東大を辞めアメリカへ渡った僕らが語る”東大にないもの”【後編】

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2013年春に東大に入学し、秋に退学してアメリカの大学に渡った通称「社長」と「ぼく」の対談を寄稿していただきました。

多くの留学中の学生の皆さんから反応を頂いた前編はこちら

東大を辞めアメリカへ渡った僕らが語る”東大にないもの”【前編】

 

「東京」という価値

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提供:StockSnap

社長:東大をどう捉えてる?

ぼく: うーん、それこそ高校生のときとか、進学当初は、東大よりもやっぱりアメリカの大学の方がいいに決まってるよね、と思ってた。だからこその進路選択でもあったわけだしね。でも今は、両方とも良いところも悪いところもそりゃああるに決まってるって思う。

社長:うん。

ぼく:東大に関しての良いところのうち、あまり認識されないのは、東大に通うこと自体の良さ、みたいなもの。東大っていうラベルを持って、東京という都市にすんで、ある程度時間に余裕があるというのはすごい。とんでもないことなんだ。やれることの幅が桁違い。

社長:それはもっともだ。俺も東大にもいいところあるなあと少し前まで思っていたんだけど、最近はどうもアメリカの大学の方が良いんじゃないかっていう方に傾き始めたんだ。

ぼく:というと?

社長:つまり、気持ち悪い言い方になってしまうかもしれないけども、そういう活動って俺らでも出来ると思うんだ。アメリカの大学に通うことで、日々自己管理力だったり交渉能力だったり洞察力だったりといった、人間としての根本的な力が身についていってるわけだ。それは、恐らく都市部でいろいろな活動をすることで得られる能力とかなりかぶっている部分が大きい。だからインターンとか学生団体とかを羨む必要は無いと思うんだ。

ぼく:まあ確かにそうだね。羨む必要は無いね。

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未来が不透明だな、って感じるんだったらまずはアメリカの大学目指したらいいと思うんだ

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提供:StockSnap

ぼく:話は少し脱線するけど、僕はアメリカの大学に行きたいという高校生とよく話すんだ。勿論そういう子たちからしたら、アメリカと日本を2つに分けて、それぞれの利点を考えてみたい、というのは誠に自然な流れだと思う。だから比較してくれ、私はどっちに行けばいいんだ、と言われるわけだ。もちろん、自分で考えてこいよと突き放すのが本当は良いのかもしれないけど、そうも行かないから一緒に考える。そのなかで、実は起業をしてみたいんです、大学では学生団体にがっつり関わりたいんです、みたいなことを言い出したら、じゃあ東大もいい選択肢かもね、と思うんだ。

社長:起業に関していえば確かにそうだと思う。ちょっと起業とかと関連する話をすれば、最近アメリカで就活をし始めて分かったんだけど、アメリカから日本のベンチャー企業とかに就職するっていうのはかなり珍しい。なんでかっていうとそういう情報がそもそも届かないから。それくらい場所によって違いが出てくる。そういうことも考えれば、東京っていう環境は起業、あるいはベンチャーに興味ある人に関して言えばとってもいい場所なのかもしれない

ぼく:うん。でも、僕がそうだったように、多くの高校生って私の未来不透明極めてます、といった感じなんだ。そういう子が来たら、やっぱりアメリカの大学をまずは目指すのが良いんじゃないかなと思う。アメリカの方が、わからないなりにいろいろとやらさせてくれる学校が多いと思うんだ。

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ファイナンス・コンサルティング・ブームについて

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ぼく:ところで、今少し話が出たけど、僕たちの歳は今就職活動の時期に当たるよね。海外進学勢の間ではファイナンス・コンサルティング・ブームの嵐が吹き荒れている。この点、社長はどう思う?

社長:いろいろと考えるよ。こうなるファクターとしては、何個か思いついた。海外に留学してる人は家族が金融・コンサル関係の仕事をしている割合が多いということだったり。ボストンキャリアフォーラム(という海外勢ほぼ唯一の就活イベント。内定がその日に貰えたりする場合もあるらしい。)に来る企業って、社内で英語が飛び交って、優秀な人材を得ることがすごく大事で、かつお金に余裕があるわけだから、やっぱり外資金融・コンサルが多いよね。あとは、かっこいいイメージもあるし、給料がやっぱり圧倒的にいい。

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ぼく:そうだね。お金があるのとないのだったら、ある方がいいに決まってるもんな。それに身につくものも、その後に進める道の幅も、条件として良い。やりたいことに特にこだわりがない人ならば、圧倒的に一番良い選択肢だと思う。経済的に余裕がある家庭に生まれ育った人でも、直ぐに借金を返さなきゃいけない人でも、単に次何をやればいいのかわからない人も、やっぱりこの点では一致する。

社長:きみはどう思うの?

ぼく:ファイナンス・コンサルティング・ブームはある程度予期していたけど…

社長:ほんと?

ぼく:うん、先輩とかがどういう分野に多いのかとか考えるとそういうトレンドがあるなということは分かったんだ。だから予想はできてたんだけど、いざみんながそういうふうにしているのを見ると、ちょっと思うものがある。高校生のころ、日本を変えてやると意気込んでいて夢があふれていた人たちが、どういうプロセスを経てこうなったんだろうなあと考えてしまう。もちろんいい仕事だと思うんだ。それに別に僕がコメントするものではないし、みんな就きたい仕事についてくれることが一番なんだけど、でもやっぱり漠然としたさみしさみたいなものは感じるんだよね。

社長:そうだな。

ぼく:でも実際、今燃えてるものがない人が選ぶ選択肢としてはベストだと思うんだ。それこそ、後々やりたいことが生まれてきた時に、動きやすい環境を作っていける、という意味では圧倒的に有利なんだ。特定分野についての知識、スキルは勿論、コネも経済的な余裕も得られる。だからそのうちやりたいこと見えてくるでしょ、と思ってる人はこのトラックが一番良いはずなんだ。

 

(いかがだったでしょうか。前編は多くの留学中の学生から反応をいただきました。共感も、反感も、ご意見お待ちしています!)

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ABOUTこの記事をかいた人

singo

3ヶ月間 東大に在籍したのち、アメリカの大学へ。現在3年生。芸術・哲学専攻。

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