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【駒場キャンパスに土俵が!?】謎に包まれた東大相撲部にインタビュー!

2018.03.28

東大生と相撲。

一見すると、何の関連性もないように見えますよね。

強いて言うならば、時折世間を騒がせるということくらいでしょうか(笑)。

ですが、この二つを結びつけるものが他にもあります。

東大相撲部です。

どんな人がそこで相撲を取っているんだろう…。

そもそも東大相撲部ってどんな団体…?。

皆さんも、興味ありませんか??

そんな思いから、今回は東大相撲部に取材に行ってきました!そしてなんとインタビューの後、稽古にまで参加させていただきました!

相撲に興味がある方もそうでない方も、最後まで読んでくださると嬉しいです。

「そこに土俵があったから」

というわけで、駒場キャンパス格技場一階にお邪魔しました。

なんとそこには立派な土俵が!!

駒場キャンパスに土俵があったとは驚きです!

今回主にお話を伺ったのはこちらのお二方。

学生証
  1. お名前:湯浅慶一
  2. 所属:東京大学経済学部4年
  3. 部活:相撲部(主将)

学生証
  1. お名前:田辺達也
  2. 所属:東京大学法学部4年
  3. 部活:相撲部

ー本日はよろしくお願いします。まずは、相撲部について簡単に説明していただいてもよろしいでしょうか?

湯浅:名前の通り、相撲を取っている部活で、運動会に所属しています。普段は試合で勝つために、ここで稽古をしています。試合っていうのは、基本的には日本相撲連盟主催のもので。学生横綱も出るような大会で、僕らも試合をやってます。

ーなるほど。活動や練習の内容はどういったものですか?

湯浅:練習内容については、運動会の中ではかなりゆるい方だと思っていて。全員参加でやるのが週3回、ここ(格技場)で、まず基礎運動をするんですよ。基礎運動は、準備体操を一通りした後に、股割りやって、その後はすり足ってわかりますかね。実際の相撲の形と同じような足の運び方の練習をして、その後に、押しって言って、相手を置いて、土俵の端から端まで相手を押す、という練習をした後に、部員同士で実際に相撲を取って、ぶつかり稽古をして、終わりです。

—キツそうですね。では、相撲部に入部した理由をお二人にお聞きしてもいいですか?

湯浅:僕はもともと大相撲を見るのが好きだったっていうのが一番にあって、ちょっと体験に行こうと思ってここ(相撲部)に来たら、気付いたら部員のように扱われてたっていうか。で、気付いたらここまで続いてるって感じですかね。

入部する前から大相撲を見るのが好きだったと語る湯浅さん。

—相撲の経験はなかったということですか?

湯浅:相撲の経験はなかったですね。今の部員はみんな無いです。高校まで相撲とは全く関係無い部活やってた人ばかりで。

田辺:部活歴でいうと、この人(湯浅さん)クイ研だったし、僕はソフトボール部だったし。みんな全然相撲とは関係ないことやってましたね。

—では、高校まで全く相撲やったことない人や、運動経験の無い人でも入部して大丈夫ということですか?

湯浅田辺:入部するのは誰でも大歓迎です!ホントに!

—田辺さんにも、相撲に入部した理由をお伺いしてもいいですか?

田辺:そうですね。僕も大相撲見るの好きだったっていうのは大きいんですけど、逆に、なんていうんですかね。僕は中学高校で相撲部があったら入ってたと思うんですよ。今まで相撲を取る環境がなくて、大学にはあったからっていうのが正直一番の理由ですかね。なのでまあ、こいつ(湯浅さん)もそうだと思うんですけど、割と最初から入ろうと思って入ってきました。機会があったからっていうのが一番大きいですね。そこに土俵があったから。

—そこに土俵があったから(笑)

田辺:土俵があるってやっぱりすごいじゃないですか。本郷にはないんですよ。相撲を取る環境に置かれるっていうのがそもそも難しいんで。そこに置かれたからには機会を活かそうってことで相撲やろうかなと思ったって感じですね。

—なるほど。先ほど、もともと相撲が好きだったとおっしゃっていたんですけど、相撲の魅力っていうのはどういうところにあると思いますか?

