【進学校卒多浪vs非進学校卒現役】多浪交流会×UTFR座談会【受験は孤独?】




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はじめまして、ライターのンダーカです。

 

東大生と言えば、都内の有名私立や各県一番の名門高校などからするっと現役で受かっているイメージがありませんか?(少なくとも私はあります)

しかし、東大生にはそのような人々ばかりではありません。東大生には

①東大合格者どころか受験者すらほとんどいないような高校から現役で東大に合格した人

②進学校を卒業後、浪を重ねて東大に入学した人

も数は少ないですがいます。

 

①非進学校から現役、②は進学校から多浪という一見違う存在に見えますが、「ほとんどの人が東大を目指さないような環境で受験を戦った」という点では同じです。

今回は、そのようなマイナー高校出身の東大生の団体「UTFR(東京大学・フロンティアランナーズ)」のメンバーと、

UmeeTの伝説級の人気記事でもお馴染み、2浪以上して東大に合格した東大生の団体「多浪交流会」の進学校出身者が集まって、受験について語ってみました。

【2浪は現役】「なんで多浪したの?」東大多浪交流会の人たちに話を聞いてみた

今東大を目指して勉強している高校生だけでなく、すでに東大に入学した方も、

圧倒的少数派としての受験を勝ち抜いた4人の座談会をお楽しみください!

 

登場人物

多浪交流会(進学校→多浪)

  1. お名前:阿修羅
  2. 所属:理Ⅲ1年
  3. 浪数:5浪
  4. 出身校:広島学院(2019年度東大合格者13名)

 

  1. お名前:長岡
  2. 所属:医学部医学科3年
  3. 浪数:3浪
  4. 出身校:久留米大附設(2019年度東大合格者50名)

 

UTFR(非進学校→現役)

  1. お名前:小山
  2. 所属:理Ⅰ1年(工学部推薦)
  3. 浪数:現役
  4. 出身校:山口県U高校(6年ぶりの東大合格者)

 

  1. お名前:山田
  2. 所属:工学部2年
  3. 浪数:現役
  4. 出身校:岐阜県S高校(創立56年で初めての東大合格者)

 

みんなの受験ストーリー 

阿修羅(多浪交流会)

ライター
 よろしくお願いします。まず、みなさんがなぜ周りにあまり同志がいない状況で、東大を目指されたのか伺っても良いですか?ではまず、多浪交流会の阿修羅さんから
阿修羅(多浪)
浪人のスタイルはすべて経験しとる。予備校宅浪仮面全て

ライター
 いきなり決め台詞みたいなの来た。阿修羅さんはどうして理Ⅲを目指されたんですか?
 

阿修羅(多浪)
実は高2まではプロゲーマーを目指してたんです。ずっと家でゲームして、学校では毎日寝るみたいな生活だから、テストとかも下から2番目とか。でも結局プロになることをあきらめて、ゲームが俺の人生から消えてから、人生が味気なくなっちゃって。

次に何かやるときはそれを究めたいなと思って色々探してた。一つの道を究めとけば、その後の人生で自分の基盤ができるなと思って。

ライター
そこで出会ったのが勉強だった、と
阿修羅(多浪)
「実は当時勉強とか嫌いだったんだけど、周りがやってるからとりあえずやってみるかぁって思って。ゲームを諦めたのが辛かったから、今度こそ何かを究めようと思って、日本一難しい東大理Ⅲを受けることにしました。もし理Ⅲ諦めちゃったら、俺はまた何も成し遂げないことになるんだろうなと思って、何回落ちても勉強をずっと続けてた」
ライター
「それでも5浪まで続けられるってすごいですね」
阿修羅(多浪)
「何浪までっていうのは現役の時に決めてて、それが3浪までだった。でも、3浪目の入試の時、惜しい感じがあって、合格点まで10点差以内だったら続けようと考えたの。そして、実際得点開示が返ってきたら9.82点差。神に続けろって言われたのかなって思って、5浪目まで行ったね」

長岡(多浪交流会)

ライター
「同じく多浪交流会の長岡さんはいかがでしょうか。」
“長岡(多浪)”
「医学部医学科3年の長岡です。久留米大附設高校卒業した後に3浪しました。センターが現役の時は791点だったんですけど、受かった年は891点でした。その年は慶応医学部にも受かりましたね」
ライター
「やべえ天才きた」
阿修羅(多浪)
「この人その年の理Ⅲセンター最高点だから。」
ライター
「理Ⅲ目指したのはなんでなんですか?」
“長岡(多浪)”
「それは医学部目指した理由と、東大目指した理由に分かれるんですけども、医学部を目指したのは、昔は病弱だったので、自然と医者にかかる機会が多くて。東大を目指したのは、久留米大附設の定期テストで結構がんばったら上位の方に入れちゃってて。それで理Ⅲ目指せるんじゃねって思ったからですね」
ライター
「久留米大附設みたいなレベルだと、周りも東大とか医学部とか普通に行く感じですもんね」
“長岡(多浪)”
「福岡なこともあって、理Ⅲは年に一人いるかいないかだったんだけど。進学校ではありますね。」

