「東大生200人で、タダで旅に行く」サクセスストーリーとは限らない、挑戦と挫折の物語

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サクセスストーリー、それは成功した挑戦だけのものだろうか。

過程が失敗の連続でも、最終的に成功した挑戦。それは、サクセスストーリーとして残る。UmeeTの記事も、大体そう。

じゃあ、失敗した挑戦はどう残るの?

昨年、東大生200人の集団を作って、タダで旅に行くことを目指した。

結果は、失敗だった。

ついに、新学期が始まった。去年の自分の挑戦が、今年の誰かの一歩につながれば嬉しい。

そんな想いで、記事を書かせていただいた。

☞学生証

  1. 名前:武林秀征
  2. 所属:東京大学文科一類
  3. 進路:この春から世界一周

サークル作り

昨年の2月、旅サークルを作った。新歓はうまくいき、3ヶ月で150人集まった。

サークルの活動実績はもちろんなく、具体的な活動ビジョンもなかったが、旅サークル設立の理由、新学期から新しいことをしたいという欲求に訴えかけた。

気づけば、何か面白そうなことをしてくれるんじゃないかという期待も後押しして、多くの人が集まってくれた。

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設立のきっかけは、運動部の退部だった。

競技スポーツ人生は長く、サッカーを15年間続けていた。だが、怪我が続き、高校の部活を引退する頃には、ろくにボールも蹴れない足になっていた。

大学ではサークル活動に精を出そうと思うも、やはり競技スポーツへの未練が断ち切れず、サッカーとは違うスポーツを始めた。

しかし、1年間で2度の手術。ついに、ドクターストップがかかった。

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とりあえず、どこかのサークルに入ろうと思ったが、ふと、去年の新歓期を思い出した。

サークルと部活を天秤にかけて、怪我の迷いを振り切ってでも、部活を選んだ人間だ。

そんな自分が、今年になって本当に入りたくなるサークルを見つけられるとも思えず、自分が入りたくなるサークルを作ることにした。

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立ち上げメンバー。

父が単身赴任ということもあって、家族旅行をした記憶がほとんどない。

物心ついた頃から、自由に世界を旅するバックパッカーに憧れていた。

大きくなるにつれて、世界のことを知るようになるも、実際に行ってみる、時間も金もない。

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大学ではついに、金はないが、時間を手に入れた。社会に出ると、金はあるが、時間はなくなる。

旅に出るには今しかないな、同じ思いの人は他にもいるんじゃないかな、そんな思いで、バックパッカーサークルを作ることにした。

そして、サークルを引退したら、夢だった世界一周の旅に出ることも決めた。

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新歓広報はSNSに頼らず、口コミで広げた。

旅は友人としたいもの。それなら旅サークルに入るのも、友人とセットで入るだろう。それなら、人伝いに新歓するのが一番だと考えた。

運動部にしか所属していなかったせいか、大学には友人は少なかった。だが、友人の友人まで広げると急に広くなる。

友人を介して、サークルの輪を広げていった。

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旅費をまかなえる、旅サークル

サークルで旅をするけど、そのための旅費は、サークル外で準備してくる。そのサイクルは不自然に思えた。

旅費をまかなえる、旅サークル。それは、夢のように思えるが、本来あるべき姿だと感じていた。

そんな、ある日、友人が、はあちゅうという人の話を教えてくれた。

「文章のうまさ」という自分の武器を生かして、様々なところから旅費をかき集め、タダで世界一周した女子大生の話だ。

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素直に、うらやましい。そして何より、それをサークルでできたら面白いと思った。

東大生150人の旅サークル。メンバー個々の多様なタレントに加えて、集団として生み出せる価値もあるだろう。

バックパッカーの節約術も使えば、さらに旅費は抑えられる。

簡単にできそうなことをやってもつまらないし、学生サークル身分で失敗のリスクを取らない理由もないので、旅サークルの夢に正面から挑んでみることにした。

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ただ旅するだけじゃなくて、タダで旅に行く。最終的には、そこを目標にした。

とはいえ、何の根拠もなければ、誰もついてこない。

サークル活動のキックオフを遅らせ、ビジョン実現への糸口を模索した。

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五月祭。

夏前に、企業とのタイアップを1つとれた。

何かしらの糸口が見つかるまで、サークル活動をキックオフしないつもりだったので、内心かなりホッとした。

なんの活動実績もないサークルだったが、東大生の数の多さと熱意、今後のビジョンに賛同してもらえた。

サークル設立4ヶ月にしてタイアップがとれたことは、サークルや自分にとって自信になり、団体をまとめる役割を果たしてくれた。

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キックオフ集会。

サークル最初の企画は、日本一周リレーに決めた。

サークルメンバー100人を47都道府県に班分けして、各地で各班が立案したプロジェクトを実行しながら、日本一周のリレーをするというものだ。

メンバー個々の多様なタレント、集団として生み出せる価値、その両者を旅を切り口に発揮するのに、ピッタリの企画だと思った。

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日本一周リレー前に、式根島でサバイバル。

タイアップ企業とは、47都道府県の諸々の情報を集めてくる代わりに、交通費の補助を頂くことで話が決まった。

初めての企画を前にして、サークルは大いに盛り上がった。メンバーは気づけば、200人近くになっていた。

自分としても、東大生100人とともに、日本全国を舞台に企画をできることに興奮を覚えていた。

そして何より、1人の参加者として、日本一周リレーを楽しみにしていた。

しかし、順調なのは、ここまでだった。

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Next:どん底の数ヶ月

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