
そうやってメタ的に周りを眺めて安心しきっている人たちの方だと思う。
不器用でも、カッコ悪くても、何かに本気で向かっている人はかっこいい。
そしてUmeeTはそんな東大生の背中を押していけるようなメディアでありたい、改めてそう思いました。
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メタ的に、俯瞰して周りを眺めている暇があったら、自分の気持ちに素直になって、
まずは何か行動を起こしてみよう。
UmeeTはそんな東大生を応援していきます。
東大生よ、君たちは「何者」だ。
そう、問いかけ続けるメディアであるために。