小山(UTFR)

ライター
「じゃあ次は、非進学校から現役合格したUTFRのメンバーに聞いて見ましょう」
“小山(UTFR)”
「工学部に推薦で合格した小山です。多分この中では一番若くて、2001年生まれです」
“長岡(多浪)”
「2001?!2000年代が大学生なんだ今…」
阿修羅(多浪)
「だから、東大の現代文から作文が消えたとき以降の生まれだよね。昔現代文とか7問解いてたんですよ」
ライター
「東大過去問の生き字引みたいになってる…。小山さんはどうして東大を目指したんですか?」
“小山(UTFR)”
「親には地元の医学部に行け、って言われてたんですけど、高1の時全国模試を受けたら、理ⅢがC判定で、意外とよくて。そこから一気に意識しました」
ライター
「あ、工学部推薦なのに昔は医学部志望だったんだ」
“小山(UTFR)”
「僕の場合は、理Ⅲ目指してたのはプライドのためだったなと思います。医学はやりたくなかったんですよね。ただ、成績と相談して、結局徐々に理Ⅰ志望にシフトしていきました。そんな時、高2の秋に東大推薦入試の話をネットで見まして。面接楽しいぞ、みたいなことが書いてあったんですよね」
ライター
「面接楽しいんだ」
“小山(UTFR)”
「いや、普通に教授に囲まれてガンガン詰められました」
ライター
「教授に包囲される経験をそんな早くから…」
“小山(UTFR)”
「それで推薦落ちたなと思って、一般入試に切り替えました。合格発表すら見ずに化学の問題解いてましたし。他人から言われて初めて合格を知りましたね」
ライター
「一般入試も見据えてたの凄い優秀だなあ。推薦では何を推してたんですか?」
“小山(UTFR)”
「推薦ガバガバだなと思ったんですけど、数学オリンピック予選通過とか、生徒会長とか、ボランティア部部長とか、そういう小さいことを色々書いたらなんか通っちゃいました」
ライター
「いや数オリとか全然すごいけどね」

山田(UTFR)

“山田(UTFR)”
「えっと私は中高一貫校なんですけど、ものすごい入るの楽な学校で、偏差値でいえば34とか
ライター
「そんな中高一貫もあるんだ」
“山田(UTFR)”
「最初は別に東大とか全然興味なくて、文系私大志望だったんですね。でも国語の成績が悲惨で、先生に相談したら、『山田さんは数学できるんだから東大目指したらいいよ~!』って言われて」
ライター
「発想の転換が凄すぎる」
“山田(UTFR)”
「それで、なるほど私東大目指すのか、と思って」
ライター
「信じる心が凄すぎる」
“山田(UTFR)”
「高2の春ぐらいに、2017年東大数学を解いてみたら、なんか結構解けちゃって。これは東大だな!ってなりました。後で知ったんですけど、その2017年の理系数学はかなり簡単な年だったらしくて」
“長岡(多浪)”
「それは本当に幸運だったね」
“山田(UTFR)”
「高校自体は進学校じゃないどころか、化学も数Ⅲも高3から始まるような学校だったんですよ。でも先生がとても熱心だったので、結局塾とかもほぼ行かずに、土日とかに学校行ってずっと勉強教えてもらってました」
ライター
「土日も先生が教えてくれてたの!?」
“山田(UTFR)”
「そう。中3からずっと同じ先生に数学を見てもらってたんですけれども、例えば、土曜日に学校に行くと、先生と机を並べて、9時から18時まで一緒に東大の過去問解いたり。『私これ解けたけど、先生はこれ解けた』みたいな感じで。私の方が数学出来る感じでした笑」
ライター
「学校ってそんなアットホームな感じだったっけ…」
“山田(UTFR)”
「しかも、その先生、東大数学の教え方を勉強するために、毎週東京の塾に通って、高校生に混じって授業受けたりしてくれて」
ライター
「えっ岐阜県の高校から毎週東京に…?」
“山田(UTFR)”
「そうなんです。全部自腹で行ってたから、お金なくなっちゃって、自家用車の修理すらできなかったんですよ。合格発表の日も、本郷まで掲示板見に行ってくれて。本当にその先生が受からせてくれたなーって思ってます
阿修羅(多浪)
「めちゃめちゃ良いエピソード…」
ライター
「受験関係の話で一番感動したかもしれない…」

