「なんで東大に来たんだっけ?」 悩んでいるあなたへ、東大卒音楽家SOFYさんからのメッセージ

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突然ですが、東大生の卒業後の進路って何を想像しますか??官僚、金融、研究者・・・?

今回は、東大のイメージを覆すような、東大卒の音楽家の方がいらっしゃるということでインタビューしてきました!

かなり衝撃を受けました・・・。この方、ただ者ではありません。

常に本質的な問いを投げかけ続ける姿は圧倒的であるだけでなく、悩める貴方にとっての参考にもなるでしょう。

☞学生証

  1. お名前: SOFYさん
  2. 所属:クリエイティブチームRe:ColorR代表、東京大学農学部水研生命科学専修卒

自分のオリジナリティは「作ること」

–東大卒で音楽家やってらしゃるってなかなかないパターンだと思うんですけど、ホントですか?

ホントですよ(笑)。バリバリ作曲してます。自分で作った曲がカラオケ館に入ったりもしたんですよ。

 

–すごいですね・・・。昔から音楽家を目指していたんですか。

中学の頃から、なんとなく歌手になりたかったんですよね。毎週CDの売り上げ枚数とかランキングを覚えたり、オリジナルの歌詩を机に書いたりするタイプの中学生でした…。ちょうどYouTubeが出始めた頃で、夢中になって音楽を聞いて。毎週Mステを録画しては何度も見てました。

 

–随分、早くから目指してたんですね。じゃあ東大入っても歌手になるための活動をしてたんですか?

最初はそうでした。

 

–最初は、ということは、途中で辞めちゃったんですか?

はい。上京してから、アカペラサークルに入ったりボイトレしたりしたんですが、いろいろあって「絶対、歌じゃ勝てないな」って気付いたんです。

しかもオーディションで「オリジナル曲ないの?」と言われて、「口ばっか歌手になりたい野郎」だった自分に絶望しました。

 

–なるほど、それは辛いですね・・・。

そんな時、ふてくされて入ったゲーセンで運命の曲と出会いました

「jubeat」という音ゲーの曲、「Theory of Eternity」。

聞いた瞬間に背筋が伸びて、衝撃を受けたんです。力強いピアノとシンセの調和に背中を押されて、「作曲っていいかも」と思ったんです。

 

–作曲をやり始めたきっかけはまさかのゲーセンですか?

はい(笑)。実は、最近になってその曲の作曲者コメントを見つけました。

「時の流れは人を強くする」っていうテーマだったって分かったんです。まさに感じたことそのままなんですよね、いややっぱ音楽ってすごいなと。こんなに伝わるのかと。

その1曲に出会ってから、毎日のようにゲーセンに行きました。

家とゲーセンを往復する毎日。

誰にも評価されなかったけどとにかく音ゲーが楽しかった。

100円玉が愛しかった。

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実際にゲーセンにて音ゲーをプレイするSOFYさん。

–すごいですね・・・。でも、音ゲー好きでも、普通、「作曲」って発想には至らない気がするのですが。

まあそうですね。でも、ある時点からプレイしながら「こんないい曲を作る人がいるなんて悔しい」って思うようになったんです。

そこで専用のソフトを買ってきて作曲を始めました。

Amazonを使ったのもこれが初めてで、ビクビクしながらソフトを買った覚えがあります。

マウスの右クリックも知らなかったんですけど、なぜか最初から本気でプロ目指してました。

昨年の五月祭で作曲についてレクチャーしてます。

昨年の五月祭で作曲についてレクチャーしてます。

–え、何も知らない音ゲーオタクがいきなりプロ目指しちゃうんですか!?どうだったんですか?

