「いまこの瞬間がキャリア」ザンビアに3年…異色のコンサルタントが語る、今を生きる人生とは?

LINEで送る
Pocket

入社後にザンビア農業畜産省での「JICA技術協力プロジェクト」に参画。3年間をザンビアで過ごす。

・・・そんな異色のキャリアを持つ、コンサルタントの今野さん。

その哲学や原点、「キャリア」に対する考え方に迫りました。

☞学生証

  1. お名前:今野博彦さん
  2. 所属:東大大学院新領域創成科学研究科卒業
  3. 進路:2008年スカイライトコンサルティングに入社。入社3年目に、休職してザンビア農業畜産省でのJICA技術協力プロジェクトに参画。3年間をザンビアで過ごす。現在は日本に戻り、復職。コンサルタントとして活躍中。

 

コンサル入社後、ザンビアへ

―本日はよろしくお願いします!まずはご自身の経歴を大まかに教えていただけますか。

「はい、よろしくお願いします。

もともと私は東大大学院の新領域創成科学研究科で「国際協力」について学んでいました。在学中はJICAインターンや客員研究でザンビアを訪れ、農村開発をテーマに研究していました。

卒業後はこのスカイライトコンサルティングという会社に新卒で入社しました。入社してからは業務改革、経営管理、IT導入支援等さまざまなプロジェクトを経験しました。

IMG_2693

入社して3年が経った頃、学生の頃インターンでお世話になった方から、「今度は仕事でザンビアに来ないか」とお誘いをいただきまして、「これはぜひやってみたい」と思ったので、会社にお願いして休みをもらいました。そこから3年間、ザンビア農業畜産省でのJICA技術協力プロジェクトに参画しました。

日本に戻ってきてからは、またこの会社でコンサルタントとして仕事をしています。

現在は海外向けの新事業の構想立案、サービスの具体化やシステム企画のプロジェクトを担当しています。」

学生時代『深夜特急』に憧れバックパッカーに

ーそもそも国際協力の道を志したきっかけは何だったのでしょうか。

「一番古いところまで遡ると、中学生のときに読んだ『深夜特急』という本が原点でしょうね。あれを読んだときからずっと、バックパックひとつで世界を回る旅行にあこがれていたんです。それで大学時代に「やるなら今しかない!」と思い、4年生になる前に1年間休学して、バックパッカーをやりました。

とりあえず人と違うことをしたい」という気持ちも大きかったかもしれませんね。学生なので1泊1ドルみたいな過酷な旅行だったんですが(笑)、その経験があったので大学院の研究でアフリカの農村で寝泊まりすることになったときもあまり苦になりませんでした。

-shared-img-thumb-MI715DSC_8355_TP_V

そのときはアジアからヨーロッパ、中東と1年かけて旅行したのですが、その中で途上国の貧困、格差、紛争などを目の当たりにし、この現実に対して自分は何ができるのだろうかということを考えるようになりました。

私はもともと北海道大学の農学部で学んでいたのですが、帰国後、旅行で感じたこのわだかまりを何とかしたいと思うようになり、自分の目的意識に一番近そうな東大の研究室に進みました。国際協力というのはやはり当時の自分からすると憧れの対象だったのですが、大学院で勉強して、実際現場に行ってみると泥臭い部分もたくさんあり、憧れや理想だけではない国際協力の現実を知ることができました。おかげで、バックパッカー以来のもやもやした思いや国際協力への漠然とした憧れを消化することができ、大分すっきりしましたよ。

そう考えると、もしバックパッカーをしていなかったら全く違った人生になっていたかもしれませんね。北海道が好きだったので食品会社とかに就職していたのかもしれません。」

負け戦でも一緒に戦える場所

ー卒業後の最初の進路として、国際協力の世界ではなくコンサルティングという世界を選ばれたのはどうしてでしょうか。

正直に話すと、最初から何か明確な目的意識があったわけではないです。

大学院時代に実際に現地に行ったことで、「まだまだ自分は力不足だな」ということだけは分かっていたんですね。特に国際協力というのは特殊な世界ですから、もしまた戻ってくるにしても、もっと自分の力をつけてからの方がいいだろうとは感じていました。