進学校と非進学校の違い

ライター
「多浪のお二人はいわゆる進学校出身だと思いますが、もしご自身が非進学校出身だったら、東大受験はどう変わっていたと思いますか?」
“長岡(多浪)”
「進学校で良かったなと思うのは、周りに東大受ける人が当たり前のようにいることかなと思います。あと、東大受験に関するノウハウがやっぱり揃ってるのも強みではあると思います。

ただ、僕自身はその進学校の力だけでは実際受からなかったので。逆にデメリットとしては、ノウハウが既にあるからこそ、自分で考えなくなっちゃったかなっていうのはちょっとあって」

ライター
「確かに勉強法に悩むことはあまりないかもしれませんね」
“長岡(多浪)”
『勉強を勉強する』って習慣はつかなくて。非進学校出身って言われてる人たちの方が意外とやってるんじゃないかと思っています。周りに東大を受ける人がいないから、自分で考えて模索するのかなって」
阿修羅(多浪)
俺は、進学校・非進学校というものは心の中にあるものだと思ってるのね。俺の学校も、世間的には進学校っていう部類ではあるんだけれども、こと理Ⅲとなると、年に一人出るか出ないかっていうところだったから。理Ⅲを目指すには非進学校だったと思う。極端な例だと、ハーバードに行きたいって生徒がいたとして、日本で一番の進学校とかでも滅多にハーバードとか出ないわけだから、その生徒にとって、その学校は非進学校なわけだ」
ライター
「言葉にするの本当に上手いですね」
阿修羅(多浪)
しいて言えば、非進学校に行ってたら、ラップとかフリースタイルを究めてたと思う
ライター
「?!ラッパーになった世界線ちょっと見てみたいな」
“山田(UTFR)”
「私もあの数学の先生がいなければ絶対東大を目指してなかったので、東大を目指すという概念に触れにくい、っていうのは非進学校の難しいところなのかなと思います」
“小山(UTFR)”
「僕も、校長から『多分うちの高校では東大は無理だから、外部の塾を利用してください』って言われた。誰一人として東大を知らない状況の中で、誰に教えを乞うべきかはとても難しかったです」
“山田(UTFR)”
「あと、やっぱり同級生との温度差は激しくて。80人中75人くらいが推薦で大学に行くので、最後までガリガリ勉強する人はほぼいなかったです」
“小山(UTFR)”
「確かに、同じレベルで競える仲間がいないってのは厳しいかもしれません。まあでも、トップだったので、先生に文句言われることはなくて、授業中に自習をしても何も言われることはなかったのがよかったですね」
ライター
「実際、多分授業とか東大目指す人のためのものじゃないと思うんですけども、そこはどう思ってましたか?」
“小山(UTFR)”
「ためになる授業もあったんですけども、ほとんどの授業はつまらなかったし、聞いてませんでした。寝てる授業の方が多かったと思います。だから一部の先生には嫌われてましたが、担任の先生とかが庇ってくれましたね」
ライター
「なるほど、やっぱりトップの生徒というと色々目立つんですね,,,。

集団の中で、トップにいるのがいいのか後ろの方がいいのかって難しいと思うんですけど、どう思いますか?」

阿修羅(多浪)
「師匠が『下を見て安心するな、上を見て悩め』と言っていた。悩みながら戦った方がいいんじゃないですか。心の持ちようだよね。心の中にライバルを見つけられるかどうか」
“山田(UTFR)”
「私はずっと圧倒的に1位だったから、ライバルはいなくて。でも強いて言えば、一緒に戦ってくれた学校の先生かな~」
ライター
「先生と競える状況ってすごいよね」
“山田(UTFR)”
「1位だったから、たくさんの先生がマンツーマンになってくれたのかなと。周りから文句も出なかったし」
ライター
「でも、周りに東大受験生いないって不安とかありませんでした?落ちたらどうしようとか…」
“山田(UTFR)”
私東大入るまで浪人生という存在を見たことなかったので、どういう感じかわかんなかったんですよね
阿修羅(多浪)
「そうかぁ~そうなるのか!」
“山田(UTFR)”
「先生はずっと受かるって言ってくれたから、それを完全に信じ込んでいました。過去に東大を受けてダメだった人を見てないし、そもそも受験で浪人した子も知らないから、イメージすらできず、怖いとかもなかったですね
長岡(多浪)
「落ちた子見たことない人って初めてだな」
ライター
「そうか。浪人を知らなければ浪人を恐れないというライフハックが…」

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ドイツが好き。ソルブ語始めました。

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