 

思い出したくないレベルで辛かったです。友達も両親も当然反対。一瞬で上達するわけもなし。

どうやったらいい曲が作れるのか、授業中に音楽の本を読みまくり、学んだことをノートに書き、ひとつひとつ成長していきました

作曲と言っても楽器を一切使わずパソコンだけで完結させる「DTM」というものだったので、とにかくソフトに慣れるのが大変で。

特に横文字が辛かった。日本語で書いてくれと何度思ったことか…。

地道に続けて大学4年になり、「梅ヶ丘デイズ」という曲がカラオケに入りました。(カラオケ館で歌ってください、我ながら名曲です。)

他にも文化祭の水族館のBGMを作ったり、ライブをしたりと、だんだんとそれっぽくなり、なんとか作曲家になれました。

ラジオに出演された時のSOFYさん。めっちゃハーレムやんけ!

ラジオに出演された時のSOFYさん。めっちゃハーレムじゃないですか!

— なるほど。それで音楽家になられたんですね。今やってらっしゃるRe:colorRはどのような団体なのでしょうか?

 

音楽に限らず「妄創」するチーム、簡単にいうと「楽しく考えて創るチーム」です。映像製作や楽曲製作、ブランディングなどが主な仕事ですね。

(目的、ターゲット、メディア、世界観などは)作り手が一番考えなければいけないし、そういうことを一番考えた人は他の作れる人に任せるのではなく、思いがこぼれないように「自分自身で」作るべきだと思っています。だからこそ単に作るのではなく、ロジカルにじっくり考えます。

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オリジナル曲を熱唱@五月祭

–え、作曲ではなくなっちゃうんですか?

 

仲間と仕事をするようになったからですね。デザインや動画の仕事をする中で、「あれ、音楽以外も楽しいじゃん」って気づいちゃったんです。

もちろん音楽は最高なんですけど、それ以外も勉強したいんですよね、色々な「つくり方」を学びたい。

動画ってどうやって作るんだろう、3Dデータってどう作るんだろう、何に人は感動するんだろう、考えだすともう止まらなくて、妄創したくなるんです。

 

次のページでは、SOFYさんの内面に迫っていきます。

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昨年8月に行われた、SOFYさん主催のクラブイベントの様子。

自問自答を繰り返しています

— SOFYさんのお話を伺っていると、普通の東大生とはやはり大きく違うように感じられるのですが、そこのズレは感じていましたか?

 

んー確かに感じましたね。友達は進振りで行きたいとこ行って夢叶えてやるぜって感じだったんですけど、全然自分はグっとこなくて。「本当にやりたい事は何だ?」って音ゲーしながらぐるぐる考えてました。

そのうち「また始まったよ」と友達にもいなされるようになって。似た価値観の人を自分から探さなかったのが悪いんですけど、クラス以外であまり友達ができませんでした・・・。

 

–僕なんかは「周りに迎合するために考え方を変えるタイプ」で、そういう東大生が割と多いように思うのですが、その中ではかなり異色の存在だったんですね。SOFYさんは最初から歌手になる、っていう追いかけるべき明確な目標があったからこそ周りの言ってることが薄っぺらく見えたのでしょうか。

実は、東大に来た理由は歌手になるためというよりは、友達を追いかけてでした。仲のいい友達が東大に先に行ったから行かざるを得なくて。

でも合格していざ東大にきたら、友達は「とりあえず進振りに向けて良い点とる」って言ってて。それにすごくカチンときたんです。「とりあえずって何だ?」と。

 

–耳が痛いです。僕も含めて割と多くの東大生ってあんまり考えず、「なんとなく社会的に良いとされているもの」に流されて「いい学校、いい学部、いい企業」にいきますよね・・・。SOFYさんが考えることができたのはなぜなのでしょうか。

 

浪人という暗黒時代があるからですね。浪人ってとにかく時間があるんで、とことんモヤモヤできるんです。

何のために東大に行くんだ?と考えた時、最初は友達を追いかけることしか考えてなかったんですけど、いつしか「東京=夢を叶える場所」に行きたいと自分から「本気で」思えるようになったんです。

対照的に、友達はスッと東大に入って、なんとなく生きているように見えました。じつは本気で生きていたのかもしれないけど、それが分かるほどうまくぶつかり合えなかった。

 

僕が感じた違和感は、無力感だったのかもしれません。歌手になりたい以外にも、色々やりたいことがあって、でもアツい気持ちはあっても自分には何もない。実力も実績も勇気も覚悟も何もなかった。そしてその何もなさをごまかす器用さもなかった。唯一あったのは「学歴の力」で、逆にそれが悔しかった。

