はじめまして!!ミスター東大2016ファイナリストの音納陸(おとのりく)です。
文科2類1年、東大寺学園出身です。道着とペンギンのぬいぐるみがトレードマークです。
大学生になって初の夏休み。ある日、友達からこう言われた。
『あのさ、ヒッチハイクせえへん?』
帰省先の京都から東京に帰りたいがお金がない音納は、この誘いに乗った。
京都から東京まで新幹線で14000円、高速バスでも5000円。でも、ヒッチハイクなら0円!
こうして、高校から一緒にバンドを組んでいる京大生2人と、ヒッチハイクで京都~東京を旅することになった。
しかし、ただのヒッチハイクではない。
18時から、吉祥寺のかっぱ寿司で音納が主催するクラスコンパがある。主催しておいて遅れるなんて、許されるわけがない。
これはクラスにおける僕の人権を賭けた、タイムトライアル・ヒッチハイクなのだ。
ヒッチハイク開始は午前10時。残された時間は8時間。
僕の帰りを待つ、大勢のクラスメイトたちのためにも、遅れるわけにはいかない…。
果たして、音納は間に合うのか…。
「走れメロス」の匹敵するドラマが、そこにはありました。
とりあえず高速道路に入らんと話が始まらへん。
そう言って僕らは京都南ICの入り口で、行き先を書いた看板を掲げた。
しかし、なかなか捕まらない。
運転中に僕らを見て微笑む老人。笑うファミリー。爆笑するパーティーピーポー。
ヤバい、スタートすらできへん…。
諦めかけたその時、京大生(身長低い方)が名古屋ナンバーの軽自動車を捕まえた。めでたく高速道路に突入!!
運転手は名古屋在住の女性。とりあえずサービスエリアに行きたいと伝えると名古屋周辺のサービスエリアに寄ってくれた。
『タバコ吸ってくるから、次の運転手頑張って探してね』
そう言って運転手は喫煙所に向かった。
僕らは色んな人に声をかけた。
3人も乗せられない。子供がいるからダメ。ペットがいるからダメ。色んな理由で断られた。
当然である。こんな男臭い3人を乗せてくれる人なんて、いるわけがない。
諦めて車に戻ると、運転手がなんとサンドイッチとお茶をくれた。
この人が仏様だ。トリオは確信した。
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次のサービスエリアでも、仏がタバコを吸ってる間に次のドライバーを探した。
しかしなかなか見つからない。車に戻ろうとしたその時、一人の男性が僕にこう言った。
『一人だけなら静岡まで連れてってあげるよ』
おとのは苦渋の決断を迫られた。
仲間のためにこの貴重なチャンスを捨てるか、仲間を見捨て一人静岡に向かうか。
心の中の悪魔が静岡に行けと囁く中、けなげに看板を掲げる京大生(身長低い方)が目に入った。
彼を見捨てるわけにはいかない…。
おとのはこのチャンスを捨てた。
そして、3つ目のサービスエリア「刈谷SA」にきた。
仏の顔も三度まで。仏にこれ以上タバコを吸わせるわけにはいかない。ここが正念場。
猛暑の中、サービスエリアの出口で東京方面と書かれたダンボールを掲げるが、なかなか車が止まらない。
「仏様に謝ろう…」
そう決めかけた時、音納の目の前に車が止まった。サラリーマン二人組だった。後部座席に三人乗せてくれるそうだ。
仏様にお礼をし、サラリーマンの車に乗った。
二人は名古屋での出張帰りで浜松に帰るところらしく、浜名湖SAまで送ってくれた。
サラリーマンと大学時代の話で盛り上がり、あっという間に浜名湖に到着。浜名湖SAで仏のサンドイッチを食べ、浜名湖の絶景を楽しんだ。
しかしそう休んでいる暇はない。
クラスコンパが始まる18時は、刻一刻と迫っている。
そしていざ車を捕まえようとした瞬間、京大生(背が高い方)が運転手を見つけた。しかも、ダンボールに行き先を書いてる途中。
さすが高身長である。高身長は通常2時間かかると言われるヒッチハイクを2秒で終わらせた。
どこまで行きたい?と聞かれ、ダメ元で吉祥寺のかっぱ寿司ですと答えた。
静岡県浜名湖SAから吉祥寺までの距離実に260キロ。普通に考えて断られるに決まってる。
しかし、紳士の答えはOKだった。
途中、富士山を見たいという京大生(身長低い方)の要望に答え、富士川SAに寄ってくれたり、ヒッチハイクで絶対にやってはいけない後部座席で寝るという罪を京大生(低い方)が犯しても許してくれたりと紳士はその紳士っぷりを遺憾なく発揮した。
結局、絶望的だったクラスコンパに間にあった。
ヒッチハイクは大成功!!
しかし、普段は2、30人来るクラスコンパに、なぜか3人しか来ていなかった…。
何のために、頑張ったんや…。
…ヒッチハイクはぜひ一度やってみてください。めちゃくちゃ楽しいし心が洗われます。
最後にミスター東大の方の投票お願いします>_<
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以上、音納(おとの)でした。ありがとうございました。ばいばい。