そんなときに、たまたま友人に誘われて説明会に参加したことがきっかけで、スカイライトコンサルティングと出会ったんです。

a0002_002272_m

それまで私は国際協力の世界にいたので、コンサルといったら開発コンサルしか知らなかったんですよ。でもその説明会で話を聞いて、『こんな面白そうな仕事があるのか』と思ったんです。

あとは直感的にですが、『この人たちとだったら安心して一緒に仕事が出来そうだ』と思えたことも大きかったですね。創業役員が掲げた経営理念に惹かれてというと月並みな表現ですが、この人たちの会社だったら、コンサルティングというビジネスをしていなかったとしてもここに入っていたと思います。就職活動で悩む学生も多いと思うのですが、こういう直感みたいなものが実は結構大事だったりすると思うんですよ。

よく使う表現なんですが、『負け戦を一緒に戦えるかどうか』という基準は大事ですよね。勝っているときはいいんですよ。誰とやっていても頑張れますから。でも実際には辛いことも多いじゃないですか。だから『辛いときでも一緒に頑張れる』と思えるような場所を見つけることは大事だと思います。

それに「一度会社を休んでザンビアで仕事をしたい」という希望も受け入れてくれた会社ですからね。結果論ですが、自分がやりたいことを認めてもらえる環境に入れたことは大きかったですよね。」

「問題解決」という共通点

ー入社されてからは、大学院時代に漠然と感じていた力不足が補われていく実感はありましたか?

「会社に入ってからは、はじめてのことばかりで日々大変でしたが、仕事は楽しかったです。クライアント企業の方々と机を並べて仕事する中で組織や人が変わっていくことを実感でき、仕事って面白いなと思いました。だからその頃は、国際協力の世界に戻るということは特に考えていなかったですね。

IMG_2700

 

ただ、実際に自分の成長に気付けたのはもう一度ザンビアに戻ったときでした。コンサルタントとして働いた経験が生きる場面がたくさんあったんです。

結局、企業でも途上国でも組織が抱える問題やそれを解決していくプロセスは本質的には同じなんです。そう強く実感した3年間でした。」

すべてがつながった瞬間

―今まで伺ったお話を聞くと、最初からきっちりとした将来像を描いてそれに向かっていったという訳ではなかったのですね。

「もう全然そういう感じではなかったです。でも入社3年後にまたザンビアに行くことになったとき、全てがつながった気がしたんですよね。

もちろん後付けの説明に過ぎないし、ただ自分の勝手な思い込みなんですけど(笑)、でも高校生の頃に感じていた農業への関心や農学部への進学、大学時代のバックパッカーの経験、大学院で学んだ国際協力の世界、スカイライトでの企業の問題解決の仕事、そういったものすべてがつながった瞬間でしたね。

とはいえ、人生って逆算はなかなか出来ないなと思います。私自身、これまでのことがつながるなんて想像もしていませんでしたから。むしろ、一貫性がないなとも思っていました。そもそも会社を選ぶ段階でそうでしたし。

経験上、3年くらいならある程度見通しを立てることが出来ると思いますが、それより先のことになるともう全然予想できないですね。

高校時代は、まさか自分がバックパッカーになるなんて思ってもみなかったし、バックパッカーをやっている頃は自分が東大の大学院で勉強することになるなんて思ってもみなかったです。

それに結婚したらもっと分からなくなりますよ(笑)。個人的な話ですが、私は結婚して妻の姓に変わりました。まさか自分の名前が変わるなんて学生時代は予想もできないですし、父親になったら子育てはまた未知のことばかりです(笑)

学生時代の私もそうでしたが、自分がいま知っている範囲の中でしか将来を考えられなくて、そして将来の自分の変化はなぜか勘定に入れることが出来ないんですよね。環境が変わり、経験や知識が増えれば、自分の考え方自体が変わってもおかしくないはずなんですけどね。」

IMG_2634

 

次ページ、「今この瞬間がキャリア」と語る、その思いとは・・・?

LINEで送る
Pocket

ABOUTこの記事をかいた人

murata

文学部美学芸術学3年。ポップカルチャー全般。

この記事に感想を送る▼

メールアドレス (必須)

メッセージ