地方創生は、誰のものか。~「地方嫌い」な東大生が見た地方という現実~(前編)

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「地方創生」への違和感

ここで筆者の略歴を簡単に。

小学校は大阪、中高は石川、浪人は名古屋と各地を転々としてきた背景があり、

とりわけ中高時代を過ごした石川は(発展しているものの)「地方」だと感じていました。

閉じた人間関係、(若者的に)魅力の欠く就業環境、斜陽的な風景。

当時の私の目にはとても退屈に映り、早く抜け出して東京に来ることばかりを考えてました。

いつか摩天楼でフィーバーするんだ!が合言葉だった時代

いつか摩天楼でフィーバーするんだ!が合言葉だった時代も。 (画像元:http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/0805/wallpaper/09.shtml)

翻って東京に来てからは、縁あって地方創生に関わることもありました。

そこで感じた違和感が「地方が好きな人しかできない地方創生」という枠組み。

「この商店街が好きだから活性化させたい!」「この街並みが好き!」という理由は素敵なのですが、特に学生はボランティアベース。

おいしい空気・豊かな自然。そんなの聞き飽きた。

おいしい空気・豊かな自然。そんなの聞き飽きた。 (画像元:https://retrip.jp/articles/1281/)

果たして、地方が好きな人だけに地方創生を任せっきりになっていていいのでしょうか。

地方創生にしろ、障害者雇用にしろ、原発の廃炉にしろ国政にしろ、 世の中考え出すと面倒で時間のかかることにあふれているように思えます。

見ないようにして次の世代、次の世代へと時限爆弾を送るババ抜きゲームをしているこの日本ですが、 もうその爆弾は爆発寸前。

けれども今回のソフトバンクインターンは、「地方のことが好きな人によるボランティアとしての地方創生」という物語を壊し、ビジネスチャンスとしての地方を捉えるという可能性があると感じたので応募してみることに。

ご縁があり選考を通過できたので、塩尻に挑戦することができました。

 

課題はどこまでも生々しく・・・

インターンが始まる前に与えられたのが「仕様書」。なんだこれは。

”このような状況を踏まえて、本プロジェクトでは、~(略)~

40歳代、50歳代を中心とする

国保加入者の特定健康診査の実施率を現状40%から目標値の60%まで増やす

方法論について、IT を活用した官民協働施策を提案いただきたい。”

 

・・・ん?

40代、50代の検診率を上げる

 

これが「地方創生」インターンの課題なのか・・・!

なんてこった、予想の斜め上だ。

健康診断と、地方創生・・・?(画像元:http://www.rokyo-k.sakura.ne.jp/kennkousinndann.html)

しかも追加のお題として

特定健康診断の受診率が40%から伸び悩んでいる理由、その背景にある本質課題を明確にしていただきたい

・対象者、関係各者へのヒアリングなどにより多面的に課題の本質をえぐっていただきたい

・その際、40 代・50 代のなかでも受診している層と受診していない層の本質的な違いは何かを、

強く意識して分析いただきたい

 40 代、50 代の特定健康診査実施率を60%に向上させるために必要な施策と、IT を活用した方法論について提言をいただきたい

・提言内容には、IT の力を活用した官民協働スキームを組み込んでいただきたい

・既成概念に捕らわれない大胆な発想での提案をお願いしたい

 

これまで地方創生といえば、

イケてるビジネスプランをつくって産業をもりあげる、

とりあえず地方に住む人を増やす、みたいなものだと思っていました。

それは東京に住む人からみた幻想でしかなかったわけですね。

本当の課題は、いつだって複雑で、人間的。これを真の意味で知るのは、塩尻へ現地入りしてからだったのですが・・・。何はともあれ、インターンスタートです。

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ABOUTこの記事をかいた人

場をつくることを専門に。 workshop design や空間設計などを用いて、TEDxなどのイベントや国際フォーラムを手掛けてきました。 「ファースト・ペンギンズ」という、分野を超えた天才たちの楽園をデザインし様々なものをジャックしている最中です。

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