【運動会報コラボ記事】少林寺拳法×国際関係論!? 異色の分野を両立して見えてきた、2つの道の極意とは?【実演つき】

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「結果を出す」以上に大切なこと

記者:「それは何でしょうか?」

正村:「人を育てるということです。ペアを組んだ後輩を引っ張り上げようと努力したり、空乱を指導した後輩が自分を頼ってくれたり、演武を教えた後輩が入賞したり…自分が勝つことよりも、そういう経験に喜びを感じるようになったんです。奇しくも「次世代を育てる」という、開祖と同じ発想に落ち着いたわけですね笑。

東大の練習メニューは演武・術科・空乱、など数多くありますが、その全部が得意という部員はなかなかいません。だから、全種目の様々なノウハウを吸収し、自分と関わってくれた部員に少しでも多くのことを与えられる「オールラウンダー」を目指してきました。周りからは全部が中途半端と思われているかもしれませんけど笑。

オールラウンダー正村(ジャージは脱ぎました)

結果をバンバン出して背中で語るような部員も沢山います。自分がお世話になった先代の副将たちもそういう「強い」方が多く、本当に尊敬しています。それでも僕は、違うタイプの人間として部に貢献しようとしましたし、引退するまで、あるいは今後の人生においてもそうありたいと思っています。」

 

 

国際関係論との2足のわらじ

記者:「ところで、正村さんは何やら大変そうな学科に進学されたようですね。」

ぺろっ

正村:「国際関係論コースですね。あれだけ考えておきながら、結局やりたいことは決めきれず色々勉強できそうな教養学部に進みました笑。

国関(こっかん:国際関係論コースの通称)では基本的に、「国際政治」、「国際法」、「国際経済」といった必修授業があるのですが、これがもう辛い辛い笑。

例えば国際政治は、毎週英語の文献を読んでTAに課題を提出し、ゼミ形式で論文の報告やディスカッションを行います。それから2回の小論文提出、受けた講義内容についての期末試験…などなど、完全に僕にはキャパオーバーでした笑。

必修だけでなく、他の授業でも発表や文献輪読は多いので、計画的にこなさないとツケが回ってきます。

 

記者:「部活もある中でどう遣り繰りしていたんですか?」

正村:「ひたすら泥臭く、空き時間があれば課題をやっていましたね。

たとえば往復の電車で課題文献を読んで要点をスマホにまとめ、後でレポートの形に整えて提出するとか。体育館の前に、道衣に着替えた状態でスタンバって、部活が始まる一分前まで論文とにらめっこするとか。

追い込まれると燃える性質の自分でも、さすがに進学直後は死んだ目をしていたと思います。(笑)」

死んだ顔の再現

記者:「今までのお話からあまりいい印象を抱けないのですが笑。

国関に進んで何か良かったことはありますか?」

正村:「もちろん沢山ありますよ!

後期教養全般に言えることかもしれませんが、とにかく教授や他の学生との距離が近いです。

少人数で議論を戦わせるような授業が多いので、準備はそれなりに大変ですが、アカデミックな環境で勉強したい人にはうってつけです。

特に総社(総合社会科学分科)は自分が進学したのが申し訳ないくらい優秀な人ばかりで、常にいい刺激を受けていました。積極的に海外に飛び込んでいく人もかなりいますね。」

 

記者:「留学などが盛んなんですね。」

正村:「はい。あと僕個人として思う教養の良い点は、前期課程のように好きな授業を取れるところです。国関も必修以外はある程度融通が利くので、取りたい授業を入れまくっていました。

民法をつまみ食いしてみたりとか、あるいはスポーツ栄養学や日本語学といった、自分が「面白そう!」と感じた授業を取ったりとか。

やりたいことを決めきれないのは僕の欠点だと思っていましたが、あえて多様なことを学ぶ「ゼネラリスト」であるのも悪くないのでは、と考えるようになりました。」

 

少林寺拳法と国際関係論、両方に通じる極意

記者:「最後に、何か読者に伝えたいことがあればお願いします。」

正村:「振り返ってみると、少林寺拳法部と国際関係論コースは全く違うようで、実は似ている選択だったのかなと。

どちらも「一本の幹を創り上げること」が求められ、「好きなように枝を伸ばすこと」ができます。幹と枝という比喩が急に出て来たのは、国関の紹介文か何かに書いてあったからなんですけど笑、言い得て妙なのでお借りしました。

東大少林寺拳法部としての「幹」は大会で勝つこと、国関の「幹」は文字通り国際関係に対する理解の構築ですね。これは容易な道のりではなく、太い幹を創るには相応の努力が求められるという点でも共通しています。

その一方で、うちの部でいえば演武で競技の道を究めたり、空乱で最強を目指したり、僕のように教えることに熱中したり。国関でも興味関心に応じて履修を決められるというのは、さっき話した通りです。幹からどのような枝を伸ばすかは自分次第です。

結局僕はどちらにおいても、ゼネラリスト的姿勢で色々な物に手を出して来ました。これが向いていたんですかね。

こんな風に、それぞれが好きなものを追求でき、個人個人に合った過ごし方や関わり方が可能です。知的好奇心の強い方には自信を持ってお勧めしたいコミュニティです!

どんな方がこのインタビューを読んでくださっているかは分かりませんが、学生の皆さんに向けて発信したいのは、是非自分の目指す姿を実現してくれる道を選んでください、ということです。その選択肢の一つが、少林寺拳法部や国関であったら何より嬉しいです。」

 

記者:「貴重なインタビューありがとうございました!」

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ABOUTこの記事をかいた人

東京大学運動会に関わる、幅広い活動を展開しています。 東大生がもっと運動、健康、スポーツに親しんでほしい、そして、各方面で活躍する運動部を、身近なものとして応援してほしい。そんな願いを胸に、日々活動しています。

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