地方創生の旗手、井上貴至さんが斬る。「東大生の最大の弱点は人へのリスペクト」

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地方創生にかける情熱

そもそも地方創生を仕事にしようと思ったきっかけは何だったのでしょう?

「大阪出身で、ちょうど裏金問題とか企業の東京流出とかで、危機感はずっと持ってた。自分の地元はどうなるんだろうって」

それが今や、鹿児島で地域おこし。

「東大にいたころ川人ゼミに所属していて、とりあえずまず現場に行くべきという先生の考え方を叩き込まれたんだよね。それで、行ってみて人に会うのが心底好きだと思えるようになった。

地域にいるヒーローたちは、そのホームグラウンドでこそ輝く。その人たちが活躍できるように、サポートしたいと思った」

 

今はこの長島町にほれ込んでいるんですね。

「人は温かいし、自然も豊かで一次産業も強い。とてもポテンシャルがあるんだよね。そういう意味を込めて、僕は長島を『長島大陸』って呼んでる

長島の美しい風景。

長島の美しい風景。

頭で考えるな!

「自分の本当にパッションをもってやれることが、早い段階で見つかったのは良かったなあ」

あの、切実に悩んでる学生多いと思うんですけど、「本当にやりたいこと」ってどうやったら見つかるんでしょう…

やってみたらいいじゃん。とりあえず足を動かして、突っ込んでみないと面白いかどうかなんて分かんない。」

 

やってみるって言っても、じゃあ何から始めたらいいのかって……

頭でばっかり考えてるからダメなんだよ。これも東大生の弱点かもしれないけど。好きなことなんて、自分探しとか言って自分の中のぞいてたって出てこないよ。飛び込んでみた感覚を大事にしなきゃ」

ロジックよりも感覚、ですか。

「頭の中の勝手なイメージで考えるより、具体的に誰とやるか、やってみて心が動くかのほうが絶対大事だよね。」

 

なんだか最初の、現場を知らないせいで行政の制度が一人歩きしちゃうって話と似ている気がします。

「同じだね。押し付けになってる行政も、迷ってる東大生も、感覚をもっと使わなきゃ。真面目すぎるというか、完璧主義なところがあるよね」

飛び込んでみる勇気がないせいで動けなくなってる学生、たくさんいる気がします。

もう受験勉強じゃないからね。知識とか型も大事だけど、実戦で使うのは全然違う。」

東大生の弱点、2つ目。頭でっかちで動けないところ……刺さりますね……

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「獅子島の子落とし塾」で中学生の自習を見守る井上さん。

器用貧乏にならないで

「やりたいことが見つかったら、ひたすら突き進んでほしいな。」

「何か軸を持って、それを磨いていかないと器用貧乏で結局何もできなくなっちゃう。どんなフィールドでもいいから唯一の人材になって、自分だけのマーケットを作る。そうすれば自由に新しいことをできるよね」

さっきの、ルールを作れってお話とも通じるところがありますね。もともとある仕事に就くんじゃなくて、自分で仕事を作っていけと。

 

「全員起業しろってことじゃないんだけどね。組織に居たって起業家精神は持っていられるし」

でも、ひとつのことを突き詰めて切り拓くって、根気が要りますよね。つい、いろいろ手を出してしまったり……

「井戸と同じで、1つのことを掘り進めば、深いところで水脈は広がってるからね。どんな分野でも一流の人は同じように優れた考え方を持ってる。」

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「獅子島の子落とし塾」に参加した中学生と大学生たち。

東大生の最大の弱点

「僕にとっての一流の人は、僕の柔道の恩師、講道館の西岡師範プーチン大統領にも柔道を教えた人なんだけど、91歳でなお現役で指導なさっている」

プーチン! 91歳でも柔道! 恐ろしい方ですね。

「西岡師範は『明るさ・素直さ・謙虚さ・挨拶と礼儀』という言葉を毎日言われてたんだけど」

まあ、よくありそうな標語ですが。

でも本当にこれが徹底できてる人はそうそう居ないよ。たとえば大学の守衛さんに毎日ちゃんと挨拶してる?

あ……東大生、ほとんどスルーしてるかもしれませんね。

 

そういうところが東大生の最大の弱点だと思うな。立場関係なく、ちゃんとリスペクトを持って人に向き合う。かしこいからこそ絶対意識すべきだよ。」

最後にして最大の弱点! これは痛恨の指摘ですね。そういう鈍感さのせいで、誰も助けてくれなくなったら……

東大生ってだけでは別に大したことないのに、なんでも自分でできる気になったり、偉くなった気になっちゃう。」

まだ何もしてないのに、プライドばかり高くなって、勝手に誰かを見下したり。

「とんだ勘違いだよね。一人でできることなんて何もないからね。どんな分野だって同じだけど、人に好かれて、人を巻き込める人だけが、何かを成し遂げるんだよ。

地域で人を巻き込み、惹きつけ、矢継ぎ早に企画を実現させていく井上さん。この言葉の重みが違います。

井上さんが仕掛けた、「長島大陸食べる通信」。名産品がかっこいいパンフレットとともに届きます。

井上さんが仕掛けた、「長島大陸食べる通信」。名産品がかっこいいパンフレットとともに届きます。

指摘いただいた弱点の数々、東大生に限らず、グサッと刺さった方も多いのでは

「地域も人もダイヤモンド」、ちょっと意識するだけで、あなたの輝きも増すかもしれません。

 

井上さんの、若手官僚で唯一の実名ブログ。地方創生の最先端が生き生きと描かれています。こちらも是非!

長島大陸「地方創生」物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~

 

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ABOUTこの記事をかいた人

杉山大樹

UmeeT初代編集長 常にエンターテイナー的でありたいです。 東大お笑いサークル「笑論法」創設代表

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