自分は面白い人間だって、表現者だって思っていたかったのに、「東大生くん」なんて呼ばれて。

悔しくて金髪ピアスで街を歩いてみても、空しさしかなくて

突然「東大」という大きな力を手にしたからこそ、アイデンティティが全て持っていかれてしまった、しかも「東大っぽく」生きることがどうにも合わない。

そんな僕は、居場所を見つけて懸命に生きようとする友達を否定することでしか自分を保てなかったんです。

 

1年生の7月に友達と絶縁して、大ダメージを受けました。夢を叶えて毎日ハッピー、順風満帆なはずの東京生活が3ヶ月で終わったわけです。

なんで東大きたんだ?なんで東京いるんだっけ?」グルグル考えながら毎日下北の公園で黄昏てました。

 

–そういって自問自答したりするのってすごい苦しいことだと思うんですけど、どうやって続いたんですか?しかもSOFYさんの場合は周りに理解してくれる友人もそんないなくてさらに苦しかったと思うのですが。

週7でリアルに吐いてましたね。モヤモヤを話せる友達が少なかったので、ネットにぶちまけました。1年生の8月に「悩める凡人の成長日記」というブログを始めて。

俺はこんなことしたいんだ、こんな風に思ってるんだ、でもなんもできねえっていうかっこ悪すぎる叫びを書いていたら、まさかの共感を呼んで。最初のうちは一日のPV数6とかだったのが、1日1000いくようになって、ピーク時には東大生ブログランキング1位になってテレビや雑誌の取材も受けました

Re:coloRのメンバーもブログ繋がりで出会った仲間がいて、ブログ繋がりでお仕事も貰って。不思議なもんで、気まぐれで始めたブログがなかったら今の自分はないです。今でも続けてるんですけど、昔のブログを読むと当時の空気感を思い出せて面白いです。アホまるだしです。

そふぃさんNo.4

生き生きと語るSOFYさん。

 

東大生へのメッセージ

自問自答を繰り返し、独自の道を手に入れたSOFYさん。今の東大生へのメッセージを聞いてみました。

 ①「個性は後づけできる」

なんと個性は後付けできるんです。人の10倍取り組めば、それが立派な個性になる。僕も何もなかったんですけど、音ゲーやブログをひたすらやったら自分の個性になりました。「何もない」なら作ってしまおう、音ゲーでもいいから、とりあえず人の10倍やってみてほしいです。

 ②「明日死ねるか?」

僕は妙に「命」に敏感なんです。飛行機が怖いし、病気になったら弱気になります。本当に死んだらって考えたらぞっとするからです、まだ何もしてないやばいって。だからいつも考えます、今しているのは本当に大事なことなのか。自問自答の多さでは負けません。そうやって命基準で考えると、色んなことがどうでもよくなるのでオススメです。

 ③「砕かれてからが勝負」

プライドが高いって「何もしてない」の証明だと思うんです、ちょっと行動すればプライドなんて一瞬でズタズタになるからです。とにかく発表して、人から評価をもらうのが大事だと思います。100時間かけて作った曲も「ふーん」のひとことで途中停止されます、砕かれてなんぼですね…。

 ④「悩んでることは話してみよう」

昔の僕のように自意識をこじらせてしまった人は、それをどんどん発信してほしいんですよね。それはネットでかもしれないし、友達にかもしれない。意外と理解者は現れるし予想外のチャンスに繋がるもんです。

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— SOFYさん、心に残るメッセージの数々、ありがとうございました!最後に何かひとことあればお願いします。

もっとこうなったらいいのに、を形にすべく活動を続けていきます!お仕事もご相談も、ぜひ気軽にご連絡ください!あともしゲーセンで見かけたら声かけてください(笑)

SOFYさんが代表を務めるRe:ColorRのサイトはこちら

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ABOUTこの記事をかいた人

チャールズ

学内屈指のヒマ人と化しています。

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