【運動会報コラボ記事】大学から始めるマイナースポーツ~アーチェリー女子尼川さん~

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洋弓』と聞いて「アーチェリーのことだ」とすぐにわかる人は少ないと思います。経験者も少なく、大学から始める人の多い競技です。そんな洋弓に惹かれ、日々練習に励む理系・運動会女子尼川真衣さんにお話を伺いました。


☞学生証

  1. 名前:尼川真衣(あまかわ まい)選手
  2. 所属:東京大学理科一類2年
  3. 部活:東京大学運動会洋弓部2年

 

高校時代の経験

記者:「まず東大に入った理由は何ですか?」

尼川:「私の高校は京都大学押しが強かったのですが、興味のある分野の研究を京都大学はあまりやっていなかったので、私は断固として京都大学には行きたくなかったです。でもそこで『自分がやりたいから』と言って他の大学に行っても周りからは『京大から逃げた』みたいな扱いを受けるだろうというのが悔しくて。それで東大に。」

記者:「どのような分野に興味があったのですか?」

尼川:「初めは医療に興味があって医学部に行きたいと思っていたのですが、高校二年生のときにいろいろ接してみて違うなと感じました。私には合わないな、と。そこから迷走が始まり、ちょうどその頃放送部で賞を取ったので部活に逃げに逃げていました。そこで見つけたのが医療工学という道です。東大にサイボーグ、動く義手の研究をしている教授がいたので、医療工学の研究をするために東大の推薦入試を受けました。」

記者:「賞を取ったとおっしゃっていましたが、放送部ではどういったことをしていたのですか?」

尼川:「自分たちで一から作品を作っていました。私たちは二回全国大会に出場していて、大会直前の土日は、48時間中30時間、8時から23時まで学校で作業するくらい忙しかったです。」

記者:「本気で放送部の活動をしていたのですね。大学では放送関係のサークルに入るつもりはなかったのですか?」

尼川:「高校時代の限られた時間と材料を工夫するのが好きだったので。例えば弓道部の袴を借りてセーラー服のロングスカートにしたり。だから大学の中途半端に時間やお金、人材が自由な環境でやることにはあまり楽しみを感じませんでした。それなら将来プロとしてテレビ局で働くほうがいいと思って。あと根が体育会系なので運動部に入りたかったです。」

洋弓部に入部を決めた理由

記者:「運動系のサークルではなく部活を選んだ理由はありますか?」

尼川さん(以下、尼川):「大学の名を背負って戦うという点と、七大戦があるという点に魅力を感じたからです。」(注:七大戦とは北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学の七大学で行われる大会のこと)

記者:「運動部の中で洋弓部を選んだのはどうしてですか?」

尼川:「大学から始める人の多い競技をやりたいと思っていました。中高でやっていた人が多い部活だと、どうしても経験者・未経験者の差が出てしまうので。それでいろいろ回った中で、洋弓部に決めました。」

記者:「大学から始める人の多い部活は他にもいくつかありますが、その中でも洋弓を選んだ決め手は?」

尼川:「競技によっては審査員の主観が評価基準のものもあるのですが、その点洋弓は的に中った場所、すなわち点数という明確で客観的な基準で得点が決まるからです。一応美しい射形を追求していく競技ではあるのですが、それがすなわち点数に直結するわけではなくて、ぶっちゃけ当たればいい、というところがあります。」

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記者:「客観的な評価を意識したのは放送部での経験からでしょうか?」

尼川:「はい、放送部はすごく主観的な評価の部活でした。楽しかったのですが、審査員のコメントを見ると自分の意図とは違う風に伝わっていることがあって、なんか違うなと思うことがありました。」

 

洋弓の魅力

記者:「弓道は的に中たればよいのに対し、洋弓は的に中たるのは前提で、その中で点が違うのですよね。洋弓の難しいところは何ですか?」

尼川:「弓道のシンプルな弓に比べて洋弓の弓には様々な装置がついているので、弓道の弓とは弓自体の精度が全然違います。射形を追及しその結果として的にあたるのが弓道、道具を扱いさえできれば的にあたるのが洋弓。でもだからこそ洋弓は的にあたるだけでは意味がなく、いかに中心に集められるかがポイントです。弓自体の精度は高いので、自分の射(体の動き)の精度を高めるために練習します。でもブレイクスルーポイントを見つけられないとあまり劇的には伸びなくて、練習量が結果に直結するわけではないので、そこが難しいところです。」

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記者:「メンタルはけっこう影響しますか?」

尼川:「しますね。練習だとできるのに試合になると当たらなくなってしまうこともあります。私も最初の試合は足が震えていました。最近は団体戦だとあまり緊張しないです。仲間がいる心強さがあるので。」