湯浅:まあ、ありきたりなことにはなってしまうんですけども、相撲は単なる力と力のぶつかり合いではないんですね。大相撲見てもわかるように、小柄な力士ってたまにいるじゃないですか。小柄な力士がめちゃくちゃでかい力士に勝ってるの見るとすごい盛り上がりますし、実際僕も小さいほうですけども、大きいやつに勝つとめちゃくちゃ盛り上がります。

田辺:自分からは言わないと思うんで言っておくと、この人(湯浅さん)65kg未満級で全国準優勝してるんですよ。

ーえっ、そうなんですか!?

湯浅:ビギナーズラックです(笑)。

—いやいや、めちゃくちゃすごいですね。

田辺:これは本当にすごいことで。私大がやっぱりどうしても強くて、全体的に国公立が下の方で、上の方に私大がたくさんいるって感じなんで、そこで勝つのはかなり大変ですね。どの階級でも。

湯浅:相撲の魅力に話を戻すと、実際にやってみての魅力としては、相撲で勝負を決するのは、間合いの取り方なんだなと思っていて。相撲の間合いっていうのは大きく分けて三つあって、一つは四つって言ってまわしをとって胸を合わせる相撲で、もう一つが押しって言って肘を90度ぐらいに保ちながら体の前で相手を捌く相撲、そして最後がつっぱり

細かく分ければもっと色々あるんですけど、自分の得意な間合いに持ち込むことができれば、、自分より強い相手に勝つことも可能になります。

田辺:どの形が得意かは人によって違って、それを読み合い、崩しあいながらやるのが相撲ですね。

これが押しの間合い。
こっちがつっぱりの間合い。

—読み合って、いかに自分の形に持っていくかが大事ということですね。

湯浅:そうですね。そこが相撲の勝負を決するポイントです。

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「いい意味で体育会ではない」

ー今、相撲の魅力をお聞きしたんですけど、今度は相撲部としての魅力や良いところを教えていただけませんか?

湯浅:そうですね。入ってみて凄く感じることの一つとしては、いい意味で体育会ではないなっていうのがありますね。体育会系っていうのを想像すると、やっぱり上下関係が厳しいですとか、決まりごとがたくさんあるとか、そういうのを想像すると思うんですけど、まあ、悪いところと表裏一体でもあると思うんですけど、僕らって決まりごととかほとんどなくて、部活と言っても結構自由に休んだりもできて、後輩に対しても、厳しく上下関係を強いることはないですね。

田辺:あとは、国技館で相撲を取れるのと、現役力士に稽古をつけてもらえるっていうのはあります。

—そうなんですか!?詳しく説明してもらってもいいですか?

湯浅:国技館で相撲を取れるのは、毎年6月に東日本選手権っていうのがあって、それが毎回国技館でやってるんですよね。

田辺:控え室とかも、実際に力士が使っているのと同じ部屋を使って、花道も同じところを出てきて、同じ土俵で相撲を取るんで、緊張もしますけど、すごくいい経験にはなりますね。

—なるほど、ありがとうございます。では最後に、この記事を読んでいる新入生に向けて一言お願いします。

湯浅:東大が東大生に対して、タフでグローバルであれ、って言ってると思うんですけど、グローバルな視野を持つためには自分の国の文化について知ることがまず大事だと思っていて、相撲はやっぱり国技ですし、日本の文化を知る一貫として、相撲部のことをもうちょっと知ってもらいたいです。

その中で、相撲部に興味を持ってもらって、継続して部活としてやってれば、身体的にも精神的にも、タフになれるので、東大が目指してるタフでグローバルな学生像に一致するのかなとは思います。

そして、新入生に対しては、4年間学生生活がある中で、何か一つ夢中になるものを見つけて欲しいなと思っていて。いろいろ見た中でそれが相撲じゃなかったらそれはそれで全然いいですし、相撲だったらすごく嬉しいです。僕は相撲のない学生生活が考えられないほど相撲が好きなんで、それくらい夢中になれるものを是非見つけて欲しいです。

次ページ:実際に稽古に参加してみました。

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sk
バスケと映画が好きです。徳島県出身。
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