こんにちは、男子校の化身です!
もう半年ほど前のことになりますが皆さんは覚えているでしょうか?
オバケ長寿番組「笑点」の司会者が交代しました!
普段は「笑点」を見ない僕も、次の司会者は誰になるのだろうかと興味津々で歴史が変わる瞬間を固唾を飲んで見守っていました。
まさか春風亭昇太さんになるとは読めなかったですね、嫁ないだけに。
(失礼しました、これ逆に座布団持って行かれるやつですね笑)
そしてその時ふと僕は思いました。
”東大出身の落語家っているのかな?”
自分も含め、コミュニケーション能力の高くない人の多い東大生の中に、話のプロたる落語家になる人がいるなんて想像がつきません。すぐさま「東大 落語家」でググった結果、ウィキペディアでヒットしました。
春風亭昇吉さん簡略プロフィール
東大出身初の落語家になっただけでなく、落語界の中でも活躍されている…凄い!更に調べてみると、本を出版されている様子。
その名も「東大生に最も向かない職業 僕はなぜ落語家になったのか」(祥伝社、2013年)
うわああああああ!!! 気になる!!!
こうして東大出身初の落語家・春風亭昇吉さんへの取材が決まりました。
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東大卒業後、就職には不向きであると感じた昇吉さんは落語家になることを決意されました。(詳細は著書に委ねます)
落語家になられてからも、NHK新人演芸大賞の他、若手演芸選手権優勝や北とぴあ若手落語家競演界北とぴあ大賞など多くの賞を取り、活躍されています。
昇吉さんにとって落語とはなんなのか。
落語とは一体どのようなものなのか。
今回は知られざる落語の世界について聞いてみたいと思います。
僕「落語家にはどういう方が多いのでしょうか?」
昇「いい人が多いですね」
僕「いい人というと?」
昇「たとえば昔ネタ帳にお茶をこぼしてしまったことがあって、先輩に謝ってたんですけど、師匠が見に来たときには一緒に謝ってくれました。そういうのは脈々と受け継がれていくんですよね」
いい先輩を見て、いい後輩が育つというのは素晴らしい社会です。
僕「落語の稽古はお茶出しに始まり、師匠方へのお手伝いが多いと本で読みましたが、その稽古を通して人が良くなっていくのですか?」
昇「稽古は中が円滑に回るようにするためですが、気配りを学んで、それをお客さんに対しても活かすことが出来ます」
僕「なるほど」
昇「以前、名人のお墓の戒名に無舌というのがありました。これは何も語らないということですが、落語家の中には出てくるだけで笑いが取れる人や、落語の最中に居眠りして笑いを取る人がいる。これは全部人間が面白いんです。
『芸は人なり』といいますが、意地悪な人、お金儲けが目当ての人がするとどうしてもそれが滲み出て伝わってしまいます。だからこそまずは自分という人間を磨く必要があります」
芸は人なり。深い言葉です。同じ言葉でも誰がどのように言うかでまったく意味が異なってくるというのは非言語の世界の興味深いところです。落語をするために、自分を磨くというのは遠回りなようで一番の近道なのでしょう。
僕「落語家というと、やはり普段から話好きの方が多いのですか?」
昇「無口な人のほうが多いです」
僕「それは意外です」
昇「お喋り嫌いな人のほうが面白いんですよ。教室でペラペラ話してるやつより、黙ってるやつのほうが話してみたら面白いじゃないですか」
寡黙な人が裏で考えていることを聞くと面白いことがあったりします。ギャップなんですかね、これは…
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