記者:「では、洋弓のどういうところが好きですか?」

尼川:「まず競技人口が少ないところです。珍しいので、洋弓と言っただけで話題になって、初対面の人にも興味を持ってもらえます。他には、弓や矢が自分好みにカスタマイズできるところです。自分の好きな色の弓や矢の羽根を揃えられるのでとても嬉しいです。私に限ったことだと、運動は好きですが走り込みはあまり好きではないので、走り込みがないのは嬉しいです。体幹を鍛えるための筋トレはあるのですが、受験期のストレス発散に筋トレをしていたような人間なので、ちょうどいいです。そして何より、10点入ったときや、理想的な射形で射てたときは本当に嬉しいです。よっしゃー!て。」

記者:「尼川さんが洋弓を好きなのが伝わってきました。自分の大学生活で、洋弓は何割くらい占めていますか?」

尼川:「私はバイトもやってないしこれといった趣味もないので、『暇だから練習に行くか』という感じです。2月は2日連続オフの日がないくらいです。家でぐうたらしているくらいなら練習に行こう、と思っています。」

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記者:「尼川さんが洋弓にそこまでのめりこめる秘訣は?」

尼川:「私は試合がないとモチベーションを保てないのですが、試合ではなく普段の練習でも『何点射とうか』というモチベーションが維持できるところです。こうしたら当たる、こうしたら外れる、というデータが日々の練習で蓄積されて本番に繋がります。」

記者:「卒業してからも洋弓を続けていきたいと思いますか?」

尼川:「はい。洋弓は何歳になっても楽しめるので、社会人になっても趣味として続けていきたいと思っています。また後輩が大好きなので、たまに部に顔を出して、OGとして面倒を見られたらいいなと思います。」

部活の雰囲気

記者:「洋弓部にはどんな人が多いのでしょう」

尼川:「ミリオタはたまにいます。あとやっぱり大学から始める人が多いスポーツがいい、という人が多いです。ランニングしなさそうなので、俺でもやっていけそう!という人が入ることもあります。」

記者:「練習はどのようにやっていますか?」

尼川:「基本は自主練習で、週に一回全員で集まる練習があります。大学内に射場がないので、外部の射場を借りています。大学内にあったらもっと練習できるので、ぜひ大学内に射場を!と思っています。」

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記者:「洋弓の大会はどんな感じですか?」

尼川:「遠くの的のどこに矢が刺さっているか裸眼ではわからないので、マッパーという人がスコープで見て点数を知らせます。マッパーの掛け声が独特で、10点だったら『ヨッシャー!』、9点だったら『ナイショ!』という風に、意外と盛り上がって賑やかです。」

記者:「練習に大会と忙しいと思いますが、勉強との両立は可能ですか?」

尼川:「可能です。1日の練習時間は2~3時間程度だし、練習後に疲労はあまり残らないので、勉強時間は確保できます。ただ、バイトもしっかりしようとするときついと思います。」

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これからの目標

記者:「今年の部全体の目標は何ですか?」

尼川:「今年は『ひっしょう』という言葉を掲げています。必ず勝つの『』と必ず笑うの『』です。大会で負けているときでも険悪にならずに、笑顔を絶やさず、明るく元気に射っていこうという方針です。部としては、男子は2部から1部に昇格女子は3部から2部に昇格というのが目標です。」

記者:「最後に、尼川さんの目標は何ですか?」

尼川:「私個人の目標は高い点を出すこと、勝つことです。女子部の中で一番いい点を射ちたいです。下剋上可能な競技なので先輩を追い越すこともできるし、男女差もあまりないので女子だから男子に負ける道理はないです。あと、新歓では女子部員を入れることが目標です。今は女子が6人しかいなくて、団体戦は8人なので足りていないんですよ。女子募集中です!」

記者:「ありがとうございました。女子がたくさん入るとよいですね。下剋上目指して頑張ってください!」

 

 

いかがだったでしょうか?
東大アーチェリー部は今日も頑張って活動しています!

なかなか知ることのできないアーチェリーでしたが、素敵な競技ですね!
そんなアーチェリー、やってみたくありませんか?
「やってみたい!」という人にうれしいお知らせ!

東京大学運動会では、尼川さんも所属する運動会洋弓部のご協力のもと、5,6月ごろにアーチェリー講習会を実施しています!
もちろん部活に所属してアーチェリーにどっぷりつかるのもいいですが、ちょっとやってみたいかも、という人も体験できちゃうのがこの講習会のいいところ。

興味のある方は、ぜひ運動会HPのイベントページをチェックしてみてください!!
HPはこちらから→http://www.undou-kai.com/event/

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ABOUTこの記事をかいた人

東京大学運動会に関わる、幅広い活動を展開しています。 東大生がもっと運動、健康、スポーツに親しんでほしい、そして、各方面で活躍する運動部を、身近なものとして応援してほしい。そんな願いを胸に、日々活動しています。

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